凪良ゆうさんのレビュー一覧

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

“発酵縁”と書いて運命と読む

紆余曲折を経ての15年愛なんて言うとそれまでかもしれません。
でも15年はあっという間に感じても
やはり他人に見えない事や当人同士わからない事が多々あります。
過ごしている時にはベストの選択だと思っていても
悔やみきれなかったり…。
そんな、大学二年で出逢い、
食品会社に勤めた阿久津慧一と
フードコーディネイターになった水野光流の愛。

ゲイでもタチが結婚云々って珍しい話でも無い…

22

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

我慢、いや気遣い

今回の作品は、タイトル通りビターで大人向けです。普段は甘めの王道を好んで読むのですが、凪良さんの新作とあらば読まないという選択肢はありません!

右折しますか?
左折しますか?
こちらでいいですか?
コレを見て、私は昔(10年以上前)大好きな俳優さんが出ていた某クレジットカードのCMを思い出しました。
(どうすんの俺?!続きはwebで!ってやつ)で、そこから連想ゲームみたいに、その俳優…

13

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

一緒に暮らすという大変さ

内容はタイトル通りに薔薇色ではない、現実に寄り添ったBL。
初めに主人公2人が付き合って、とてもうまくいくところから始まるがその後は波乱続き。2人交互に視点が変わっていくがお互いの状況が変わっていき、不満が溜まっていき、上手く行かなくなっていくのが読んでいて辛い。この辺りは結婚している女性の方が「分かる」という気持ちになるような気がする。
そして2人が別れて友達という関係に落ち着いて、最後また…

12

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

溶けて染み入る言葉は美しくてそしてイタイ。

この作者さん数冊読んで、一番心に染み渡った作品です。
そんなわけでこの作者さんの作品を好まれる方には、うーん、結末的には向かないのかもしれないなあとは思いました。
わたしは、情緒やその他の極端な比喩的な表現をあまり好かないのですが、この作者さんの表現は、一言も逃してはいけないなあと感じました。主人公の心情を一番的確に表現している言葉なのだろうし、対象者の心情に全く共感できない時にも、その表現で…

5

雨降りvega 小説

凪良ゆう  麻々原絵里依 

星と星が出逢う時

現実にこういう人達いるだろうなぁ。という行ったり来たりの進まない二人。

BLとして、趣味の娯楽として、お金を出して買って読む小説として、この展開はじれじれで、こんな攻めと受けはまどろっこしいからヤダっていう人もおられると思う。いい加減イイところでくっついて甘々展開望む、とか。もっとエロ下さい、とか。
中学生の頃に自分の性癖を自覚して、誰にも言えない、誰にも相談できないって自分の殻を作って、…

8

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

公衆の場では読まない方がよいです

活字中毒で通勤時にBL乱読してます。
凪良先生は何冊か読んでましたが、
挿絵の先生があまり得意な方ではなかったので、後回しにしてました。
小山田先生ごめんなさい。

すごく速読なんですが、この本はかなり味わって読まざるを得なかったです。たたーって読めない。言葉がもったいなくて、一字一句をきちんと追いかける。
優しい言葉が山のようにあって、でもほんとの自分(私)にはもたらされない言葉ばか…

10

愛しのニコール 小説

凪良ゆう  yoco 

ニコールの田舎暮らし


あらすじに惹かれて購入しました。
田舎のまちでニコールを演じているニコがすごく可愛かったです。胸が痛くて、これを求めてた~~~って思いながら読んでいたのですが、

後半はごく普通の恋愛モノという感じで
ちょっと物足りなかったです

ただ作者さんがあとがきで普通の恋愛とおっしゃっていたので、なるほど書きたいことは書いているのだな、という感じです

個人的にはもっと痛く苦しい田舎暮…

2

天涯行き 小説

凪良ゆう  高久尚子 

淡々と

凪良さんの作品はいくつか読んだことがありますが、ここまでシリアスなのを読んだのは初めてでした。
もう沢山の方がレビューされているので、ストーリーについては書きませんが、この作品が抱えている重さにしては、文章は淡々と書かれていて、それ程重くなりすぎない印象を与えているような気がしました。
主人公の2人どちらににも書き手が感情移入させない書き方というか、そんな風に感じました。
それでもラストには…

2

散る散る、満ちる(文庫) 小説

凪良ゆう  海老原由里 

大好きです!

主人公ハルは幼くして母を亡くし、仕事に忙しかった父はほこりでは死なないと言っていたのに、事故で突然亡くなってしまします。
そんなハルがひかれたのは里見です。おおらかな彼とその背景の暖かな家族にひかれます。
でも、里見の好きな人は高橋くんで
ハルの里見への思いも、里見の高橋君への思いも正しくは伝わらないのですね〰
ずっと孤独をかかえて、キンピラというもの言うロボットを抱えて
ボーっとしてい…

5

お菓子の家~un petit nid~ 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

サバイバー

主人公、加瀬は幼いころ両親を事故で失って、叔父に引き取られますが
ひどい虐待をうけてやっと生き残ったのです。
好きになった人を暴力でしか愛情表現ができなくて。
愛されたことがないから、愛することができなかったんだよね。
次に好きになった人は絶対に優しくするって誓って。
孤独でどうしようもなくて、元恋人がくれた黄色いシャツを抱きしめてと
切ないです。
パン屋さんに勤めはじめて、オーナー…

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