藤たまきさんのレビュー一覧

ALASKA 小説

キム・フィールディング  藤たまき 

聖夜の愛のクロニクル

つらい境遇を生きる2人の少年・スコットとマルコの愛のクロニクル。

養護施設をたらい回しにされているスコットと。
祖母と幼い妹2人と暮らして身動きが取れないマルコ。
2人は離れがたい親友であり、兄弟のようでもあり、とにかく魂で結びついている。
マルコは、拠り所のないスコットを救いたいし、
スコットは縛り付けられているマルコを自由にしてあげたい。
その象徴が、アラスカ。
2人でアラス…

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ホライズン コミック

藤たまき 

愛がエゴになるかは相手次第

 神学校が舞台ということもあり、重厚な雰囲気の作品でした。『ミスター・シーナ』シリーズのスピンオフのようですが、そちらが未読でも問題なく読めました。ジョナサンの境遇は性的虐待を含む、痛々しいもの。サニーとの関係性は『バナ◯フィッシュ』や『残酷な◯が支配する』などを彷彿とさせます。ああいう雰囲気の作品を探している方には合うかと。

 悪いのは常に大人であって、本来大人のなすがままになるしかない子…

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ホライズン コミック

藤たまき 

季節の描写の美しさが

終わりが分かっているから辛いけど、終わりが分かっているからこそ終盤苦しくなりすぎずに読めたところもあり。信仰は人を救うし、人を苦しめることもある。

「人は誰でもいつか 過去を切り離して大人になる」とデービットが言う。完全に切り離すことは出来ない気がするけれど、少し遠くに置いて、また振り返って慈しむぐらいになれたら、きっとずっと楽になる。

「自分勝手で子供っぽくて」とジョナサンが言う。事…

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プライベート・ジムナスティックス 3 コミック

藤たまき 

330頁

大人になっても案外と変わらなかったりするし、不安なことも増えるけど、子どもも子どもで大変で、その狭間にいる彼らもまた大きな不安を抱えている。結局不安なく生きられるときなんてないじゃあないか。

ルイの語りでも、また淳くんが輝くんだよなぁ。そして最早アンディーに対しては嫌悪しかない。もともと甘夏おなじく良い印象はなかったのに、ひどい有り様だ。仮に立木が知ったら、この"悪"です…

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プライベート・ジムナスティックス 2 コミック

藤たまき 

3巻完結2巻目

寝た翌朝に「3分以内に帰ってくれ」と言う甘夏くん笑
受け側にしろなかなか辛辣である。

世紀末(1巻のあとがきより)…この頃はまだアイススケートは当たり前のレジャーではなかったんですね。今や日本でも、みんなが気軽にやるかと言うとそうではないかもしれませんが、観戦するものとしては割に当たり前の"野球やフットボールみたいなレジャー"にはなった気がします。

1巻から1人相…

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プライベート・ジムナスティックス 1 コミック

藤たまき 

3巻完結1巻目

基本的に社会人CPが好きな自分が、少年の良さを感じてしまうのが藤たまき先生の作品。
こちらまさに少年から青年、大人へ変わる様を見物させてもらうお話。ただ、青春の純粋で綺麗なところだけではなくて、未熟であるが故のドロッとした感情か、嫉妬とか、独占欲とか、不安とか、過剰な自信といったものが、恋愛にもスケートにも現れて、濃厚。ま、大人でも持つし悩み続ける感情なんですけどね。

前半のセラの葛藤も、…

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ミスター・シーナの精霊日記 5 (スピリット・ダイアリー) コミック

藤たまき 

シリーズ最終巻

◾️キーツの緑の目薬
人形の姿はシーナに見えてなかったのね。
外皮に塗る薬は目薬と言えるのか。

◾️プラタナスの並木
母親がどうも好きになれなかったけれど、馬を駆るガッツがあって見直しました。子どものためと言いながら、子どもが1番元気を無くすことを平気でやる祖母はもっと好きになれない。

◾️大きい人
7年前に7つで行方不明!!!シーナはよくもまぁ悠長な事を言ってられるもんだ。親…

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ミスター・シーナの精霊日記 2 新装版 コミック

藤たまき 

旧版3,4巻の感想

◾️リャナン・シー
スケコマ神ってひどい名前だ笑
シーナもこの友人以外ならどうなってもいい、ぐらいの勢いなのが面白いです。まぁ、そのスタンスでないとリャナン・シーを退治しないといけなくなっちゃうものね。

◾️パパゴーレム
ナサニエルは余計なことしかしないな!
勝手に作って勝手に死を与える。なんと浅はかな。

◾️ケットシー実家に帰る

◾️ルーナとロビン
旧版3巻はシーナく…

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ミスター・シーナの精霊日記 1 新装版 コミック

藤たまき 

旧版1,2巻の感想

桂木椎奈ことシーナくん総受漫画です笑
男の精霊がシーナくんにホイホイされてしまうという美味しい設定ながら、BL度は優しめ。可愛い作品です。あとがき曰く「外国もので、ちょっぴりジュネっぽかったり、ファンタジーっぽかったりするの」。外国ものといいつつシーナ君は日本人だけども。そんなあとがきのテンションに時代を感じる。

◾️湖のヴィジャノーイ
1話から悲恋。ただこの作品に漂うきらめきと寂しさを…

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Don't look back 小説

ジョシュ・ラニヨン  藤たまき 

攻めがひたすらイイ男

記憶喪失もの。定番(ゆえにダレる)の、ここはどこ私は誰?ってのを刑事に尋問されるシーンで知らしめてくれる構成が良かった。もしかしたら主人公が犯罪に関わっているかも?という引きも面白い。
そして刑事グリフィンの存在感が圧倒的。出番としては小男コールの方が多そうなのに、ずっと心に引っかかる。

窃盗の罪に問われたピーターは、記憶を取り戻せないまま真相を探っていく。徐々に見えてくるピーターの過去は…

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