渡海奈穂さんのレビュー一覧

それは秘密の方がいい 小説

渡海奈穂  南月ゆう 

ホームドラマ家族こわい


学校一人気者(偽りの姿)とぼっちな秀才の割れ鍋に綴じ蓋カップル


女顔なのを幼少時からからかわれ続け他人とのかかわりを避けるようにボッチを貫いていた真宮(受け)は人当たりがよく運動も勉強もできる人気者の伊沢(攻め)が大嫌い。
そんな伊沢が2週間ほど付き合って別れた(まだ3日ほどしかたってない)元カノと放課後の教室でキスしているのを見て、逆上し脅してやろうと写真を撮ります。
でも、い…

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憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

滾って、泣けて、唸った

護摩業とかやられて苦しくて憑き物が体から滲み出ちゃったりする時の人の悶える様ってエロいと思っちゃうんですよ、私は。
薄暗い屋敷で衣擦れの音がした後に御簾から女人の長い髪が少しばかりはみ出したりするのとか、めっちゃくちゃエロいと思っちゃって鼻息が荒くなるのですよ、私は。

そう、渡海さんがこの本のあとがきに「淫靡な話という風情にしたかった」と書かれておりますが、私が滾るのはまさに『それ』!温の…

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新書館創立60周年記念 ディアプラス文庫フェア特典書き下ろし小冊子 C グッズ

グッと来た作品がありました

こちらの小冊子の中で本編を読んだ事のあるお話は三作品でした。順番に感想を書きたいと思います。

まず最初は菅野彰先生の『色悪作家と校正者』シリーズ&『ドリアン・グレイの激しすぎる憂鬱』より「色悪作家とドリアン・グレイの大迷惑」です。ドリアン・グレイの方は雑誌に続編が出ているようですが、そちらは未読です。
タイトルから分かるように本シリーズとスピンオフの2CPが登場してます。白洲が新し…

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恋はまさかでやってくる 小説

渡海奈穂  佳門サエコ 

ほんとに「よしよし」って言ってる

自分よりガタイのいい男をひんひんアンアン言わせたい、という嗜好の養護教諭・山田。
勤務する高校に好みど真ん中の数学教師・杉崎が赴任してきて、職場恋愛はしないと決めていたのに…
…というお話。
どノンケの巨根絶倫xバリタチゲイです。
杉崎をいただいちゃおう、と画策してたのに、いざその時に「抱かれる」という思考が全く無いノンケに体勢をひっくり返されて巨根を押し込まれ。
なんでこんな事に?と歯…

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さよなら恋にならない日 小説

渡海奈穂  みずかねりょう 

毎回逆方向に曲がる物語

なんなんでしょうか…これは。
不思議すぎてずっと変な感じでした。

こう進んでくれたら気持ちいいっていう道がある
でもあえて毎回逆方向に曲がりますよ!
っていうことの連続で話が展開していくんです…
こんなこと感じたのは私だけ???

予想が付かなくて面白いっていうのとは違って、なんで!?ってなってしまって
誰にも共感できませんでした。

2

憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

ラストは純愛かよ(///∇///)

何かの喩えじななく、本当に憑き物のお話。
2人の心情が切なくて、どうなるの〜と一気読みでした。


受け様は、17歳の温。
憑き物を飼っていた旧家の当主であり最期の1人。
取り憑いている憑き物を祓ってもらうために頼ったのが、攻め様である祓い屋の陸海。

大事な人を、憑き物やそれを使役する人間によって奪われた陸海。
身内により、贄のように当主にされ、飼い殺しのような生活を強いられて…

4

僕の中の声を殺して 小説

渡海奈穂  笠井あゆみ 

ゼイリブ?ボディスナッチャーズ?

本作は、特殊設定というかSFというか、オカルトやホラー的要素もある作品です。

主人公は、引きこもりの28才・宮澤。
幼少期からひとには聞こえない/感じない様々な音のような声のような「何か」を聞いてしまう宮澤。
親や医者に訴えても訴えても理解してもらえない。
一人だけの苦しみの中でどうやらその声は動物の「感情」なのかも、と気づき…

一方、市内で人知れず動物の死骸が増えている事に気づ…

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憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

憑き物をどう扱う?

2021年刊。
実は数か月前に読んだ渡海さんのファンタジー作品が面白かった(*女の子が主人公の非BLですが)ので、今回の新刊は何気に期待を寄せていた。
今回はファンタジー、というよりも除霊ものだけどね。

しかし、
陸海 与志等(くがみ よしひと)、古久喜 温(こぐき ゆたか)、越阪部(おさかべ)、更に僅かしか顔出ししない脇役の東間(あずま)、志菜(ゆきな)と難しい名前のオンパレードだね…

4

憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

イラスト込みで完璧

好きな作家様なので例によってあらすじノーチェック。タイトルがトリッキーで、一体どんなお話だろうかとワクワクしながら読み始めたのですが…

さらさらと読めてしまう文章、物語の構成、BLで描くオカルト、そして敵対関係にある二人が体を繋ぐエロス。どれもがあまりにも完璧すぎて、読後「神」評価ってなんだっけ?としばらく意味飽和状態でした。

オカルトと書きましたけど、代々憑き物によって繁栄してきた古…

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憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

生まれた時から背負う災いから逃れる方法

今回は憑き物払いを家業とする祓い屋と
憑き物を飼い続けてきた家の最後の当主のお話です。 

憑き物を宿す受様が攻様との出会いで新たな関係を築くまで。

攻様は人に害をなす憑き物を祓う家に生まれます。

進んでやりたい仕事ではなくてもその力があり
成り行きで憑き物落としを繰り返してきた攻様は
一時期は会社勤めするものの今では
こちらが本業としています。

憑き物は人の負の感情…

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