渡海奈穂さんのレビュー一覧

空はちゃんと晴れてる 小説

渡海奈穂  野木薫 

良いのか良いのかとちょっと不安だった

渡海先生買い。どんなお話かさっぱり予測不可能だったのですが、読後感は良かったので萌2より萌です。途中までイケナイことしているような、やや落ち着かない気分でしたが、最後は「ああ良かったなあ」という気持ちになったお話、「本編260Pほど+あとがき」です。

出版社勤務の国上(くがみ)は、仕事の打ち合わせに行く前に後輩とあるカフェを覗きます。姪っ子が「悪い人なの」と泣いていて「いい噂を聞かない」とい…

2

空はちゃんと晴れてる 小説

渡海奈穂  野木薫 

自己否定の殻を脱ぎ捨てて

今回は出版社の中堅編集者と
無償で人助けばかりする青年のお話です。

無職の極つぶしと言われる受様が
攻様との出会いで自分に自信を持つまで
もしくは、個人主義だった攻様が
共にいたいと思える相手を得るまで。

出版社に勤める編集者の攻様は
姉から高校生の姪がイケメン店員に
弄ばれて泣かされたと相談を受けます。

元気な姪の塞ぎこむ様を見た攻様は
仕事に託けてその店員がいる…

4

さよなら恋にならない日 小説

渡海奈穂  みずかねりょう 

雪谷と湯原は、やっと本当の親友になれたのでしょうね

20年近くも親友としてそばにいながら、雪谷に恋心を告げられなかった湯原と、湯原へのコンプレックスから誰も本気で好きになれなかった雪谷。二人は本当には心を開いて付き合ってはいなかったのですね。切ないし、もったいなかったと思いました。
湯原の転勤で、その後二人が本心を話す機会がなければ、それまでの年月は辛く、あまり意味のないままだったのでしょう。
湯原の恋人・松來が、慎がずっと好きだった叔父で、自…

5

僕の中の声を殺して 小説

渡海奈穂  笠井あゆみ 

聞こえてくるのは生き物の感情なのか、それとも自分は病気なのか

久しぶりに頭が冴えるようなお話でした。

渡海先生の作品は「運命かもしれない恋」で目覚めました。

前作「狼は闇夜に潜む」がとても良かったし、新刊「空はちゃんと晴れてる」も注文済みなんですが、こちらの作品はあらすじからSFちっくな印象を受けてたので、何となく手が伸びてませんでした。

しかしこれがとても面白かったんです!

SFちっくというより、精神的な恐怖をメインに置いたお話で私…

3

空はちゃんと晴れてる 小説

渡海奈穂  野木薫 

心と心の繋がりを、優しく綴る感動作です。

こちら、ちょっとほろ苦くはあるものの、とても優しく、読み終えた後はあたたかい気持ちになれる素敵な作品でした。
表紙そのままの、心が洗われる優しい物語なので、ちょっぴり心が疲れてる時なんかに沁みると思います。

誰だって、心に痛みを抱えていて、それを隠して生きている。
だからこそ、痛みをさらけ出せるたった一人に出逢える事が、何よりの幸福なんだなぁと。





内容ですが、堅物の…

13

ディアプラス文庫 「20th Anniversary Book」 グッズ

嬉し楽しい小冊子。

 好きな雑誌の20th記念冊子。
コミコミスタジオ様でディアプラス文庫3冊購入で頂ける、ということで、予約開始の日にぽちっとさせて頂きました。

 11人の作家さんが5,6ページ程度のショートストーリーを書かれていました。
だいたい既読の本の番外編だったので、楽しく読むことができました。


 まずは安西リカ先生の「バースデー」のその後のお話「愛を注ぐ」。
滝本と百合原が「三希」と…

2

狼は闇夜に潜む 小説

渡海奈穂  マミタ 

日常に潜む闇の存在

今回は化した人狼を狩る一族の長候補と
私立高校国語科教師のお話です。

受様の住む地で起きた猟奇殺人を軸に
受様と攻様が共に生きる道を掴み取るまでと
攻様一族とは異なる人狼狩りに
受様が目を付けられる続編を収録。

受様は私立高校の国語教師です。

小柄な細身で
物腰の柔らかい雰囲気な受様は
生徒達に身近な存在として慕われますが

この学校の卒業生でもある受様は
生活…

3

狼は闇夜に潜む 小説

渡海奈穂  マミタ 

彼等の未来が、なるべく優しいものであって欲しいと願って止みません

作家買いです。
渡海先生の現代ものも好きなんですけど、ホラー要素ありの作品と言うのもまたお上手なんですよね。
今回も人狼狩りとダークな設定なのですが、実はベースとなるのが切ない初恋なのです。
離ればなれになりながらも、ひたすら想い続ける10年愛なのです。
結構、ビビらせてくれるホラー部分もあったりするのですが、ベースが10年愛なので、どこか切なくしっとりと読ませてくれる印象なんですよね。

9

運命かもしれない恋 小説

渡海奈穂  草間さかえ 

運命っていいなぁ

幼少の頃好きになった同じクラスの女の子、小学生で好きになった同級生の女の子、高校で好きになった女の子の後輩。
惚れやすい古平が、27歳で再会したカレー屋の名久井は、高校の時に女の子と勘違いして告白した後輩だった。。。

古平の幼稚園からのエピソードが間に入りながら、現在の名久井との話が進んでいきます。
最初は、ノンケの惚れやすい女好きかぁと思いながら読んでいましたが
あれ? う? また?…

3

正しい恋の悩み方 小説

渡海奈穂  佐々木久美子 

素っ気なくされると気になってしまう心理

高校三年から六年続いている友人グループの中でもひときわ仲のいい尾崎とカズイ。
友人グループ内の飲み会でカズイが酔い潰れて強引に尾崎の住むマンションに泊めてもらった時に、寝込み際にキスされたのに気づいてしまった気まずさから避けられるようになってしまう。
携帯電話の番号を変え、黙って引っ越しまで済ますといった尾崎の徹底ぶりにカズイはキレてしまい、強引に再会、仲直りに漕ぎつけたが…

口喧嘩が達…

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