朝南かつみさんのレビュー一覧

俺と奴の対峙する関係 小説

義月粧子  朝南かつみ 

大人の恋愛ドラマ

これぞ自立した大人の男性同士の恋愛ドラマだと思います。いや~面白かったです。朝南かつみさんのイラストがまた素敵でうっとりしました。特にエロティックな描写が強調された物語ではないのに、男の色気たっぷりでドキドキしながら読みました。

攻も受も仕事にプライドを持ち、お互いに弱さや隙を見せるまいとする矜持があり、同情ではなく尊敬の気持ちを持って相手に接しているのがとても良かったです。志岐はツンデレな…

4

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

まず表紙が美しい

凪良ゆうさんの作品には毎回泣かされています。また、タイトルも秀逸で読んだ後に“あぁ、これはそういう意味なんだ”と納得させられます。
ただ重ねただけの積木は、ほんの少しの衝撃で崩れてしまう。幸せをひとつひとつ積み上げていっても明日になれば、崩れてしまうかもしれない。そんな不安を抱えながら、これから先も透は生きていくのかなぁ。
透が出所した後に勤めてた定食屋の夫婦、いずれは透のことを受け入れてくれ…

2

忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

人の記憶とは

他人の記憶を視れる能力を持つ守屋と、彼に惹かれた刑事の秦野が主人公のお話です。
先生お得意のサスペンス作品で、話の展開もさることながらそれぞれのキャラクターの人物描写も上手でした。

例えば、守屋と秦野はどちらも犯罪を嫌っていても、守屋は「犯罪者は私刑でもいいから懲らしめるべき」、秦野は「犯罪者は法によりきちんとした刑を課すべき」と相反するスタンスなんですが、これがある意味最後までぶれないん…

2

ワイルド&セクシー 小説

高岡ミズミ  朝南かつみ 

人間味あふれる攻め

非常に面白かった。淡々と、変にひねらない文章が心地よい。

組織の人間で謎だが”ワイルド&セクシー”な男と、恋愛に臆病になってはいるが不幸な境遇にもめげず自分の店を大切に仕事に打ち込む美麗な一宮。
お互いが、自分の仕事に対して真摯に向き合っているのがよい。その上で事件と2人の仲が密接に絡むという、私的にものすごく好みな展開で、しかもストーリーに無駄・無理がなく、満足した1冊でした。

最…

5

神に弄ばれた恋 ~Andalucia~ 小説

華藤えれな  朝南かつみ 

生と死と情念の世界

華藤さんの闘牛シリーズ、記念すべき第1作目。
故・朝南かつみさんが挿絵を手掛けられた貴重な一冊でもあります(続刊の挿絵は葛西リカコさんが担当)。

「魔王」と呼ばれるヒターノ出身の闘牛士・サタナス(年上攻め)と、彼のパトロンで元貴族のアベル(受け)の主従・下克上モノ。

物語は、ある事件で刑務所に入っていたサタナスが出所したところから始まり、その後アベルとサタナスの子供時代へと遡ります。…

6

つる草の封淫 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

めくるめくエロスの世界

もの凄く熱い感想書いたのに、全部消えてしまい心が折れたので色々省いてお送りします。

表紙買いです。
正直そんなに期待していなかったというか、タイトルからしてただのエロエロ中身無し系かなと思ってたんですが土下座して謝りたい気分でした。
エロじゃなくてエロスでした。
好き嫌いは激しく分かれると思いますが、私は大好きです。

江戸時代に忍者だとか特殊能力だとか、なんちゃって戦国風になんち…

5

忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

塚本スピンオフ読みたい!

本作品と、スピンオフの『サクラ咲ク』あわせての感想です。
受けの清涼の分析系ツンデレキャラ、攻めの秦野の武闘派系直情型不器用キャラの両方ツボりました。
結構、好きな感じかも。
サイコメトラーというトンデモ設定も違和感なく、自然に溶け込んでて気になりませんでした。

脇キャラも、いい感じ。
サスペンス要素は、今回、それほどでもないかな。
もちろん、ちゃんと、最後まで引っ張ってくれます…

1

天女の眠る庭 小説

鳩村衣杏  朝南かつみ 

乗り越えることの勇気

切なくて凛とした印象の小説。

開業医の受は過去の恋愛で悲しい思いをしていて、後悔もあって忘れられず、恋愛に臆病になっている。
そこへ日本画家である攻と出会い、苦しく切ない想いを抱えながら、乗り越えて大切な人を得る。

そんな受なので、攻は強引じゃなきゃ成り立たないのですが、BLって攻が強引って多いいなぁとしみじみ。
いや、私がそう言うのが好みなのか(^^ゞ

最初はそんな攻に受と…

4

捜査官は愛を語らない 小説

義月粧子  朝南かつみ 

この気持ちをどうすれば…

残念感いっぱいです(>_<)
職業設定も人物も好みではあったのに…

受も攻も好きになれずぜんぜん萌えられませんでした。
ストーリー的にも、後半急にいろいと展開し過ぎな感じで、面白みが半減してしまいました。

架空の捜査機関やサイキックという設定はすごく良かったんだけどなぁ。
受の攻に惹かれていく過程がなんかしっくりこなくて、攻のビッチ感にもやもやしてしまっいました。

1

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

何度読んでもCHRISTMAS BOOKで泣いてしまう・・・

作中、蓮の心情で
「加賀谷との恋人関係が長続きするとは思えない。加賀谷が信用出来ないわけじゃなく、幸せという形の無いものが信用できない」というところ、
悲しいですよね・・・自分を愛してくれている人は信じてるけど、自分に愛してもらうだけの価値がないから、この幸せは続かないって思ってるんです。
だから、加賀谷が自分に興味が無くなった時のダメージが大きくならないように、蓮は自分の中の意地を捨てられ…

6
PAGE TOP