朝南かつみさんのレビュー一覧

天女の眠る庭 小説

鳩村衣杏  朝南かつみ 

乗り越えることの勇気

切なくて凛とした印象の小説。

開業医の受は過去の恋愛で悲しい思いをしていて、後悔もあって忘れられず、恋愛に臆病になっている。
そこへ日本画家である攻と出会い、苦しく切ない想いを抱えながら、乗り越えて大切な人を得る。

そんな受なので、攻は強引じゃなきゃ成り立たないのですが、BLって攻が強引って多いいなぁとしみじみ。
いや、私がそう言うのが好みなのか(^^ゞ

最初はそんな攻に受と…

4

捜査官は愛を語らない 小説

義月粧子  朝南かつみ 

この気持ちをどうすれば…

残念感いっぱいです(>_<)
職業設定も人物も好みではあったのに…

受も攻も好きになれずぜんぜん萌えられませんでした。
ストーリー的にも、後半急にいろいと展開し過ぎな感じで、面白みが半減してしまいました。

架空の捜査機関やサイキックという設定はすごく良かったんだけどなぁ。
受の攻に惹かれていく過程がなんかしっくりこなくて、攻のビッチ感にもやもやしてしまっいました。

1

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

何度読んでもCHRISTMAS BOOKで泣いてしまう・・・

作中、蓮の心情で
「加賀谷との恋人関係が長続きするとは思えない。加賀谷が信用出来ないわけじゃなく、幸せという形の無いものが信用できない」というところ、
悲しいですよね・・・自分を愛してくれている人は信じてるけど、自分に愛してもらうだけの価値がないから、この幸せは続かないって思ってるんです。
だから、加賀谷が自分に興味が無くなった時のダメージが大きくならないように、蓮は自分の中の意地を捨てられ…

5

秘蜜 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

特殊な愛?

羞恥奴隷→羞恥心を忘れない、可愛い奴隷が受の佳樹です。
攻の2人にターゲットにされて、電車で恥ずかしい事をされてしまって、嫌なのに感じてしまう。佳樹の気持ちが丁寧に書かれていて、プレイ中は読んでるこっちが恥ずかしくなりました……
奴隷とはいいますが、攻めの一人の英一さんは佳樹を大切にしていますし、季之も可愛がっているのが分かるので、そんなに痛々しいものではありません。ちょっと特殊な形で愛されて…

2

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

恋とは、脆く崩れやすく1つ1つ積み上げていくもの…

人への甘え方
人への心の開き方
喧嘩をした後の仲直りの仕方

こういうこって自然に自分達の身についているものだと思っていましたけど、これらは子供の頃からの経験で身につくものだということに改めて気づかされました。

親の愛も家族愛も知らずに生きてきた蓮。
まるでカタキのように男を騙し、金を騙し取り、でもお金が貯まったら手に入れたいのは家だという。
そんな蓮にカモにされたのは医師の加賀…

3

花蝕の淫―狂おしく夜は満ちて― 小説

華藤えれな  朝南かつみ 

ひどいひどいひどい

容赦ないよ。京都弁の清祥が美しいなと思ったら、竜二郎が現れて他の僧達の前で清祥の背中にある刺青を晒し、犯そうなんて。
この、清祥の実父の命令だそうで。
二度と仏門に戻れないように後輩の僧達の前で辱しめるのが……冒頭からなんて残忍な……。

本当にひどい父親です。
愛人にするために強姦し、生まれた子が清祥。
清祥が長男だから六代目に?
そして、竜二郎に父親の命令で犯される。
読んでて…

0

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

自分の居場所

凪良さんの小説は、勿論BLで濡れ場もありますが、テーマは「居場所」なのではないかと毎回思います。
このお話もそうでした。
主人公の詐欺師が本当に欲しいものは、「家」。建物という意味だけではなく、自分を受け入れてくれる人と場所という意味で。
カモにしようとしていた男に恋をして、初めて自分の罪に気付くあたりがとても好きです。
罪を償った後、前科持ちの蓮に世間は冷たいけれど、加賀谷という居場所を…

1

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

ひとつずつ時間をかけて積み上げていく

恵まれない生い立ちから恋愛詐欺師として生計を立てている受けと、総合病院の長男でお金持ちで何不自由なく暮らしている攻め。生きてきた環境が真逆のふたりが出会い、人間不信の受けが真面目で心優しい攻めに少しずつ心を開いていく物語です。
受けの蓮がカモにしていた加賀谷のことを心から好きだと感じたとき、受けは初めて今まで他人の気持ちを弄び騙して犯してきた罪の重さに気付くんですね。私は人間の弱い部分、醜い部分…

1

花蝕の淫―狂おしく夜は満ちて― 小説

華藤えれな  朝南かつみ 

文章が。。。

文章がなじめなくて、全く入り込めませんでした。

業の深い運命を背負って仏門に入ろうとする美しく若い受けと、ヤクザの若頭。桜の頃、山奥の苔生した寺、対照的な黒のイメージの男、入れ墨と、美しいイメージがいくつも浮かぶ設定。
受けは、純粋ながらも奥に秘めた強さがあり、攻めに出会うことで、男を魅了する体が、花のつぼみが開くように開花してゆくー
とても雰囲気のある設定だけに、地の文や台詞の日本語が…

1

俺と奴の対峙する関係 小説

義月粧子  朝南かつみ 

何をとっても面白いの一言

あ~、久しぶりの大ヒット作でした。文句なく神評価です。

最初に読んだ義月さんの作品は「彼と彼氏の不適切な関係」で、これも大好きですが、それを超えたかもというすばらしい作品に出会いました。

お仕事ものとしてピンチの実家旅館を建て直す受け、志岐。その展開がまず無駄なくきっちり起伏があり面白い。
そして、柔と剛ではなく剛×剛と呼ばれた男気あふれるカップル。大好物です。

受けの志岐が、…

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