朝丘戻さんのレビュー一覧

Heaven's Rain 天国の雨 Limited Edition 小説

朝丘戻  yoco 

何度でも何度でも廻り逢う

予約して楽しみにしていた今作。
時間のある時に、大事にじっくり読もうと思ってましたが、あまりの表紙の美しさに衝動を抑えきれずに一気読み。



はあぁぁぁぁぁぁぁ…………(溜息)



何でしょう、この充溢感。
どんな言葉を選んでも陳腐になってしまうというか、取りあえず読んで良かったです。
輪廻転生ものは使い古されたネタだと思っていても、書き手によってその色は様々で、今回の朝…

8

Heaven's Rain 天国の雨 Limited Edition 小説

朝丘戻  yoco 

天使の涙と雨の色

天国は一つではない、という考え方が好きです。人それぞれに天国があるのなら、この作品の顎髭天使もいて、こういう形の生まれ変わりもありえる、と思えてきます。
短命で生きる定めにあるという、櫻凜とかつて天使だった藤岡暁天の、「永遠に続く」物語。
私は結構、話の展開に整合性を求めるといいますか、細部が気になるタイプなのですが、この作品は序盤を読んで気にするのは止めました。決して荒唐無稽だからではな…

10

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

良い話です。

人間は2度死ぬって何かの本で読みました。
1度目は身体の死。心臓が停止して脳が死ぬ状態。
2度目は人の記憶から消える、思い出での死。

この理屈から言ったら飴ちゃんは永遠に死なない、永遠に生きてる。先生の記憶の中で。
どっちかと言うと先生の方が飴ちゃんの記憶から消えているので、先生が半分死んでいる状態なんですよね。
飴ちゃんはいない。看取ったって先生が言ってたけど、飴ちゃんは生きてる。…

6

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

読みたくても読めない。

タイトルの通り、読みたくても読めません。物語は大きく3つ(後日談を含む)に分けられているのですが、あめちゃんが記憶をなくしてしまう2つ目のお話が、辛いのなんの。1つ目のお話で、あんなにイチャイャして、幸せそうだったのに、2つ目のお話を読み始めると、私はまるで地獄へ突き落とされたかのような衝撃を受けました。あめちゃんの、「この人誰?思い出せない。」っていう焦燥感だったり、先生の辛さだったりが読み進め…

6

坂道のソラ 小説

朝丘戻  yoco 

溢れる優しさ

朝丘さんのBLものを読むのは初めてでした。
昔ノーマルもののお話は読んだことがあったので、BLも読んでみたいなーと思い、表紙もすごく優しい絵柄のこちらの本を選んでみました。

SNSのやりとりがメインなのでページ数の割にさくさく読めると思います。
現代のネット社会ならではのお話で、こういう出会いもあるんだろうなあと思いながら読んでいました。私も一時期悩みを打ち明ける場をSNSに求め、すごく…

4

アカノイト 小説

朝丘戻  梨とりこ 

色々気になってしまいました

吸血鬼の出てくるお話は大好きなので、ワクワクしながら読んでいましたが…
朝丘さんお得意のせつない感じでお話は進んでいくのですが、いまひとつ入りこむ事が出来ずに読了しました。

設定は独特で面白かったのですが、細かい部分が気になったりして…
ファンタジーだとは理解しているのですが、
犀賀(攻)の心情の変化の急変や、
ハーフの吸血鬼がいるのに、吸血鬼の事が世間的に問題になっていなかったり、…

6

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

一体どう賞賛すればよいのか

この作者さんは
心のあつかいかた、みせ方が特質で稀有だと思う。
「ストーリー構成」とか「心理描写」とか「ドラマ性」とか
そういう観点からでは自分はこの作品を評せないです。

おかしな言いまわしすみません。

読んでいるあいだじゅう、
日常には認識すらしない心の場所と重さを感じつづけます。

たとえ話ですが、理不尽なこと言われて(理不尽じゃなくても)
自分にとってそれはない、っ…

5

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

簡単に忘れられる恋はではないのだと気づいた

2009年のアワード上位だったので、興味を持って読みました。いやあ。アワードは、私の引き出しを広げてくれます。
 予備校教師、能登先生はコミュ障というかドキュンというか、とにかく人と交わろうとしない人。そんな先生が、30歳も超えて生徒の椎本千歳君(あめちゃん)に恋をする。理由は、初めて自分を叱ってくれたから。うわあ・・
 マイワールド言っちゃってる先生は、そのままワールドを貫きますが、すごい…

0

ドラマ 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

凄い気になるんです つД`)

歳の差設定が好きなので、検索した結果こちらの作品を発見!
楽天さんの電子版で読ませていただきました

あこがれの俳優さんから同性愛のドラマのオファーが来た受け様ですが
最初はいやがるものの、相手はあこがれの俳優
役を受けていくうちに、どんどん役にのめり込んでいきます

そのドラマがまたBL本としても気になるいい感じ内容なのですがw
そのドラマと自分たちが重なるように
お互いを想い…

1

アカノイト 小説

朝丘戻  梨とりこ 

草木には水

朝丘先生の作品を読んでいるといつも、いつ、どんな破局が訪れるのかと、最後までハラハラししてしまう。
実のところは、たとえ一時遠回りしたとしても、ちゃんとハッピーエンドになるのだけれど。
この作品でも、犀賀が自分の人生に常に諦観を持っていて、有理の事もずっといつか失われる物として見て「あのときが幸せだった」とか言うし、有理の恋心も「目の見えていない今だけの思いこみ」で押しやろうとするしで、この先…

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