あさだ2枚
◆2週間のアバンチュール(表題作)
こういう女子は中村先生にしか描けないだろうなぁと。見た目は地味な優等生、でも中身は周りの同い年の女子達よりもずっと大人びていて、行動は大胆で。その行動の理由を辿っていくと、ちょっとした悪戯心や好奇心であったりして、やっぱり子供は子供なのかとも思う。彼女は同性の他人を介して、女である自分を理解しようとしているのかもとも受け取れました。周りには迷惑極まりない話で…
最後まで勢いを失わずに読者をミステリーの渦に引き込んでくれた作品でした。やはり己の命を削りながら物を書く職業というのは、どこか鬼気迫るというか、常に死と隣り合わせにあるようなものなのだなぁと改めて感じました。藤乃朱は溝呂木に対して恨みは微塵も持っていなかったのですね。彼女の溝呂木に対する感情の複雑さ、慕情の純粋さはまさに創作のキャラクターにもってこいなのではないでしょうか。1人の女性にここまで想…
少なくともこの1巻ではBL要素は皆無ですが、せっかく作品登録されているようなのでこちらに感想を投稿します。サスペンス要素が強いけれど、ホラーが苦手でも難なく読める程度かと。謎の双子姉妹に囚われる作家・溝呂木。礼儀正しいお堅い彼の抱える秘密。少女達の瞳に映るのはただの執着や好奇心なのか、一緒に堕ちたいという欲求なのか、憎悪は一片もないのかとても気になります。一方で、翻弄される溝呂木も、抱えているの…