竹美家ららさんのレビュー一覧

茨姫は犬の夢を見るか 小説

玄上八絹  竹美家らら 

物語の続きを期待したい。

「しもべと犬」に続く≪犬≫と主の物語。
前回が幾つ目かの事件をメインに扱ったのに対し、こちらは一つの事件を解決するために一冊が費やされる。
その分、世界観の濃度はグッと上がり、二組の主と≪犬≫が中心となり時間制限付きの事件の解決に向かう疾走感がたまらなく心地よい。
前回思いの通じ合った信乃、智重のカップルは体育会系新婚生活中。とのことだが、事件は容赦なく降りかかってくる。
そして、信乃にとっては青…

2

しもべと犬 小説

玄上八絹  竹美家らら 

圧巻の世界観に引き込まれた。

人工生命体、表には出て来ない裏の世界、アクション・・とBLにしては硬質の、ラノベ他では使い古された世界観だが、緻密に織られた設定、登場人物ごとの背景の深さがこの1冊のみからもうかがい知ることができ、ぜひシリーズとして完結させてほしいと求めてやまない。
というのは、このシリーズには続編の「茨姫は犬の夢を見るか」舞台を捜査一課から公安に移した「ゴールデンビッチ」「ゴールデンハニー」そして、同人誌という…

3

横顔と虹彩 イエスかノーか半分か 番外篇 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

キャラクターはどちらも好きなんだけれどね。

なんだろうなぁ……
このシリーズは好きな方なのですけれど、
この二人はなんとなくしっくり来なかった。
二人が惹かれあう必然性を感じなかったというか……

深が竜起に惹かれるのはなんとなく分かるけれど、
ノンケの竜起が深に恋愛感情的に惹かれる過程が弱いというか……

どちらかといえば、深の方が丁寧に描かれていて、
自分の進む先に迷いながらも頑張る深に、
ついついお疲れ様!と背中を…

5

ずっとここできみと 小説

月村奎  竹美家らら 

生まれたときからずっと一緒


表題作+「ずっとずっとずっと」の2本立て
幼馴染の二人の両片想いの話と恋人になり無事大学生になってからずっと一緒にいるために家族にカムアウトするかどうか悩む話。

高校3年の理玖(受け)と征矢(攻め)は生まれたときから一緒の幼馴染。親同士も仲が良く家族のように一緒にいました。高校入学前に理玖の両親が事故で亡くなった時は放心する理玖を征矢がずっとそばにいてくれました。今まで征矢に世話を焼い…

7

イエスかノーか半分か 3 おうちのありか 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

計の一本貫いた愛に完敗。かっこいいv

なんとなく、最後の落としどころは前振りで分かるのですが、
それでも計の諦めない男前さが際立つ一作。
なんかね、計の方が攻めなん?と問いたくなるほど(笑)
完全に潮さん、喰われてますよね!

それでも、やはりホテルのシーンは切なくて、
ついついほろりとしてしまいました。

相変わらずお仕事描写は面白くて、
一穂さん、その手の関係に就職していたのでは?と思えるほどに
説得力ある書き…

2

ずっとここできみと 小説

月村奎  竹美家らら 

月村さんらしい作品

征矢と理玖は幼馴染みの高校3年生です。この二人が織りなす物語で、2話構成になっています。

征矢は友達でありながら理玖の面倒をみています。みるというよりは甘やかす?結構な世話焼きっぷりです。征矢は完璧なイケメンタイプ。

それとは逆に理玖は、征矢の世話焼きに対して強い態度に出ます。でも、自立を考えながら彼から離れられない自分をちゃんと分かっています。理玖のトラウマは結構重くて、読んでいると…

12

イエスかノーか半分か 2 世界のまんなか 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

潮、悩むの回!

相変わらずテンポよく、トントンと話が進んで行き、
一穂節で読みやすい作品。
計のお仕事描写も面白く、的確に計のキャラクターを浮き上がらせていく感じ。

今回はライバルらしき人物も現れて、
もっと色々掻き回してくれるのかと思いきや、
そうでもなかったような?
まぁ、計の心情的には大嵐だったみたいですが!

後半は珍しく潮のターンで、色々悩んでおりました!
結局は、計も潮も違いに心…

1

ずっとここできみと 協力書店共通書き下ろしSSペーパー グッズ

征矢の本音

本品は『ずっとここできみと』の
フェア書店限定特典ペーパーです。

本編後、2人が
征矢の家でお家デートするお話です。

征矢と理玖は家族公認の恋人同士です。

理玖は征矢がキスをしかけると
いつも恥ずかしそうに目を泳がせますが

ひとたび身体を重ねれば
驚くほど大胆になって
征矢を喜ばせてくれます。

基本的にいつまでも初々しい理玖を
可愛いと思いながら
理玖…

4

ずっとここできみと 小説

月村奎  竹美家らら 

月村さんは優しい人だと再認識しました

最近の月村さん作品は「初恋大パニック」「恋は甘くない」と、動きの多いコメディものを読んで来たので、今回のお話は「ああ、月村さんの本だ」とものすごく思いました。
別にコメディが「月村さんらしくない」という訳ではないです。コミカルな本も沢山書いておられますし、好きなお話も多いです。ただ、特別な大事件が起きる訳ではなく(理玖の身の上に過去起きたことは大事件なのですが)青春の日常を丁寧な心象描写で描くの…

7

イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

読者の半分以上が神評価、というのが納得出来る作品

一穂さんの作品はいくつか読んでいたのですが、
これはあまりにも人気作で、つい手が出なかった。
面白く読めなかったらやだなと。
でも、ようやく読んでみようかという気になって、まずは一作目を読破。

なるほど、この作品が人気があるのはとてもよく分かる。
ものすごく読みやすいし、ストーリーの波がとても上手い。
なによりも主人公の計が個性的で、実に面白い。
ギャップのある二面性。
その裏…

4
PAGE TOP