谷崎泉さんのレビュー一覧

ドロシーの指輪(2) イゾルデの壺 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

大事にしすぎて手を出せない、だなんて!

前作において緒方が三本木への気持ちをより自覚したのでありますが、
その後もなかなか手を出せない緒方に同情しつつ可愛い30男だと思って、ニマニマしてしまいます。

相変わらずどケチで天然で、どうしてもお荷物ぎみな三本木ですが、彼の気持ちの真っ直ぐさや彼なりの気遣いがより随所に表れており、読者側としてもついつい三本木を可愛く思えてきちゃうのですよね。
そんな恋愛面の楽しみも、前作以上でありまし…

5

ドロシーの指輪 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

複雑な思惑が絡み合うストーリーの面白さ!

元贋作師である骨董屋・緒方を中心にして、骨董品を巡る様々な事件に巻き込まれていくこのシリーズ。
ストーリーの都合上、ラブ度は低くなりがちかと思いますが、これはなかなか面白いです!

訳ありで持ち込まれる話に、興味本意の人達や甘い汁を吸いたい人達がわらわら群がって複雑な話となり、本物は?偽物は?と奔走。
徐々に紐解かれる内情にわくわくしながら読み進められます。
また緒方の周囲にはクセの強い…

4

恋の仕方 小説

谷崎泉  楢崎ねねこ 

受けの一人称作品です

ネタバレなしで書きたいと思います。

一人称です。
完全に受け目線で、思っていることや見たこと感じたことがそのまま書かれていますし、話し口調なので、苦手な方もいらっしゃるかもしれません。
わたしもあまり一人称は得意ではありません。
今まで読んだ谷崎作品にはなかったので、ちょっとあせりました。


受けの朝陽は、人気のサロンで美容師見習い中。
ゲイであることは職場でも周知されていま…

1

もしも恋なら 小説

谷崎泉  史堂櫂 

突飛さが惜しい……

ワーカホリック気味の小児科医・伊達先生(33歳)。
彼が、あるパーティで出会ったフラワーアーティストの十和(29歳)に
迫られ押されてついにはほだされて、という話。

この十和だが、フランス育ちの王子さまのような容姿だが
妙なテンションのゲイで、一目惚れしたらしい伊達にストーカーの如く迫る。
結構途中までそんな彼にイラッとしていたのですが、
綺麗なお花を捧げてくれ、美味しい料理を作っ…

2

最後のテロリスト 2~鼓動~ 小説

谷崎泉  シバタフミアキ 

BLの枠は超えてます

『最後のテロリスト』の二巻です。
今回は表紙が蓮ですので、主人公は彼。
そして表紙は一巻と違って、乙女でも手にしやすい仕様です(笑
前作も数年単位で時間経過がありましたが、今回もその傾向ありです。

攻めの蓮(昌也)は都内の大学生。
受けのセキはヤクザ嫌いの故買屋。

前作は、興津組金庫番の一人息子・威士と政治家の息子・凪のお話でした。
その威士の家へ養子として迎え入れられていた…

3

ファーストエッグ(1) 小説

谷崎泉  麻生海 

惹き込まれる

刑事ものであり超能力ものの雰囲気もあり、今後の展開が期待される
エピローグ的な1冊目になります。

警視庁のお荷物ばかりが集まる特命捜査対策室五係を中心に今後展開されると思う内容で
まだまだ今後どのような展開になるのか予測もつかない面白さがあります。
どこで誰がどんな風に転ぶかわからない展開は好奇心を刺激される。

主な主要人物は3人、何か不思議な能力を秘めている佐竹、そして警備部か…

6

最後のテロリスト 1~胎動~ 小説

谷崎泉  シバタフミアキ 

大人に翻弄される三人

相変わらず谷崎さんの作品は面白い!
こちら、とにかく表紙がマッチョなので書店ではちょっと恥ずかしい(服着用ではありますが)かもしれませんが、オススメです。


攻めの威士は、日本最大規模・興津組本家金庫番として有名な男の一人息子。
少年院出で、頭で考えるよりも体が先に動くタイプ。

受けの凪は、西洋史専攻の大学生。
おっとりとした様子は、名は体を表すを地でいく青年。
病床の母親の…

8

魔法使いの食卓 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

大型わんこ×トレーナー

『リセット』を読んでから、いくつか谷崎さんの作品を読み始めています。
こちらは陸裕さんがイラストを描かれていたので選んでみました。


受けの瞳は、山間部に兄弟三人(渚・高二、薫・中二)暮らし。
大手メーカーの孫請け製作所で働く、24歳。

攻めはハーフで、瞳宅の一年弱だけお隣さんだった仁。
大型わんこ系で、謎たらけの人物。


六年前に突然現れそして消えた仁が再び突然現れた…

3

真音 2 小説

谷崎泉  麻生海 

やっと少し傾いてきた?

『真音』の二巻です。
暴力団色はあまり濃くない作品です。

一巻同様、受けは天涯孤独で少年院出の進藤。
攻めは暴力団幹部で、組内でのゴタゴタを抱える富樫。

前巻は進藤が拒絶しつつも、とうとう富樫に体を奪われたところまででした。
今回は、ふたりの関係の他に新しい登場人物が加わり、進藤の起こしたとされる過去の事件が明かされたり、進藤の理解者であるさめが倒れたりと盛り沢山です。

富…

5

真音 1 小説

谷崎泉  麻生海 

素直に先が気になった

谷崎さんの続巻ありの作品。
暴力団関係のお話です。


受けの進藤は、何もかも諦めたような様子で感情表現が乏しく、三ヶ月前に少年院から出てきた青年。

攻めの富樫は諏訪組の本部長。
跡目争いで、現在身辺が騒々しく面倒に感じています。


始め進藤は、職場に現れた暴力団員の槙原(富樫の部下)のせいで工場を解雇されますが、その後、槙原によって職と住むところを紹介されます。
槙原が…

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