雪舟薫さんのレビュー一覧

不確かな抱擁 小説

夜光花  雪舟薫 

不思議にストイック

何はともあれなるべくあらすじを読まないように、口絵も見ないようにしつつ読み始めました。
冒頭、もしかして『メメ●ト』?だとしたら悲惨すぎるな…とか、
次に主人公が災いを呼ぶ体質と自分を指したことで、『魔●の子』?などと連想しました。
それらの個人的に好みなエンタメ要素に加え、温度が低めにシリアスに謎を追う展開がたまらないぜっ…。と思っておりましたら、
触手キターv
商業BLさんで触手もの…

3

ファントム・エクスプレス 小説

五百香ノエル  雪舟薫 

無防備な王子様

ミステリー要素のあるファンタジーです。
気負って頑張ろうとしている王子様が、等身大の自分をつかむまで。

トリスタン・バレンタイン伯爵 マイペース攻め×エイジス王国の妾腹の王子・ヨーク・ローゼン(翼)(16)強気健気受け
父母の役に立つ為に諜報員として、ファントム・エクスプレスと言う異名をとる豪華特急列車で、魔の眷属を自由に操れる『至宝・魔神の角』を運ぶ役目を買って出る。
誰が敵で、誰が…

0

世界の果てで待っていて 小説

高遠琉加  雪舟薫 

この気持ちをどうしたらいいですか

読み終わった後、何ともやりきれない気持ちになりました。

元刑事の探偵・黒澤×潔癖美人刑事・雪人。
元同僚の二人は、黒澤の元に舞い込んだある依頼をもとに一緒に事件解決に繰り出します。
そしてその依頼を発端に、過去の二人の出来事がどんどん明らかになるのですが…
黒澤は他人に好かれ、人当たりもいいのだけど、心の奥底に闇を抱えている男。
そんなこと、表には全く出さないのですが、それを雪人だけ…

7

グリーンカラー 小説

義月粧子  雪舟薫 

アダルト萌え

アダルトな話を読むと、なんかホッとします。
高校生のしゅわしゅわ弾けるサイダーのようなお話も大好きなんですが、悲しいかな自分がすでになくしてしまったものなので、ビミョーにメルヘンを感じるんですよね。
その点、アダルトな話は自分のテリトリーに帰ってきた感じで。「ただいま~」と言いたくなるw
義月さんの小説のアダルト感は、私のツボです。

リーマン同士の恋です。
クールビューティ系の上司と部下で、部下…

3

太陽と月のカタチ 小説

五百香ノエル  雪舟薫 

性格の悪い受け

双子同士の近親物で、絡めとられるような濃密さがあります。
性格の悪い受けを探している方に、お勧めです。
体格は、受けの兄の方が小さいです。

双子の弟・朱炉未来(ヘタレ攻め)×双子の兄・朱炉友義(無制限に愛情を吸収する子供のような存在で、誘い受け)
性格が母親似の友義は母親に可愛がられて、父親似の未来は母親から迫害されて育っていた。
二人にとって互いは常に意識してしまう存在で、甘えん坊…

3

恋はこれから始まる 小説

義月粧子  雪舟薫 

好きだなァ、義月さんの小説

まだ三冊目なんですが、作家買いすることにしました。
集めるぞー。

面白かったです。
地の文での視点のバラツキが多すぎて『これさえなければなァ…』とちょっと残念なんですが、それを凌駕してストーリーやらキャラやらが私のツボのど真ん中ストライクです。

女をとっかえひっかえしてるノンケの攻めと、知的で控え目ながら芯の強いゲイの受け、二人は幼馴染みです。
受けは攻めに片思いしている。
ずっと疎遠だったけ…

1

不確かな抱擁 小説

夜光花  雪舟薫 

舞台は閉鎖された島

相変わらずストーリーがおもしろかったです!

北斗は目が覚めると八ツ島という島の林のような中にいました。
しかし服は脱がされていて、レイプされたあとが。
母の死の真相を知りに島にきたのは覚えていますが、島にきてからの記憶が全くありません。
そして1人の男・克哉に出会います。

北斗は7歳までの記憶がありません。
さらに母の死の真相を知りに母の故郷である島に来て、また記憶を失います。…

3

スレイヴァーズ キス 小説

華藤えれな  雪舟薫 

華藤えれなさんの代表作であり、ハマったきっかけ。

いろいろなブログを見て回ったときに出会ったのがコレ。
何度読み返しても面白いです。
まず、お話なのですが、下克上です。
下克上スキーにはたまりませんね!
攻めの冴木は普段から柊一を狙う獣だし(が・理性でなんとかガード)、受けの柊一は女性にもかなわない美しさだし(軽く、いやかなり嫉妬)
なんてったって監禁!!!
少しの間だけですが、柊一様が監禁されることとなった濡れ場のシーンはさすがえれ…

6

寡黙な華 小説

榎田尤利  雪舟薫 

攻の視点から

櫻林院家の跡取り候補として、三峰邦彦は数年ぶりに櫻林院家を訪れた。
ひさしぶりに再会した従兄弟で本来ならば櫻林院家の当主である千早は相変わらずたおやかな風情だ。
幼い頃は実の兄のようにかわいがってもらった人。
いつしか世間から姿を消し、庭の百合に愛情を注ぐ青年はどうして家を継がないのか。
疑問を感じつつも邦彦は現櫻林院家当主である伯父の要求を受け入れた。
どうしても欲しいものを手に入れる…

3

FLESH&BLOOD(11) 小説

松岡なつき  雪舟薫 

色々と辛い展開でした

「無機質な数字で認識されるだけだった人々は今や名を持ち、表情豊かな顔を持っている」
海斗はビセンテ達を知ることによって、スペイン側の苦難に思い至るようになります。
未来の歴史書で見た「スペイン人の死者約2万人」という数字の中に、
スペインで出会った人々が含まれている。
今までただの数字だったものが、ずっしりと海斗に重くのしかかって来るのです。

戦争には絶対的な正義と悪は存在しません。…

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