水無月さららさんのレビュー一覧

元カレと今カレと僕 小説

水無月さらら  水名瀬雅良 

元カレがいい男で泣けるぜ。

題名から三角関係モノを想像しちゃいましたが、いやいや、全然違いました。

受け様は、デザイナーの卵の郁己。
元カレの野口は、郁己がキャラデザインしたアンドロメダくんを売り出す企画を計画中に、亡くなってしまう。
生きることに不器用で生活能力が低い郁己が心配で、幽霊となって郁己を見守っている野口。
でも暗がりで物を動かすくらいしか能力のない幽霊ぶり。

その後、郁己が知らない内にアンドロ…

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純潔の精霊王子とドラゴンとの密やかな誓約 小説

水無月さらら  兼守美行 

兼守美行さんの挿絵が凄く素敵

コロナ禍の自粛期間中に執筆された作品。
後書きから読みました。
構想1年半、書き始めたら、コロナ蔓延で外出自粛となり、
コンサートにも観劇にも行けなかった著者が、宝塚を観劇して気を持ち直して、脱稿できた作品だそうです。
自粛缶詰は、想像力が必要な作家の心を蝕むんですね。

表紙絵が綺麗なので、期待できるファンタジーではないかと思って選びました。
300年生きたドラゴンが魔法使いに眠ら…

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二度目の人生はハードモードから 小説

水無月さらら  木下けい子 

萌え…きれない…

入れ替わりものですが、事故から守ったはずの男子高校生の体に自分の魂が入ってしまう(高校生はのちに成仏)って結構皮肉な話ですよね…。
片方死んでいると、萌えきっていいものか?となんともいえない気持ち。

おまけにその男子高校生は美少年であることを抜いてもとてもいい子でまるで天使なようで…。
攻めへの気持ちを綴った日記のような短文が出てくるのですが、とても甘酸っぱくて可愛らしくて。
でも恨み…

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二度目の人生はハードモードから 小説

水無月さらら  木下けい子 

その手がありましたか

ザックリまとめると、転生ファンタジーですかね。
この頃は異世界転生が盛況ですが、こう、死ぬときに乗り移る系の転生物って、逆に古式ゆかしい、懐かしい感じです。
お話としては、芳郎にも拓人にも、それぞれ救済があって、オールオッケーなハッピーエンドで、ところどころ物足りない感じは無きにしも非ずですが、まあ、この分量のお話なのでこれで良かったと思います。
それよりも、昨今の流れとしては、未成年を登場…

2

いたいけな弟子と魔導師さま 小説

水無月さらら  yoco 

イラストが幻想的で素敵

魔導士の弟子になった美少年の物語。
魔法使いの話は、苦手なのですけど、表紙絵が素敵なので、惹かれて選んでしまった。

樹海の老木に助けてもらってから起きる不思議。リシャールは、怖いと幼児に退行する。
Hな場面を見ると成長して大きくなる。変な魔法がかかっているリシャール。

少しHでずぼらだけど、いじわるじゃない美男子の魔導士ギズランの弟子になり、
ファンドランドに招かれて、国難を魔導…

1

二度目の人生はハードモードから 小説

水無月さらら  木下けい子 

去る人

けい子先生ホイホイで購入。救われたような救われなかったような不思議な読了感なので中立にしました。攻めは好きな方なんだけどな。本編250P弱+あとがき。

16歳の時に東京に出てきて11年。2年前に雇ってもらった清掃会社の人間関係が良く、ようやく笑顔を見せられるようになった矢先に、交差点で歩道に突っ込んできたトラックから高校生をかばおうとしてはねられた芳郎。病院で目が覚めると、「たっくん」と呼び…

2

桜ノ国~キルシュブリューテ~ 小説

水無月さらら  宝井理人 

季節柄タイトルに惹かれて

宝井先生のイラストにも惹かれて一気に読了。何もかもが上手いなぁと、ノーストレスで作品世界に入り込めました。さすがベテラン作家様です。

この時代を背景にしたBL、大好きです。出自が伯爵家でヨーロッパ系の混血、かたや遊女の子。舞台は学生寮、先輩後輩の関係性とか硬派の文化とか萌え要素に尽きません。

でもって休暇期間のお誘いやら野合やら、大震災、大戦と、心身ともに危険な障害に晒されて二人の結び…

2

二度目の人生はハードモードから 小説

水無月さらら  木下けい子 

もう一声ほしい。

木下さんの描かれた表紙とあらすじに惹かれて購入。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は27歳の芳郎。
子どもの時から施設で育ち、学もなく、さらに顔に大きなケガを負っている彼はいい仕事に就くことが難しい。さらに騙されたりすることも多かった彼は「伸也」という偽名を使って生活している青年。

が、最近は楽しい日々を過ごすことが多くなってきた。仕事仲間に恵まれ…

7

桜ノ国~キルシュブリューテ~ 小説

水無月さらら  宝井理人 

大正デモクラシー時代の物語

昔風の言い回しが随所にあって、風情がある作品でした。

例えば、「下駄を履いた素足がぞろりと寒そうに・・」
「ぞろり」と寒そうに、なんて懐かしい言い回しです。

文弥の実母、芸者の琴音が粋で素敵でした。
最後の見送りの場面で、愚図の息子に息子が後悔しないように、思い切りよく前に進めと押しています。
女は度胸。海に落としてどうなるかは、息子の運次第。
文弥を海に突き落として、船まで行…

4

純潔の精霊王子とドラゴンとの密やかな誓約 小説

水無月さらら  兼守美行 

好きと惜しいが半々

架空の王国を舞台としたファンタジー作品。
精霊や人外と人間とのハーフであり、その種族の特性を受け継いだ「ヴァリエ」と呼ばれている者たちが存在する世界。
隣国との戦争と同時に、差別と迫害に王家に対して立ち向かうヴァリエのレジスタンスからも攻め入れられそうな国…と、結構目まぐるしいです。
ファンタジー慣れしていない方や、カタカナ名を覚えるのが苦手な方は混乱するかもしれませんが、特殊な難しい用語は…

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