深井結己さんのレビュー一覧

俺はあなたの犬だから コミック

深井結己 

陰と陽の両極端が印象的な本です

この表題「俺はあなたの犬だから」と「ティータイム27:00」はバッドエンドまるごと一冊の「晴れたる青空」にも収録されています。
なのでこの本は、バッドエンド2本、コメディ2本というとても対照的な組み合わせの構成になっているので、その点珍しい一冊かもしれません。

表題作
兄貴・小田の為に、命を張って仕事してもけなされ、蹴られ、それでも犬のように慕う舎弟の戸越。
でもその影には憎しみだけで…

0

情熱の温度 小説

木原音瀬  深井結己 

激しい思いは一歩間違うと・・・

 深井先生が描かれてる表紙のものがどうしても欲しくて、でももうどこも絶版扱いで手に入らないかーと思っていたところ、先日、ついに手に入りました(嬉)
 木原先生ではお馴染み?の死にたがりの受け、きました。
 
 高校生の吉川×高校教師の泉野のお話。
吉川は、今時のルックスがよくて、周りのみんなよりもいろんな意味で進んでる男子です。あるとき、吉川の彼女が、同じ高校の教師、泉野に告白され、吉川か…

4

秘書とボディガード コミック

深井結己 

ヤンデレ

深井さんの漫画はこれが2冊目なんだけど、この人「ヤンデレ」要素ある作品描くよな~と。
5編収録されてるけど、どれも面白くて1冊通して安心して読めた。
とにかく眼鏡受けさんが満載です。
 
抑圧された想いがあって(←BLではこれ大事)、紆余曲折を経て気持ちが通じ合う。

表題の「秘書と~」はけっこう伏線張られてるし、ラストは悲しい結末なはずなのに、優しく希望のある感じに終わってる。
秘…

0

晴れたる青空 コミック

深井結己 

狂気と真の愛の数々です

バッドエンド苦手の方には辛い一冊かもしれませんが、ところどころ救われてもおります。
しかし、深井さんの作品はどれも胸に響くものが多くて短編集ながら一作一作が、それぞれの核心をついて深い味わいのあるものですので、ここが病みつきになる所以なのだなと、いつも感心させられるのですが・・・

表題作、母親を殺した男が唯一自分の神様だった男に再会して自主を決めるというストーリー。
これだけ書くだけで、…

3

秘書とボディガード コミック

深井結己 

総ヘタレワンコ年下攻め&メガネ受け

うひゃっひゃ!読み終わって気が付いたら全部年下攻め、しかもヘタレワンコで、年上はメガネだったとこに気付き、満足な一冊でした。

表題作
政治家秘書の春沢は先生を愛しているのですが、その一生懸命な姿にボディガードとして雇われた川端は惚れてしまう。
しかし、本当は先生の浮気調査を依頼された探偵で、先生と春沢の抱き合う写真をネタに体の関係を強要する。
でもね、その裏に隠されていた春沢の切ない想…

2

その唇に夜の露 コミック

深井結己 

新規開拓大成功

初めて購入した深井作品です。
麗人で深井さんを知り、「エロいまんが家」と位置づけたため、コミックスには手を出していませんでした。
復讐モノ、好きなんです。
ほのぼのも好きですが、ドロドロはさらに好きですね。


学生時代に手ひどく傷付けた若江と、仕事中の車内で再会した琢紀。
琢紀の裏切りをずっと許せずにいた若江は、負い目を感じている琢紀を脅し、復讐を果たそうとする。
関係を続けてい…

4

祈る人 -完全版- コミック

深井結己 

青々しくて甘酸っぱい痴話喧嘩だらけ

両親の愛情に恵まれなかったという滝野は
本当に欲しいものを望まない
途中で無くなるくらいならそのままでいいと祈ってるだけ
深町が手に入ってからも、滝野は祈り続けているんだけども
祈るだけじゃダメだってことに気付くまでの青春BLなんですよね。

分厚いページの中ほとんどふたりの思い出日記みたいな?
なぜだかずっと回想シーンみたいな感覚で読んでました。
古い絵柄だからかな?

家族…

3

おとうさんは罪作り コミック

深井結己 

おとうさん、かわいすぎです。

深井さんの作品は、痛くて暗いものから、ちょっと痛さを残しながら突き抜けた愉快なものと、守備範囲が広くて楽しめます。
この単行本は、どちらかというと明るい作りの構成になっていますね。

表題作、義理の父と息子の近親相姦(と呼んでもいいのか?)もの。
おとうさん、外見息子と同じくらいにしか見えませんよ!
でも血が繋がってない、籍さえ入ってなければ全くの他人ですから愛情感情が生まれてもおかしく…

5

明日も愛してる 小説

安芸まくら  深井結己 

あなたを覚えていられなくて…、ごめんなさい

5年前に事故に遭い、前向性健忘という障害を負った櫂。
18歳のつもりで目覚めたのに、自分が32歳だと知ったときの驚き、13分しか記憶がもたず、次々に忘れていく切なさが、読んでいて辛かったです。
同じテーマを扱った本では「博士の愛した数式」(小川 洋子)も読みましたが、こちらは家政婦さん視点で描かれてました。
「明日も愛してる」は本人視点で、それだけにショックも悲しみもダイレクトに伝わってきま…

10

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

与える恋から求める恋へ、そしてその先は…

名が体を表している作品です。

ただし登場人物は違います。誠一という男(攻め)は名前に似合わず誠実とは程遠い人間です。高校時代に一時だけ夢中になった相手、従兄弟・啓介の上京の面倒を見るうち、再び『都合の良いセックスフレンド』として接するようになります。奇妙なことに、啓介は自分から誠一を求めることはしないし、女性とも平気で付き合っているらしい彼を責めることもしない。その理由が明かされる瞬間、誠一…

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