小山田あみさんのレビュー一覧

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

美しさに泣きました

美しさに泣くってこういうことなのか。

欲張りな私は、小説には情報量の多い非日常を描いたものを求めがちで、気付けばいわゆる日常を舞台とした恋愛小説というものはあまり読んだことがありませんでした。
雨続きのこんな日はちょっと切ない小説でも…なんて軽い気持ちでランキングから手に取ってみたこの作品ですが、私もう、凪良先生の虜です。

10年間付き合った恋人と理不尽な別れ方をした小説家のつぐみと…

14

あなたは僕を愛していない 小説

華藤えれな  小山田あみ 

周囲のあれこれに泣かされた

読み応えがありました。
あとがきによるとテーマは「大人の純愛」
再会、身代わり愛、挫折、再生、再出発がキーワードだそう。

固く愛を誓うも、とある事情で別離してしまったミハイルと海堂。
事故で死にかけた際に「ミハイルにもう一度会いたい」という気持ちが湧き上がり訪独するも、彼から「今は恋人と暮らしていて彼を愛してる」と告げられます。

その恋人が異母兄弟のマリオンで、彼は脳に腫瘍を患っ…

6

意地っ張りたちの都合 小説

かのえなぎさ  小山田あみ 

助教授と古本屋の恋

いとこと恩師が不倫していたー

恩師が亡くなり、いとこから、もらうはずだった本を探して欲しいと頼まれる。
機微にうとく恋をしたことがない乙女な貴之は、しぶしぶ古本屋へ。

古本屋で出会ったのは、イケメンで傲岸な真壁。

貴之は頼み事をしに行ったのに高飛車だし、真壁は相手の恋人が亡くなったばかりだというのに無理矢理ことに及ぶしで、なんだかあり得ない展開。Hを無理矢理盛り込んだ感じで、何…

0

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

出会う時期って大事だよね

大人の恋の物語は大好物です。
久富に惹かれて行く文彦の気持ちが良く分かりました。
最初に他の方のレビューを読んでしまったので、地雷だったらどうしようと思いましたが、そんな事はありませんでした。
文彦を好きになれない方もいるようですが、人を好きになるきっかけなんてそんなものだと思います。
久富も最初から何か文彦に惹かれるところがあったと思います。思わせぶりな台詞が多かったです。
久富の家を…

8

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

誘い受けより攻めのポテンシャルの方が恐ろしいかも笑

作家様とイラストレーター様の両ファンにしてこの美しい表紙。発売当初すぐに予約いたしました。

大学講師と商業デザイナーの、アダルトなラブストーリー。

職場近くにある大学の学食でランチをとっていたデザイナーの文彦。雨宿りがわりに潜り込んだ教室で、講師の久富が語る東欧の作家に興味を持った文彦は、何度か潜りで聴講していくうちに久富と顔見知りになります。

バイセクシュアルの文彦は、思春期の…

5

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

大学講師×若手デザイナー

絶妙な距離の縮め方が本当に好み。身体から始まる関係、とか今は珍しくないけれど…こうして接点のなかった2人があるきっかけで徐々に距離を縮めていくのを丁寧に描写してくれて恋をしていくところを読むのが好きなので買って良かったと心から思った瞬間。
雨男というのを情緒的に盛り込んであったのと大好きな大学の先生が、攻めなのも私の中で萌えポイントだった。

気紛れによるひょんな出会いから会うようになり、個…

8

買われた男 小説

野原滋  小山田あみ 

思っていたよりもほのぼの(?)してて、さほどシリアスではなかった

ヤクザの主催するオークション、買われた先は浮世離れした書道家親子、用意されたのは蔵、そして春画を描くために縛られ…なので淫美な世界まっしぐら〜の調教しまくりっ!!なお話かと思いきや、買われた受けが前向きなたくましいキャラで買われた先の息子(攻め)と心通わせて現状を打破していくという読後感の悪くないお話で、さらりと読んで楽しむには良かったです。

ただしところどころ中途半端なところが気になるとい…

3

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

雨のち晴れ

そういえば、水原先生の本ってあんまり読んでないなあと思いつつ、カバーイラストの優しい雰囲気に惹かれて購入。
雨の中でずっと佇んでいた人を、外へ連れ出すお話。かな?
デザイナーの文彦は、雨宿りのつもりでふと紛れ込んだ大学の教室で、東欧文学の講義と、その講師に興味を持ちます。
文彦はデザイナーという職業柄もあって、何か心惹かれる物に対して常にアンテナを高くてていようしていて、そんなアンテナにて引…

7

トリッキー・ゲーム 小説

綺月陣  小山田あみ 

生きづらさを感じたことのある人は読むべき!

『スレイブ・ゲーム』からぶっ続けで読み始めた本作。
夢中になりました。
そして、泣いたよ。久しぶりに。

前作で弱気な理久をペテンにかけた性悪弁護士、トーマ(藤間だからトーマね)が主人公です。
『どうして彼があれほど拗くれたオネェになっちゃったか』が書かれているのですが……
これがとっても面白かった!
いや、面白かったっていうか、非常に苦しいお話でもあったんですけれど。

若かり…

12

スレイブ・ゲーム 小説

綺月陣  小山田あみ 

断固『トリッキー・ゲーム』と併せて読むのをお薦めします

最初に大声で主張したいのは「こっち1冊で辞めちゃダメ!」ということ。
関連作品の『トリッキー・ゲーム』と2冊併せて手元に置いてから読み始めることをお薦めします。
全然印象が変わるから。いやホント。

実は私、かなりイライラしたんですよ、読んでいて。
だって理久って、あまりにも『断れない人』なんですもの。
友人と思っていた女性と『断れなくて』恋人になる。
その人と『断れなくて』婚約する…

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