緒田涼歌さんのレビュー一覧

仔羊ちゃんはそろそろ食べ頃 小説

田知花千夏  緒田涼歌 

俳優へのヤキモチが可愛い

表題作と短め続編の2作品が収録されています。

借金を背負った両親のために、大学を辞めて働こうとする十和(受け)。そんなとき、裕福な頃に面倒を見てくれていて今は俳優になった梢(攻め)と再会します。ずっと片思いしていた十和は心躍らせますが、梢は昔と違って意地悪でだらしなくて…という内容です。

読みやすい作品です。
2作品とも十和(受け)の目線で進んでいくのですが、梢(攻め)や弟の日和の感…

1

花嫁は秘密のナニー 小説

真船るのあ  緒田涼歌 

今回の花嫁はナニー

亡き姉に代わり、島で男手一つで甥っ子を育てる碧(受け)。
ある日、甥っ子の叔父を名乗るセレブ・崇佑(攻め)がやって来て、甥を引き取ると宣言。
甥が心配な碧は、女装し教育係として屋敷に潜り込み…。

碧は、まだ21歳なのに甥を自分の子どものように可愛がる好青年で、島でもスーパーの店員として客に大人気。
引き取られた甥を追って屋敷に乗り込む向こう見ずな一面もありますが、基本的にはウブで可愛ら…

6

暴君の初愛 小説

中嶋ジロウ  緒田涼歌 

アレさえなければ

1冊丸ごと表題作です。
広海(受け)の目線でストーリーは進んでいきます。

懸賞で当選してイタリア旅行に行った広海は、シチリアでマフィアの抗争に巻き込まれ、ファミリーの若きボスのジーノ(攻め)と出会います。ジーノに気に入られた広海は拉致されて抱かれてしまい…という話です。

暗殺が仕事のジーノと、平凡な大学生の広海とは価値観が違います。
殺さないで、と頼む広海は甘いかもしれませんが、読…

2

stay gold 小説

久和まり  緒田涼歌 

ハラハラドキドキ!

久しぶりに読み返して、面白かったです!
あとがきでは、著者の中では初めて書いたBL小説とのことですが、
確かにこれまでの作品(歴史、海外もの)とは毛色が違います。
私はデビュー作(冬の日の幻想)が好きで、読み始めたので、
作風の変化にちょっと驚きました、、、。

ただ、やっぱり前作までと同様、このあとどうなっちゃうんだろう‥と、
ハラハラしながら最後まで一気に読ませます。
ストーリ…

0

欲しがりな悪魔 小説

いとう由貴  緒田涼歌 

悪魔は出てきません

本物の悪魔の話かと思ったら、ただのお坊っちゃま攻めでした。
突っ込みどころが多くて、いまいち萌えず。。
ずっと受けのこと好きだったわけじゃなくて利用したと言っておきながら、それなら最初からあんなに執拗に求愛しないだろうって思ったり、そもそもいつ思いが変わったのか、全く分からなかったです。
それにスポーツ感覚で他人と寝てるのを相手が嫌がってるのが分からないとか。。ちょっと痛いですね。。
とい…

3

我が儘な食卓 小説

秀香穂里  緒田涼歌 

未練たらたら

1冊丸ごと表題作です。槇の目線で進んでいきます。

高校時代は恋人同士だった二人。当時から躰だけの関係が平気だった槇(受け)に対し、芳沢(攻め)は初めての肉欲込みの関係にハマり一途に思いをぶつけてきます。どんどん惹かれていく槇ですが、元ノンケの芳沢がやっぱり女がいいと言ってフラれたら…と不安のあまり酷いセリフをぶつけて別れてしまいます。それから12年後、雑誌編集者になった槇は同僚と偶然入ったレ…

2

悪くて甘い遊び 小説

成宮ゆり  緒田涼歌 

さすがの成宮作品

評価が中間なのでどうかなと思いましたが、さすが成宮さん。ストーリーとキャラがしっかりしてて最後まで楽しく読めました。

年の差CPの二人。受けは幼いせいで恋の自覚がありませんが、有能で優しい隆一を兄のように慕っています。一方、隆一は女性をとっかえひっかえするたらし。でも、裕希の家庭教師として最初はとても優しく接してくれていた。それがあるとき急に家庭教師をやめて、しばらく疎遠に。

家出して…

0

饒舌に夜を騙れ 小説

かわい有美子  緒田涼歌 

アサルトスーツはヤバい

文句無しの神作品です。
まず、こういう設定の話がBLには少ない;もっと読みたいっ
強い男達が好きなので、私的にはこういう話は堪りません!
でも、わからなくはないんですよ。設定の難しさ、事件性のある話。普通に大学生が恋するような恋愛物じゃない。作者様は『なんちゃってSAT』とあとがきでは書かれてますけど、これだけ書くには、ある程度の知識と資料が必要な筈です。
屈強な男社会を飄々と生き抜くエリ…

5

夜明け前の睡蓮 小説

小川いら  緒田涼歌 

ちょっと肩透かし…かな

前作よりも黎蓮と仲神の関係にフォーカスされた作品でした。悪くはないけれど★2寄りの★3です。
黎蓮が仲神の愛情を受け入れて素直になるというのがこの続編のテーマ(=前作でやり残したこと)だと思って読んだのですが、その瞬間はかなりあっさりとしていて、それまで長いこと揺れ動いた割に…と、肩透かし感がありました。
今回も二人は事件に巻き込まれるので、その展開に文字数が割かれるのは仕方ないとはいえ、もう…

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真夜中の睡蓮 小説

小川いら  緒田涼歌 

横浜中華街が舞台のラブストーリー

面白かった!★4寄りの★3です。
素地となっている、横浜中華街に暮らす主人公や周囲の人々の生活描写、歴史的な背景の描写が適度に詳細で、自分が漢方薬を飲んでいることもあり、とても興味深く読みました。
主人公が巻き込まれる事件自体は、ハードボイルドというほどではなかったですが、緊張感がありつつキレイにまとまっていて読みやすいと思います。
主人公の黎蓮は、美人で意地っ張りで自分を律する気持ちが強く…

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