秀香穂里さんのレビュー一覧

渇望の部屋 小説

秀香穂里  水名瀬雅良 

綺麗事だけじゃない裏側

トップモデルとして活躍する草一は、売れていることを自覚し、傲慢な態度を取るのは当たり前で、挫折を知らずにいました。
そんなある日、ショップで見かけた1枚の青いシャツに目を奪われました。そのブランドの専属モデルになってやろうと自信たっぷりに望んだオーディションに現れたのは、デザイナー・椎名。
喜んで受け入れられると思っていたのに、椎名はことごとく草一を非難し、「どんな身体をしているか、実際に目で…

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ノンフィクションで感じたい 小説

秀香穂里  新藤まゆり 

再会ものってやっぱり好きです

同級生の再会物。
諦めきれずに再び燃え上がる恋心。
かつての恋人の薬指にはプラチナの指輪。
譲れない自分の仕事に対する気持ち。
その仕事のためだけに自分を抱くかつての恋人。
書いている小説の主人公と、自分を重ね合わせてしまう吉井。

吉井視点でお話が進むんですが、もう切なくて。
大学時代に付き合っていた恋人・神尾から、「俺には荷が重い」と別れを切り出され、それも自分自身自覚があった…

3

個人教授 小説

秀香穂里  やまかみ梨由 

衝撃のラスト

高校生時代、同級生からカラダだけの関係を迫られ、やっとそこから解放され、やっと恋人と言える相手が出来、幸せの端っこをつかんだように見えて、「幸せになるんだよ~。ちょっと大変そうだけど……」と思っていたのに、すべてがそこへ向けての企みだったとは……。
種明かしの章を読んで、「幸せになってね」と思っていた気持ちが、すべてが吹き飛んじゃったというか。あまりの執着心に驚きでした。

この2人にどんな…

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堕ちゆく者の記録 小説

秀香穂里  高階佑 

ラブがない

いやはや、何と言っていいんでしょうか。言葉もないと申しましょうか。あとがきではないけれど、かなり疲れたのはたしかです。正直、グッタリしています、精神的に。
秀さんは作家買いする方だし、高階さんのイラストもあって、勢い込んで買っちゃったけど、これは読み手を選ぶなぁ~と言うのが正直な気持ちですね。甘さはありません!

良くも悪くも、秀さんのお話だなぁ~と言う気がします。いろいろと濃い!
拉致に…

2

真夏の夜の御伽噺 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

秀さんの書く大人の御伽噺

いやはや、なんとも摩訶不思議な、まさに“御伽噺”なお話でございました。秀さんには珍しい、ファンタジー色の強いお話でした。
それでも、仕事に関して後ろ向きだった受けちゃんが、攻めさまの言葉で前向きに意識が変わっていくあたりは、さすが秀さんだなぁ~と感じました。

話の展開が、あまりにファンタジーというか、御伽噺というか、今までの秀さんのテイストとはかなり違ったことにびっくりしました。
正直、…

0

聖域の限界 小説

秀香穂里  國沢智 

エロ特化本?

お嬢さま女子高校で、3年生を担任している西澤は、同僚から「担当クラスの生徒が歌舞伎町でホスト遊びをしている」と教えられ、慌ててホストクラブへ行くと、そこには会いたくない高校の同級生・瀬尾が、オーナー兼ホストとして西澤を迎えてくれました。卒業以来、7年ぶりの再会でした。
特進コースで3年間同じクラスで授業を受け、委員長をさせられていたお陰で、何かと瀬尾にちょっかいをかけられた西澤は、瀬尾には会いた…

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3シェイク 小説

秀香穂里  奈良千春 

進化も豹変も大好物です

色々と考えて、評価・レビュー内容を変更することに。(11/23)

マネージャーという立場の自らを裏方(黒子、陰の存在)と徹底しながらも、モデルやタレントといった『商品』をいかに的確に売り出すかに全身全霊を賭ける、野心がありプライドも高い主人公、岡崎。彼を組み伏せ、己のものにしようとする一匹目の獣は、野性味に溢れ不遜で大きな存在感を持つ新人モデル・幸村。二匹目は世界に名だたる映画監督で不気味で…

3

桜の下の欲情 小説

秀香穂里  みずかねりょう 

計算されたストーリー作り

天才と称される日本画家・九重とメディアフロント「ブラスト」編集・本郷のお話。
科学専門誌の休刊で、畑違いのエンタメ誌に転属された本郷は、ゲーム会社ナイトシステムとのタイアップ企画の担当になり、ゲームのキャラデザインを担当する九重のイラストを取ってこなくてはならなくなって・・・

キャラ文庫の秀作品ではおなじみのメディアフロントやナイトシステムが登場し、やはりお話の軸にお仕事がある展開になって…

1

桜の下の欲情 小説

秀香穂里  みずかねりょう 

一見強引で俺様風だったのですが実はものすごくナイーブでした

秀香穂里さんで出版社ものと見て思わず「他人同士」のスピンオフかしら?などとちょっと期待したりもしたのですが、全く違うお話でした。
受け様はツンデレ装いですが実は前向きで、攻め様は一見俺様風の強引・我儘なのかと思ったら意外にヘタレでナイーブな人だったという、
本の帯に「泣いたからって許すと思うか?俺を最低の男だと罵ればいい」
なんて俺様発言が書いてあったのですが、虚勢だったのですね。
最後に…

3

シェフは強欲につき 小説

秀香穂里  水名瀬雅良 

本当に強欲なシェフでした

攻・飯塚四郎 フレンチシェフ 
受・御園克哉 レストラン副支配人

権威と格式のあるフレンチレストラン「ロゼ」。
凝り固まった感のあるレストランに新しい風を吹き込むべく、ヘッドハンティングされてやってきたのが飯塚。

正統派フレンチを守りたい古参のシェフ・石井と、斬新なメニューを取り入れたい飯塚と。
支配人から「両者の間を取りもってくれ」と命じられている克哉は、石井をなだめたり飯塚を…

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