秀香穂里さんのレビュー一覧

警備員はふらちにつき 小説

秀香穂里  カワイチハル 

ツンデレ社長と甘ったれぼんぼん

秀香穂里さんによる「お仕事」もの。
本作は、受けが「警備員」です。
といっても本職の、ではなくて。
モラトリアム大学生で実家は裕福、そこそこ頭も要領もよく、何に対しても熱中できない。要するにまだ若いのに人生に飽いている、そんな男の子・大河内尋(ひろ)が、暇つぶし&人間観察で色んなバイトに手を出していて、今回はたまたま友人に紹介された高級料亭の自社ビルの夜間警備員になって、という設定で…

0

小説家は我が儘につき 小説

秀香穂里  陸裕千景子 

好きな子は泣かせたい

秀香穂里先生の「お仕事BL」です。
本作の主人公は、一流ホテル・イリネスのコンシェルジュ・篝(かがり)。
支配人から、超VIPが長期滞在するので全ての要望に応えるように、と命じられ…
…という冒頭。
その超VIPの正体は、大人気作家・守谷。そして同時にその守谷は兄の友人で、10才の自分をしつこくいじめてきた相手、本名・古谷だった…!
古谷は超絶俺様で、傲慢で、幼馴染でありコンシェルジュの…

1

リスキーなくちづけ 小説

秀香穂里  氷栗優 

甘くて優しいお話です

両親を亡くし小学3年生の妹と2人暮しの大学生・千晴は、50万円の借金を負い、友人の兄さんの同級生が経営しているというホストクラブを紹介してもらい、おっかなびっくりと水商売の世界に入っていく…
…という冒頭です。
しかし、本作はこの千晴が世間に揉まれて一流ホストに成り上がり夜の帝王に〜…というお話ではありませんよー。
というよりも、27才にしてオーナーである深墨(みすみ)に見初められちゃって、…

0

愛執の鎖 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

大きいお姐さま方ならこのダメ男に共感出来るのでは

電子書籍で読了。挿絵なし(あとがきはあって、秀さんがイラストを褒めちぎっているので悔しい)。

このお話、かなり読者を選ぶんじゃないかと。
あらすじは以前にレビューされた皆さまが詳しく書かれていますので割愛しますが、「こういうのダメ~」っていう方は気分が悪くなるだけかもしれないなぁ、と思うのです。
受けの三浦の不倫です。おまけにこの方、妻との穏やかな暮らしも、部下の大石に激しく求められる恋…

4

ノンフィクションで感じたい 小説

秀香穂里  新藤まゆり 

燃え盛る残り火

私は非常〜〜に好きでした!
過去に付き合っていた2人が、今また編集者と小説家として再会して、悩みもがき、そして恋を再燃させていく、という展開。
つくづくこのような「お仕事+切な系恋愛、のち成就」みたいな話が私の根本的な好みなんだなぁと再確認しました。

大学時代、初めて想いを受け入れてくれた恋しいひと、でも愛が重いと離れていった忘れがたいひと・神尾が、今自分の担当編集者として目の前に現れて…

3

閉じ込める男 小説

秀香穂里  葛西リカコ 

怖いくらい甘い愛情

秀香穂里先生お得意の?執着系!楽しみ!と手に取りましたが、あらすじにある「狂気を孕む束縛愛」というよりも、私にはもっともっと優しい愛情が感じられましたよ。
というのも、主人公2人は小さな頃から同じ施設育ちの孤独な境遇で、ずっとずっとお互いで支えあって生きてきたのです。
短絡的にただ「かわいそう…」という感想を抱くのには罪悪感もあるけど、小さなハルのさびしい心を思うと胸が張り裂けそう。そんなハル…

0

愛執の鎖 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

おとこと不倫

秀香穂里先生ご自身のあとがきにある通り、「昼ドラ」な小説でした!
なんか、うわぁ〜〜っときた…読後のこのなんとも言えない疲労感…
既婚者の端くれとして、この物語の昼ドラ的側面のリアルさ、肯けるんだよなぁ。
既得権はそのままに、何かをまだ欲しがる。
持っているものの価値に麻痺して、欠落を感じる。
時間の流れにふと恐怖感を抱く。
そんな時、心に、躰に、忍び込むドロドロ。それが昼ドラだと思う…

5

虜 -とりこ- 小説

秀香穂里  山田ユギ 

ロミジュリ・ヴァリエーション

秀香穂里先生による麻薬取締官もの。
主人公は、母親が覚醒剤中毒、弟は父親違い、兄弟で施設育ち、という過去持ちで、クスリを撲滅したいという思いで麻薬取締官になった藍原徹。
藍原は周囲から浮いた一匹狼で、今弟の聡を強烈な作用の麻薬・ダブルエス絡みで亡くそうとしていた…
藍原のモチベーションは「正義感」というよりも「哀しみ」のようにみえる。
さて、もう1人の男。彼も藍原と同じに肉親を亡くし、だが…

1

桜の下の欲情 小説

秀香穂里  みずかねりょう 

芸術の永遠性と星の瞬き

秀先生お得意の「お仕事BL」系統の作品。
カップリングは、画家x編集者。
「編集者」ってBLでよく出てくる職業ですよねー。攻めが「作家」で、原稿と引き換えにヤらせろ、みたいな展開が鉄板ですが。
本作もそれにのっとっております。
編集者・本郷は異動で畑違いのエンタメ誌の、しかも美術に全く興味が無いのにイラストコーナー担当になり、若くしてすでに巨匠的な日本画家・九重との打ち合わせに臨むが…

2

今日から猫になりました。 小説

秀香穂里  北沢きょう 

可愛いファンタジー

秀香穂里先生によるケモミミファンタジー。

本作の主人公は、雑誌編集者。といってもまだ試用期間中の25才・湯野です。
既に両親は亡く、子供の時に拾ったネコ・ハナさんと暮らしています。
初めての自分の連載企画ページのテーマが「料理」と決まり、先輩編集者の勧めで料理教室に通うことに。そこでクールメガネのイケメン講師・瀧澤に一目惚れ…という展開。
湯野はゲイ。
教室で奮闘している最中、瀧澤の…

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