かわい有美子さんのレビュー一覧

透過性恋愛装置 小説

かわい有美子  花本安嗣 

恋する建築士のラブコメ 面白かった

たしかに「上海金魚」を先に読むと、数倍面白くなる物語でした。

「上海金魚」で水端さんに優しくアプローチした滝乃さんが、この巻では、仕事に厳しい一面を見せていました。初恋の少女に似ている水端さんには、相変わらずとても優しくて甘々。ところが、仕事で対応する我儘王子の北嶋さんには北風対応。
この対応の差が面白かった。

この巻の主人公は、世間知らずの牡の子猫のような北嶋さん。コメディアン要素…

1

上海 小説

かわい有美子  竹美家らら 

大戦前後の上海と英国が舞台のドラマ

粗筋は、他のレビューが先に出ているので感想だけ。

あとがきを讀めば、著者がどれほどこの作品に入れ込んで、沢山の資料を集めて、きちんと書こうとしたのか伺えます。特別に愛着を持っている作品のようです。
電子版を買いましたが、紙本も買いました。イラストがあると、盛り上がり度が違う、ドキドキします。

なるべく史実に沿うように書こうとしたらしく、時代背景の説明が細かかった。
かけおちした実母…

1

いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

学生時代と、新店舗開店までの物語

感想
侑央がもし女性だったら、長男の壮一の嫁にすんなり納まっていたかもしれない。
侑央が男性であったから、この物語のようなおもしろい展開になったんだけど、本当に長男の壮一は、侑央の気持ちに気づいて居なかったんだろうか、と疑問。
薄々気づいて居たんじゃないかと思う所がありました。

二巻は、学生時代の思い出に頁を多く割り割かれていて、読みたかった新店舗開設とこれからの事についての物語が、頁…

1

いとし、いとしという心 小説

かわい有美子  南田チュン 

京言葉のはんなり

京都の三大老舗旅館が舞台の物語。
京都が好きな人なら、惹かれる物語で、京都の商人の風習がもり込まれていて、京都弁の新旧の商人言葉が会話に綴られています。
---
▶「大和湖(奈良湖)=奈良盆地」
★京都と奈良は、大和湖(奈良湖)を干拓して造った盆地で、施工にあたったのは渡来人達。諍いを嫌う渡来人が衝突を避ける為に、はんなり文化が生まれたと聞いています。

---あらすじ
死んだ兄の後…

2

流星シロップ 小説

かわい有美子  小椋ムク 

生徒会長と副会長の恋物語 峰くんコンビの巻

この「流星シロップ」は、『空色スピカ』のシリーズ二番目のスピンオフ作品。
シリーズの内容は、いずれも全寮制学校の生徒会長・副会長の恋物語。

読み順に悩みました。
単独でも、筋が理解できるらしいのですが、やっぱり、深みが湧かない。
つまらなくなって、途中で一旦閉じて。「空色スピカ」から読みました。
人物の相関関係が薄いと、しっくりいかないのでつまりません。

シリーズの発行順は、

0

上海金魚 小説

かわい有美子  花本安嗣 

三部作の読み順:「上海金魚」「透過性恋愛装置」「月一滴」

本屋サイトとちるちる読者層は異なるので、ランキング上位本も異なります。
違って当たり前ですが、好みが合わないので、私はいつも他サイトの売れ筋ランキングを参考にして読んで居ます。
本屋サイトのランキング上位に入っていたのが「透過性恋愛装置」。
どうやらスピンオフの三部作で、順を追って読まないとつながらない関連作らしいと分かり、ちょうどセール中だったので3冊電子版でまとめて買いました。
作品に…

6

墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

もう少しガッツリ…

お名前をよく見る作家さんですが、今回がお初でした。
シリーズものだったんですね、サブキャラの名前がやけにきちんと出てくるわけです。

描写が細かく、読んでいて深みを感じました。
そのためお目当ての拉致、監禁ネタにも期待大だったのですが……思ったよりもあっけなくて正直消化不良です(笑)
そもそも最初から犯人が特定されていたためそこのドキドキはなく…
お部屋作りもしっかり準備し頭のキレる犯…

4

蒼空の絆 小説

かわい有美子  稲荷家房之介 

損なわれない品

◾︎アルフレート×エーリヒ
かわい先生初です。
主従、年上敬語黒髪×潔癖高貴金髪美人、戦争末期と好きな要素オンパレードで、イラストは稲荷家先生…約束された大勝利しか見えない布陣に固められております。
恐れながら読むことだけは嫌だったので、2人が死なないかどうかは教えてもらいましたが。戦争モノ怖い…

戦争らしい描写は思いの外あっさりしていて、終盤のクーデターも激しくありません。軍人同士の…

4

蒼空の絆 小説

かわい有美子  稲荷家房之介 

美しき主従愛

かわい先生の文章と稲荷家先生のイラストがぴったり合っていて、うっとりする一冊。優しくて寡黙な攻めが、片腕を失った受けに尽くしまくる姿にキュンとする。
受けは高貴な身分で、清廉潔白、ストイック。そのせいかなかなか恋愛モードにならなくて、前半はジリジリします。その分、はじめて体を重ねた時はやっと!という感じで、胸がいっぱいに…。受けがあることで過ちを犯そうとしたために、攻めはそのことを責めながら、と…

2

金の小鳥の啼く夜は 小説

かわい有美子  金ひかる 

大正時代の帝国オペラ座舞台

かわい先生の過去作品読み。こちらは2005年ごろの同人誌作を改稿して出された2015年作。同人誌作と気付く、独特の雰囲気なお話がありますが、こちらはあとがきまで全く気付けませんでした。音楽ものが好きなので萌2より萌です。オペラ座の怪人モチーフの本編220P弱+小編3編+あとがき。

帝国オペラ座でこまごまとした仕事をしながら面倒を見てもらっている10歳の盲目の雪乃。「椿姫」の素晴らしい舞台が終…

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