優と大河、その周辺の人物たちの台詞や生き様が胸に響きます。萌えとかそういう次元の話ではもうないような気がします。この作品に出会えて良かったし、もっと表に出てもいいのではないかと思いました。
ジェンダーについての問題って凄く難しくて、ジェンダーの問題を抱える当事者も、理解者も、それを嫌悪する人も、持て余す人も誰も悪者では無いということがこの作品を通して感じられました。その問題に打ちのめされながらも立ち向かっていく優や、真っ向からその問題と向き合っていこうと成長する大河、手に負えないと思いながらも助力してくれる先生、個人的になによりも印象的だったのは、優の問題にどうしていいか分からず、厳しく当たってしまっていた先輩がとても印象的でした。批判的な目や優をレイプした大人など、もちろん悪人もいましたが、優や大河と関わる周辺の人物たちのやさしさが凄くリアルなのにとても胸が温かくさせられました。
double houndが大好きで同じ作者さんということで買ってみたのですが相変わらずの独特の世界観に綺麗な作画!!世界観を生かしたストーリー展開も読み応えがあって面白いです!!ここまで世界観をしっかりさせてるのにカレンやマコト、2人を取り巻く人たちの感情の描写が丁寧で、すごい作家さんだなと改めて感じました。作家買いしようと思います!!
余談ですがこの世界観を作り上げられて戦闘シーンもガツガツ書けるのにどうして少年漫画描いてないんだろうと思ったんですけど、作家さんも三度の飯より好きBLが好きだからですよね。バカなことを考えてしまいました。ハジさんには永遠にBLを描いていて貰いたいです。