時宗先生がメインのお話。
いつも飄々としてる彼の、青年時代の出来事が結構キツくて胸が痛かった……。
色々ありつつ努力して医者になったのに、そこで元彼達が両性具有の子どもができたから時宗を主治医として頼ってくる。そこでの台詞もグサッと刺さります。
このシリーズは『誰々が誰々の友達・恋人』など人間関係が絡み合うので、辛い設定や過去があるとその登場人物の気持ちを考えてしまいますね。
だからこそ、昔から時宗先生のことを一途に愛していた真田の存在がとても大きいです。
ずっと『あなたのことが好き』と伝え続けた彼に拍手!
かっこいい男と思いきや、可愛い一面や策士でずるいところがあるのも素敵。
家具屋でベッドの耐久性を確かめるシーンは思わず吹き出してしまいました(笑)
キリ良く終わったけど、これからもこのシリーズ読みたいなと願ってます。
ずっと下巻発売待ってました……!
ご都合エンドが苦手なので、『かんちゃんが弓に謝り、2人は過去のことを水に流しハッピーエンド』ではなくて本当によかったです。
ちゃんと忘れずに抱えて生きていくのがかんちゃんらしい。
そして、最後の鍵と指輪の渡し方がドラマチックすぎず、日常のワンシーンでさっと贈るところが彼ららしいなと思いました。
でも、なんだか合間のエッチなシーンになると話の雰囲気がガラッと変わってしまい、そこだけ同人誌を挟み込んだかのような印象を受けました。もう少しプレイの度合いを落としたり、割合が少なくても素敵だったんじゃないかと。
2人の台詞や表情が特に光った下巻では、おげれつ先生の持ち前のエロエロが本編では少し浮いたように気になりました。好みの問題ですが。
書き下ろしでは、秀那がかんちゃんのことをどれだけよく分かってるか知れて、所々笑いながら読んじゃいました(笑)
長期連載ならではの濃さ、大変よかったです。
仕事ができて人望も厚い門崎には、忘れられない男娼・ナギがいる。
ある日海外赴任から戻ると、彼に似た人物と再会し、そこからまた恋を始めます。
基本的に落ち着いた感じでお話が進みますが、合間に入る飲み会・ご飯のシーンが楽しそうで可愛くて、その分とても印象強く残りますね!
過度な横槍・アクシデントはなく、ただただ門崎さんと渚くんの2人が一生懸命恋をするお話。
だからこそ、心から彼らの幸せを願い応援しながら読めました。
気持ちが通じ合った翌朝のページを見たときには胸がいっぱいに……。
自分に自信のない人は、渚くんの台詞に共感できるところも多いのでは?
彼らがずっと幸せに過ごしたらいいな、と。
周りにぜひとも勧めたいお話です。
何度も何度も読み返している作品です。
伊泉の頑固ともとれる性格をしているのにキャストを思って自己犠牲を厭わない行動にキュンとくるし、それを絡めとるなんだか掴めないヤクザの榛沢という関係性が好きです。
そして、伊泉を絡めとるつもりがいつのまにか自分こそ捕らわれる側に回っていたんじゃないか、と親父さんに話すシーンは、蝶を指に止める榛沢の後ろ姿が男らしく綺麗で綺麗で……。
巻末まで、抱かれるシーン以外は伊泉と榛沢がバチバチ睨み合う場面が多く、最後は恋人にはならずに終わります。それがとってもいい。
敵同士で始まってもエッチしたりすると案外すぐ攻になびいてしまう受があまり得意じゃない自分にも刺さる作品でした。
甘さが足りないと思う方は、先生が出されている同人誌でその後の2人が読めます。びっくりするほどエロいし意外な2人の姿が読めます。