電子短編。
歯科医の笠原は、たまたま取った診療予約の電話の声にゾクゾクが止まらない。
なぜなら、笠原は「男性の重低音にしか反応しないED」。そんな性癖を抱えて、笠原は恋愛や性愛を諦めていた。が!
…と始まります。
電話で急な予約をしてきたのは有名声優の奥田。さすがの生声を聞いて笠原は興奮してしまう。
奥田に気づかれないように懸命に治療をするが奥田は気がついていて…
口の中の笠原の指を噛んで挑発、笠原に勃起してますよねとわざと耳元で囁き、診察台でそのままフェラさせて、自分の上に跨らせ…
…という感じで、短編のせいかあれよとドエロ展開に突入。
クール眼鏡の笠原先生はグズグズにとろけて、真っ赤になった◯ナルを診察用のライトで照らされて。
そんな笠原に、奥田は声に反応してくれて嬉しい、とどこか寂しげ。
イケメンとだけ騒がれて声に自信を失くしていたようで、顔なんか見てもいない笠原に逆に救われた模様。
win winカップル誕生!
…でいいのかな?絶望からハッピーへの振り幅もさすがのヤマヲミワールドでした。
構成は「third egg」「fourth egg」「偽りの憧憬」の3編。
1巻目と同様事件が起きるけど、完結の1話ではなく関連して続いていくような流れになっています。
佐竹への脅迫状の件がいよいよ深刻になってきたこと。
それが佐竹の捜査一課時代の事件に絡んでいること。
黒岩が佐竹の警護を買って出て「梁山泊」そして高御堂の存在を知る。
「偽りの憧憬」は再び佐竹の捜査一課時代の事件。
暴力団絡みの傷害致死事件から再び高御堂と関わるようになって、引き返せない深みにはまっていく佐竹。
自分を気にかけてくれる大切な同僚よりも、なぜ自分は高御堂を選んでしまうのか。
そこには子供時代の境遇や何かがあったことが影を落としている事。
逆に、高御堂の方はなぜ佐竹を?というのは謎のままですが、これまでただ呼びつけては実の無い時間を過ごしていた高御堂が突然佐竹を抱く展開が。
佐竹は他人と関わりを持たない人間。
快楽のために高御堂に堕ちたわけではなく、いわゆる優しさや共感、配慮ではなくそれどころか冷たく厳しい高御堂だからこそ甘える事ができる…のでしょうか。
引き続き、続きが楽しみ。
「ファーストエッグ(1)」限定特典SSとなります。
以下、内容となります。
↓↓↓↓
登録ではコミコミのオリジナル特典との事ですが、電子書籍の「限定おまけ」として付いていました。ラッキー。
タイトル「不運な獣医」
品川区のあるアニマルクリニックに、家猫の往診の依頼があった。
迎えに来たいかにも反社の運転手の高級車。築地の数寄屋造りの屋敷に通され、姿を見せない猫を探す。
おーい、おーい。何処だ〜?出て来てくれー。
名前も猫種も聞いてない。
にゃー、にゃー。
仕方なく2階にも上がって、階段すぐの部屋に入ってみると…
ベッドから急に人が起き上がる。
「っ…だ、誰っ⁉︎」
「す、す、すみません!獣医ですっ!」
そうです。獣医さんは佐竹が寝ている所に入っちゃったんですね。
事情を知った佐竹は、ミケさんを呼び出すなら…とさきいかを取り出す。するとどこからともなく猫ちゃんが現れて…
結局「猫の不調」はさきいかのせいってことはわかったんだけど、これをどう依頼主に伝えよう?…と悩むのは、とっても不運な獣医さん。
刑事もののドラマを見てるみたい。すごく面白い。
特にアプローチが面白くて、冒頭の2話は本当にTVシリーズ的に1話1事件完結。
そこで登場人物の輪郭や関係性、過去などが大まかに示されて、次にどんな事件が起きるのか、登場人物たちの過去に何があったのか、彼らに何が隠されているのか、などなど、非常に引き込まれます。
特に、冒頭に登場する元SATでゴリゴリの上下関係重視の組織人間・黒岩。
彼が主人公なのかと思いきやの、本当の主人公はのらくらと不真面目、警察の服務規程全無視なのに許容されている佐竹。
この佐竹は非常に興味深くて、刑事としての能力は実は非常に高い。そしてどうやら何かの「能力」を持っている。
何より。
佐竹は元暴力団の高御堂という男と一緒に住んでいて肉体関係を持っている。
…とまあここはBL要素として注目なんだけど、BL全く関係なくても設定や展開に引き込まれます。
この(1)の3話は、まだ佐竹が捜査一課の刑事の時代に高御堂と初めて関わった時のエピソードとなっています。
2人は証拠が全く無い被疑者と刑事。まるで隙のない高御堂と、彼が確実に殺人者だと知っている佐竹。「恋愛」ではない2人がどうやって今の関係性になったのかも非常に気になる!
感じるのは、贅沢な作品だなぁって。
1話2話がプロローグ的、3話は丸々過去。初めから複数巻ありきで展開してて、それって今の小説状況考えるととっても贅沢だと思う。読み応えがあって読むのが楽しい。
「アンダーグラウンドホテル SPELL ON YOU」電子書店特典ページとなります。
1p。
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内容は、モノクロイラスト。
先生によると、「本文でボツにした構図ですが気に入っていたのでどこかで描こうと思っていたものです」との事。
ベッドに寝そべる、上半身裸でデニム姿のソード。
そのソードのお腹の上に頭を乗せてソードの顔を見上げるセン。センは白いTシャツにスラックス姿。
事後っぽくはなく、かといってこれからっていう感じもない。
ごく日常の柔らかい時間。何をおしゃべりしてるのかな。
お披露目できて良かった‼︎、という先生からのプレゼント。先生、ありがとうございました!
深夜先生初読みでした。
試し読み部分での「白バイ警官」がカッコ良くて。内容知らずに購入したのですが、これは当たり!
絵柄はガチムチ系。
表題作と、短編1作収録。
「早乙女警部は愛を乞う」
白バイ警官の後輩x指導官。
後輩である倭は少年時代に今の指導官である早乙女に助けられた経験があって、ずっと早乙女を慕っている。正に大型ガチムチワンコ。
一方早乙女が実は根暗で淫乱でドMで、しかもそれを恥じていて、性格暗いんです。メソメソしてるし。
倭が好き好き言って、早乙女をある意味救うというか…
エロ表現はかなり激しめな肉弾戦。
「ノラ猫と狂犬」
短編のこちらはまたなんとも言えず個性を感じる作風。
喧嘩上等の雲母(きら)にずっと片想いの根暗・天ヶ瀬だが、実は天ヶ瀬は…‼︎
内容の暴力性と黒多めの画面が少し異様な雰囲気だけど、嫌いじゃない。
2作とも根底に暴力とか暗さがあると感じたけど、他の作品はどうなのか読んでみたくなりました。「萌x2」で。
24巻。
前巻で遂に結婚式というひとつの節目を迎えた2人ですが、日常はその後も淡々と続くようでいてやはり式を挙げた事での変化も確かにあるのです。
若いタブチくんカップルとの交流もそうだし、シロ両親とケンジ母姉との交流、また佳代子ファミリーもつながったり。
また、お互いの年齢からくる衰えもあり。
はぁ〜…年月を経るとこうですよね…好むと好まざるに関わらず、2人だけの世界じゃなくなる、自分も相手も変化していく。
そんな時に訪れるもう一つの大きな大きな節目…
やっぱり描き出してくださいましたか。
現実と同時進行で進んでいく「何食べ」ワールド。そりゃぁこの出来事は必然ではあります。
こんな時、シロさんにケンジがいて良かった。逆もまたしかり。
ジルベールに小日向さんが、小日向さんにジルベールが。佳代子さんに夫さんが。志乃さんに周平さんが。
この後どんどん別れが加速してくるはず。でもケンジとシロさんが穏やかでいてくれたら…
で、やっぱりカネの匂いのする小日向さんの料理が美味しそうっす。
本日発売のお知らせに「獣」を見つけ、つらつらとあらすじを見て…
「堂々完結」の文字を見つけた時の衝撃。
ウソでしょ獣シリーズが完結ぅ〜?マジか⁉︎
当然ポチって即読、のち脱力…終わった…終わったのか?これで終わりなのか?…いややっぱり終わりなんだろう…だって。
千春が微笑んでんだよッ!
ストーリーとしては前作の「獣のラブリーストイック」からの続き。
偽名でマーキュリー社で平社員してた藤堂グループ御曹司・一輝が、もう学ぶものは無い、とアメリカでの起業を決心する。
…という話。
それは、千春の願い(藤堂グループの社長を継ぐこと)に背いているし、自分から巣立ってしまう事を意味していた…
まあ、いつも通り千春は超不機嫌で、周囲に威圧感を撒き散らす。でも一輝にだけは自分を抑えて、許可を受けてから貪る、みたいな。
こんな感じで永遠に続いても良かったけど。
確かに一輝が千春から巣立って、一輝の方から「俺についてこい」となる本作が「獣」シリーズの一区切りとしてふさわしいのかもしれませんね…
でも寂しいなぁ。
20巻越えの作品て、今後出るの?出ないよ。世界一とかロマンチカ、ファインダー、ほんと野獣にはほんとにほんとに頑張ってほしい。
で!
私、サブCPの大郷xカオル大好きなんで、完結と言わずまた読ませてください!
暑い季節にはゾッ寒なお話が読みたい…
…ということでこちら。
視える体質の満孝が体験談などを「怪談師MICHI」として配信しているが、今回メンバーさんからの投稿で「ラブホテルに男の色情霊が出る」というネタで、親友でチャンネルのプロデューサー・頼将と検証する、というストーリー。
ミチは実はマサの事が好き。
でもマサはオカルトにしか興味が無いので元々諦めてはいたんだけど、ラブホに2人で泊まる⁉︎という事でちょっと期待しちゃってる。
で、色情霊、出ます。
金縛りでうなされてマサに起こされるんだけど、霊に憑かれてカラダが火照るミチに「俺が手伝う」と…
抜きあう展開に、こんな状況二度とないと思いながらも気持ちが見えないから逆につらい気分になるミチ。
一方マサは…
…とここである種のどんでん返しのラストなのですが。
そもそも視えないマサはミチの負う霊体験に対して無責任すぎるよなぁって思いました。怖さも足りないです。