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女性ちろこさん

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なんて苦しい片想いなんだ

ノンケの攻めに振り回される恋心に胸が苦しくなりました。
最後はハッピーエンドなんだけど、どこかモヤるところもあったりで、スッキリとはいかなかったです。

ずっと親友に片想いをしている美波の報われない恋がこれでもかと描かれていまして、無自覚無神経な北原に、申し訳ないけどムカムカしちゃいました。美波の心を知らないから仕方ないんですけど、こうも美波の気持ちをえぐるようなことばかりするなんて、感情移入もあったもんじゃない。
理想の男に出会っただとか、美波が別の男と付き合ったことがあったと聞いて怒るとことか、絶妙に嫌なことしかしてないし…。美波が自分のことを好きだと知って嬉しいなんて、気付くの遅すぎっ!


北原の遅い自覚には喝ですが、離れていく美波を追いかけて捕まえたのはグッジョブ!
一緒にいるのが当たり前すぎて、恋愛の土俵に上がるまでもなく…って意識だったんだろうけど、そこにこそ運命が落ちていたとはね。遅きに失してしまった恋心だけど、これから迎える春を楽しんで欲しいなと思いました。

あるあるだけど、美波への想いを自覚したあとの北原の行動や、恋人になった美波への扱いは、すごく良かったです。北原って、運命を信じて結婚したりアプローチしたりと、すごく素直な性格だと思うんですよね。
恋人になった美波への態度も、感情がモロに態度に出ていて微笑ましかったです。大人になってから見える景色もありますからね、それはそれで今の時点で結ばれて良かったかも知れません。

美波にはこれまで諦めてきた北原との思い出をたくさん作って幸せになって欲しいなと願います(*´︶`*)


どっちもどっち

政略結婚から始まるオメガバース。
政略ではありますが、出会いのときからどこか運命的なものを感じる2人の婚約は、純愛だなと分かる甘さが漂っていました。なんの問題もなさそうな2人が直面するのが、結婚というゴールのその先…世継ぎのことです。

サラディーンに嫁いできたミシェルに課せられたことは子どもを孕むこと。周囲の者たちから期待されて、悩み苦しむ結婚生活がこの作品のメインです。ミシェルに欲情の気配は見せても一向に抱こうとしない、王のカイルとのすれ違いを描いたストーリーになります。


想い焦がれていたカイルとの結婚生活の期待が、嫁いだ瞬間からお世継ぎ一色となり、后としての責任感に押し潰されそうになるミシェル。頭の中は、唇にキスして欲しい、抱いて欲しい、そればかりです。
体調を崩してばかりのミシェルを思い遣って、カイルは全然ミシェルを抱こうとしない状況も悪い方に働き、ミシェルの焦りは加速していきます。「孕まずのオメガ」かもしれないと落ち込み、希望に満ちたカイルとの婚姻生活が苦痛に感じていくのが見ていて切なかったです。
切ないシーンが多いけど、お互いに愛し合っているのは明白なので、細かい心理病描写や夫婦間の微妙なすれ違いに注目しながら読んで欲しいなと思います。


子どもが欲しいミシェルの焦りと、ミシェルの身体を気遣い手を出さないカイルのやりとりが、すごくもどかしいし焦ったい!
カイル、もう我慢しないでな抱きなよ、と。何度思ったか。
ミシェルの身体は大事にしてるけど、心は全然大事にしてないし、そうじゃないんだよなぁ〜…って思う言動がチラホラ。優しさと溺愛が裏目に出ていて、2人のピリピリした感じに胸が痛みました。

愛し合っている夫婦なのに、妻が子どもを欲しがるセックスレス夫婦 みたいだなと思いました。
ミシェルが子どもを孕みたいと何度も言うのは確かにウンザリかもだけど、ミシェルの置かれた状況を分かって欲しいですよね。子どものことより何より、本当はカイルにたっぷり愛されたいんだって、本音を言えれば良かったんだろうけど、それが出来ないこの国の慣習やしきたりが邪魔してるのも良くなかった。

色んな状況が彼らの幸せな結婚を阻害していて、誰が悪いとかそんなわけじゃなく、どっちもどっち。
恋人期があって、そのときにたくさんイチャイチャできていたら、また少し変わったのかも知れませんね^ ^


子どものことで頭がいっぱいになってて、まだ18歳なのに……なんか可哀想だなと思いながら読んでました。カイルのことが好きで、だからこの国のために子どもが欲しいと、周りに洗脳されていた状況はミシェルを更に孤独にさせていて切なかったです。
それに。"孕まずのオメガ"というけど、カイルの方に問題があるかも知れないじゃん。…というのはタブーですかね(笑)


何はともあれ、最後はきっちり幸せエンドになったので、ホッとしました。
溺愛攻めが大好物の私としては、カイルの溺愛にはいまひとつ萌えなかったので、"萌"評価にしました。

神さま、仏さま、お尻さま

エッチすると幸運が舞い込むことを異性間なら"アゲマン"。では男性同士なら何て言うんだろうと、ちょうど考えていたところにこの作品ですよ。タイムリーで驚きました(笑)
なるほど、アゲ尻というんですね。(メモメモ)
私はアゲアナ(アナルと穴)推しでしたが、疑問が解けてスッキリしました。

お付き合いの相手を出世させたり幸せにする魔法の尻を持つ陸生が、意中の相手である拓司をピンチから救うため尻を差し出す、ハッピーアゲ尻な物語がこの作品です。それまで友人関係に収まっていた2人の関係が、アゲ尻をキッカケに大きく変化していく過程に注目なストーリーになっています。


拓司の姉によるお金持ち逃げ事件で陥った窮地を脱するため、陸生の尻頼みに発想が向かう切り口が面白い。なんという恋愛の始まりでしょうか!
金運の神には見放されたけど、BLの神には愛されていたこの状況にニヤリました。
身体の関係から始まるストーリーはこれまで多々読んできましたが、借金返済のためにエッチするなんてのは初めて(笑)これまで読んだことない斬新な攻め方に、、今後の展開がどうなっていくのか予想ができずワクワクしました。

アゲ尻ジンクスがキッカケでエッチして交際して…と、2人の恋人関係が"好き"から始まってないところに引っ掛かりを感じてしまうけど、そこが見どころでもあります。勢いでなし崩し的き始まってしまったからこそのすれ違いは、見ていてしんどかったし、複雑な気持ちになりました。

睦生の度を超えた尽くし方や、拓司の苦肉の決断はどちらも最善の策とは思えないし、感情移入もできなかった。好きに向き合う方向性が2人とも間違ってるんですよ。お互いの好意の気持ちを大事にすることよりも、借金返済に重きを置いて始まった恋人関係だったからかな、空回りというかすれ違いを生んだのは残念でした。
色々あったけど、2人の関係に動きがあったのはやっぱりアゲ尻効果があったと思いたいです(*´︶`*)


読めば分かりますが、睦生にメロメロになってる拓司を見ると、今まで友人でよくいられたなと思わざるを得ません。それくらい睦生にゾッコンです。
あまり感情の読めないぶっきらぼうなオラオラキャラの拓司ですが、後半の蜜月期のエピソードでは溺愛ぶりがすんごいです。
前半部の紆余曲折に振り回された疲れは後半のあまあまストーリーでぜひ癒されて下さい^ ^


拓司に治して欲しいところが1点。
睦生のことを「てめぇ」(せめてお前にして)と呼ばないであげて欲しいです。以上!

ふわっとモヤっと

続編を楽しみにしていた作品なんですけども、レビュー評価が現時点で低めなことに驚いています。
高評価ももちろんあるんですけど、評価に振り幅があってどんなストーリーなのか気になるには十分なインパクト。でも、なによりロウとヨシノにまた会える楽しみで即購入しちゃいました♪


続編はというとですねー…ロウのやらかし案件勃発で、何も分かってないおイタなロウに白目をむいてしまいました。
悪気がなく親切なのかお節介なのかよく分からない距離感で先輩・日比谷に接近していくロウの行動が危なっかしくて見ちゃいられない。全体が見えず、きっと目の前のことにしか意識が向かないんでしょう。ヨシノのモヤる思いに激しく共感しました。

ロウがあまりにも不用意すぎなのよ。
日比谷にはそんな気がないのに当て馬ポジにしちゃってるし、ヨシノのことを理解してる風で何も分かってなくて不安にさせたりと、大失態のオンパレード。日比谷が常識人で救われましたが、自身の行動を反省してもらいたいです。
それにですね。ヨシノも優しすぎるんです。
そんな簡単に許しちゃっていいの?怒って責めたっていいのにさ。

シーンシーンで、この2人の雰囲気いいな。このセリフ素敵だな、って感じるものはあるんです。もちろん萌えるという意味で。
ですが。全体として、1つのストーリーとして流れにのったときにはその良さが消えている感じで、なんだか勿体なさを感じてしまうところがチラホラありました。

絵柄が優しげで、それに見合うようにストーリーも優しい雰囲気を纏っていて素敵だと思いますが、ストーリーがいい子ちゃんになり過ぎている印象は否めません。優しいストーリーは大歓迎だけど、全体的にふわっとしていてメリハリのない単調な内容になってしまっていたのはちょっと物足りなかったかな。


評価はピンキリで様々ですが、それだけ多くの読者から関心を持たれているということで、色んな視点からの評価値があってそれはそれで面白いなと思いました。萌えどころもありましたし、トータル的には☆3にしました。ロウには修行が必要です!

2人の更なる未来に期待して、また2人の恋愛の行く末を見届ける機会があれば嬉しいなと思います。

エロかわ上司に首ったけ

表紙のビジュアルにご注目下さいまし。
なんとエロいことか……有人レジで購入するのはちょっと勇気のいる表紙でございます。
(電子書籍ありがとう!)

社内で高嶺の花とされているデキる上司・高宮のヒミツが起点となるストーリー。いつも取り澄ました完璧な男が、裏の顔では美脚をあられもなくSNSで披露しているというギャップにハートを射抜かれた部下・平田の恋の物語です。突き詰めて言いますと、高宮の方にもググッと恋のベクトルが動いてるので、2人の恋のお話…ということになるのかな。表紙からは大人のエロスな世界ダダ漏れですけどね、読んでみると意外と可愛いお話なんですよ^ ^


表紙から想像するとエロ重視かなと思ってしまうけど、全然でした。気持ちが通い合わないうちは触りっこまででキープ。上司で面識があったとはいえ、出会いとしてはマッチングアプリなので、意外と手堅い恋愛描写には好感を持てました。
高宮の裏の顔を知ってから、ヒミツの口止めとしてキスや触り合いまでは許容されているのが、更に平田の恋心をプッシュ!しかも、高宮の方も満更じゃないといった表情を随所に見せるので、期待感もますます高まります♪

だからとはいってはなんですが。高宮視点のエピソードがあればもっと良かったなと、個人的には思いました。
平田サイドだと、高宮をどんどん好きになっていく様子しか分からないんですけど、高宮も大概に平田を好きだよねって感じの態度なのが妙に気になってしまって。前から平田に好意を持っていたとかじゃないと、高宮の平田に対する態度の整合性がつきませんっ( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
"口止め"対価のキスは平田にとっての旨みであると同時に、高宮にとっての旨みでもあるんじゃないかと思ったけど、実際どうなのかは分からず…。あんだけクールな男が、平田にだけ無防備な隙を見せるのには理由があるハズなので、その辺り高宮視点で補ってくれたら話が締まったかなと思いました。


社内では仕事の出来る完璧男が、プライベートとなると隙だらけな二面性に注目して読んで下さいね。
コミカルなシーンも多く、これもまた意外な感じです。
キャラクターのギャップや作品のギャップ。色んな角度から楽しめました^ ^

嫌がらせ総受け

必要なエピソードだとは思うけど、んまー…読むのが楽しくない巻でした。それもまるっと全部。

これまでもハイクラスの翼への嫌がらせやイジメには怒り心頭でしたが、ラスボスポジの澄也のいとこが登場して更に雰囲気悪いしで、どーーなってんのって感じです。
とことん翼を追い詰める展開に胸が潰れそうで痛い…。飴宮パイセンのしつこさにはウンザリしますね〜…いい加減にしやがれ。
ハイクラスハイクラスうっせーし、やってること下等下劣。品も素行もよくないのにハイクラスを看板にイキってる姿がなんとも哀れです。(澄也は飴宮に塩対応だけど、でも身体の関係があるってだけで、澄也にもちょっとイラっとする)

3巻の評価は前もって知ってましたが、翼が可哀想との感想を多々目にしたので、4巻が発売されたタイミングで購入しやっと読むことができました。3巻は翼の試練の回ですね。生徒会のメンバーがいなかったら翼も私も精神やられていたと思う。
澄也いとこは何かオーラからしてキメーってかんじなので無視ヨロシクですが、澄也が一番しっかりしろよーって感じです。
何となく翼に冷たくする理由は分かりますが、やり方間違ってない?と思うばかり。翼のためにせざるを得ないことかも知れないけど、翼のためになってないような気がしてなりません。

4巻を読んだあとでの3巻レビューなんで、割と冷静にみることができていますが、それでも3巻の翼への仕打ちは色々と酷い。翼を突き放して置きながら、激しい執着をみせる澄也にもイライラしました。
この感情の収め方は、最終巻である次巻を読むしかない!…ってことで、3巻でモヤった読者の方々は4巻を読んで心を浄化させましょう。

粘度高めの執着愛

なんかスッキリするようなしないような……不思議な感覚に溺れてしまう作品でした。
某テレビ局の「世にも◯妙な物語」を観たときのような読後感を感じつつ、金田一耕助作品の舞台のような妖しい雰囲気に怯みました。(あくまでも私のイメージです)
ズラリと並べられたミステリアスなカードの数々が、これから起こる物語が普通のストーリーを辿るものではないことを予感させます。結末も経過も予想から外れた展開に仕上げてくるのは、さすが宮緒先生というべきでしょう。

濡れ場のシーンは圧巻の描写。じっとりとねちっこく、身体中にまとわりつくような高い湿度感に身震いしました。情交中のセリフが殊更に異質さを煽る煽る…
先を読み進めるのが怖いけど、でも気になっちゃうしで頭の中は葛藤との戦いです(笑)


作品の中で『おかあさん』という単語がよく出てきますが、これがストーリーの要の部分。母と息子の不思議な縁と繋がりに起因していて、粘着質なファンタジーの世界へ誘います。
「おかあさん」という単語をこんなにもいやらしく使ってくれる作品もなかなか見ませんね^ ^

琳太郎がどんどん璃稜に溺れていくさまは怖いものがありました。琳太郎の思考が璃稜にコントロールされているような気がして悪い意味でドキドキ。琳太郎の複雑な想いが錯綜していて、彼の璃稜に抱く気持ちにアンテナを張りながら読んで欲しいと思います。


タイトルからホラーな内容かと思ってしまいましたが、全然ホラーじゃなかったです。まぁ……異質な義母は見方を変えるとホラーっちゃホラーかも知れませんが(笑)
最近のBLではあまりないテイストだったので、その点では興味深く読ませてもらいました。
普通のBLは物足りなくなってきたなと思う方、刺激が少し欲しいと思っている方におススメです。

ハチャメチャ、ワチャワチャ

ギャグ要素満載のラブコメ作品。
ひたすら楽しさに浸りたいとき、元気パワーをもらいたいときに読むのがおススメです。あまり深く考えずに読めるのに加えて、ストーリーのテンポが良いのと展開に勢いがあるので、サクサク読み進められると思います。
主人公2人…広海と竜二の超個性的なキャラクターがぶつかり合って、ぶっ飛び感溢れる恋愛模様がおもしろ楽しい一冊です(^ ^)


簡単にいうと、広海のアナル名器に挑む竜二の奮闘物語。名器すぎて抑えの効かなくなった竜二を広海がスパナで殴ったり、逆に精気を吸い取られたりで、広海の名器に振り回される竜二に注目下さい。
早々に交際に至るほどには好き合っている2人。同僚教師という関係性もあってか、学園内恋愛も見どころです。アクの強い教師たち、口の悪い教え子たちを含めたアットホームな舞台が作品に彩りを与えます。


おもしろ指数の高い作品ですが、その主張が強すぎるためか、ストーリーがあまり入ってこなかったかなって印象でした。
笑いのエッセンス、会話やセリフのチョイスは秀逸です。2人の世界に没頭するラブラブな彼らを最後までご堪能ください♪( ´▽`)

"ずるくてかわいい"には逆らえない

「ずるくてかわいい」は、おそらく年下の彼・久住のことを指してると思いますが、年上の岸も十分ずるいです^ ^
恋愛に興味も執着もしねーぞって久住を、一夜のベッドのお誘いでメロメロにしてしまうんですから、どえらい魔性です。

一晩でそれまでの関係がガラッと変わってしまい、戸惑う岸と執着ハンターに変わってしまった久住。

逃げる岸 VS 追う久住

2人の恋の鬼ごっこはどちらに軍配が上がるのか駆け引きに注目です。


岸はおそらく性に奔放で経験豊富な匂いがあります。そして久住の方は恋愛にクールな印象。
タイプも違う、恋愛のスタンスも違う、世代も違う2人が惹かれ合っていくのがすごく楽しくて、特に岸の方は距離を置こうとしていたのに、グイグイくる久住に陥落していく様がニヤニヤしちゃうんですよね。


久住の粘り勝ちっていうか、岸が自分の気持ちに素直になったっていうか、年上だから一歩進むのが怖い臆病な気持ちも相まって、恋への葛藤が胸に染みる一幕もありました。
タイプは違う2人だけど、恋愛に関してはよく似ていて、だから惹かれたのかなと思います。

岸も久住も本気の恋をしたことがないって感じなんですよね。岸は特定の恋人を作らず遊んでる風だし、久住も交際はするけど本気で誰かを好きになったことないっぽかったし。

恋を前にして感情が乱されることもあるけど、相手のことを想ってキュンとしたり嬉しくなったりのやりとりは、2人とも初めて(もしくは久しぶり過ぎる)感情なのかな。
なかなか会えず気持ちが焦ったり、久しぶりにセックスできるかもと期待してドキドキしたり、心が繋がった恋愛をちゃんと築けているのが素敵だなと思いました。


年下の彼氏に振り回されるけど、はちきれんばかりの愛を向けられるのって良いですね!
ホント、"ずるくてかわいい"ったらありゃしない(^ ^)
歳の差カップルのお話大好きなので面白かったです。


もう一編、同級生カップルのお話が収録されていましたが、歳の差カップルの「ずるくてかわいい」の方が好みだったので、こちらのみのレビューを書かせてもらいました。

不憫で健気な主人公が頑張るお話が好きな方は、ご一読あれ

ふぅーー…読んでて苦しかった…
不憫受けが好みの方にはハマる作品かなと思います。

故郷を焼かれ、両親を失い、弟と共に奴隷のような生活を余儀なくされ、夜は男たちの相手をさせられる…っていう美しい鳥人が主人公。健気で不器用で、そして大事な人たちを身一つで守ろうとする姿が涙をそそるお話です。


鳥人フウル族のアルエットが、大国オルニスの王・ハイダルを暗殺する目的で王宮にやってきたことからストーリーが始まります。
アルエットを保護する商人に騙されての暗殺計画が未遂に終わると、事情を汲み取ったハイダルからの提案で後宮で生活する流れへGO。ささやかでほんのり甘い日々を送ることになります。


ハイダルは国民のため善政を行う王で、共に過ごすうちにアルエットは惹かれていく…っていうのは、まあ予想通りの流れ。中盤くらいまでは甘い雰囲気が流れ、このまま恋愛モードへと一気に加速するかと思われましたが、事は簡単には運びません。期待させておいて一気に下げるこの作品のアメとムチは、本当に心臓に悪い…

故郷を失ったアルエットの強いられてきた境遇に胸を痛め、ハイダルと出会ってこれから幸せになりそうだぜ(ムフフ)…って思ったら変な方向に向かうわ、敵に拐われてピンチになるわで、感情のアップダウンが激しいことこの上なし。
中盤以降は2人の言葉と想いが噛み合わず、ムズムズイライラしちゃって、ずっとスッキリしませんでした。

ハイダルは自分の気持ちに気付けっての!
アルエットは当てつけみたいなことを言うなっての!

以上、現場からの感想です。


アルエットがね、頑張り屋さんで弟思いなんですけど、行動が報われないっていうか、空回りしちゃうタイプで安心して見てらんないんですよ。(弟を心配する割に、弟の方が考え方も行動もしっかりしています)
事態をややこしくしてるのはアルエット自身のような気がしなくもないです。
素直で真っ直ぐで優しく健気で他者思い。そんな性格なのに、どっか抜けててハラハラします。

ハイダルもハイダルで、王の立場で思うところは多々あるのでしょう。期待させる行動をとっておきながら突き放すとか、こっちも別の意味でハラハラ。どちらにも感情移入出来なくてスンッとなりました。
(かえって冷静になって読めたのは良かったかも)


物語の全体的なまとまりとしては面白いと思いました。面白いけど、自分の好きな話かって言うと…そこはハーフハーフ。最後は大円団に終わったものの、アルエットの悲惨さを軸に話が成立しているストーリーは、アルエットに掛けられたドッキリみたいな感じでした。
そして最後はハイダルによる"ネタバラシ"。随分と駆け足で、しかも長尺のセリフをペラペラと話すから言い訳っぽく見えたのがちょっと残念でした。

アルエットの幸せを期待していた私としては、ハイダルをちょっと懲らしめてやって良いくらいです。でも簡単に許しちゃうんだよねー…良い子だから。


トータルでいうと、シンデレラストーリーな話で、フィナーレの読後感は最高です。ただ、ハイダルとアルエットの恋愛物語ってよりは、アルエットの物語って印象でした。
ハイダル視点からも、特にアルエットを突き放した後の心情などが丁寧に描かれていたらまた違った風に見えたのかも知れません。