ちろこさんのマイページ

中立作品

マスターレビューアー

女性ちろこさん

レビュー数340

ポイント数3671

今年度4位

通算--位

  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 小冊子
  • GOODS
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

知らぬなら 知るまで待とう ヒナの恋

だいーーーーぶゆっくりめですねぇ。。。

作者さんのあとがきを見る限り、日並の恋の成長を大事に育てている感じですし、このスピード感は既定路線なのかも知れないけど、それにしてもそれにしてもです。

よく言えば丁寧、悪く言えば焦ったくてもどかしい。
ある程度のジレモダは予想してましたけど、ここまでとは思わなかったです。
漆原に告白されて"好きかどうか正直分からないけど…"という前置きがあって、一応恋人同士になった状態から2巻はスタート。
恋人同士の2人のラブラブがたくさん見れるぞー!ワーイワーイヽ(´▽`)/
と期待してたら全然で…。日並の恋の自覚を応援するっていうより、漆原の我慢と忍耐に同情しっぱなしの2巻でした。

日並の恋の自覚が相当にニブい。少しずつは前進してはいますが、2巻終わりでやっとスタートラインって感じです。
日並が漆原を意識しまくってるせいで恐ろしく空回ってて、ウブで可愛いらしいって思う反面、やたらと避けまくってる態度にはあまり良い気持ちがしませんでした。
極めつきはBLコスのときの写真ね。
……からの〜漆原にドンッはモヤモヤ大MAXでした。

最後になってようやく期待していた姿が見れましたが、た…足りないっ!
漆原お疲れさまでしたの思いの方が強い読後感。彼にとって試練の巻だったと思います。
読んでてハラハラしまくってたけど、漆原の株は私の中で爆上がりだったのでそれに関しては嬉しい気付きでした^ ^


萌えよりモヤばっかり感じてた今巻。そんなわけでスミマセン「中立」にしました。
日並の恋の成長速度を正直舐めてました。

かの戦国大名がこう言いました。
"鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス"
そんな気持ちでホトトギス…いや、日並のペースで焦らず2人の恋愛を見届けるのが吉でしょう。
私みたいにせっかちだとモヤモヤ大魔神が大爆発するので、2人の恋愛は心に余裕を持ってお楽しみ下さい。次はイチャがいっぱい見れるといいな。

ツッコミどころいっぱい

まず。
先生と生徒の恋に浸る以前の問題として、教師のくせに盗撮はダメでしょう。いや、教師でなくてもダメですけどね!!!女性にモテないからって盗撮する理由としていかがなものか……。物語始まって間もないですが、テンション下がりました。
それをネタに、高梨に想いを寄せる松重からお仕置きと称してセーラ服を着ろと。
あーー……そうきたかぁ。。。
高梨は可愛い顔して中身クズ寄りだし、松重もその場の勢いとは言え教師を脅すんですからクズです。

まぁ……でも松重の方が精神が未熟な高校男子ということを考えればまだ受け入れられますが、高梨は29歳とは思えない。顔が可愛いってだけかな、29歳の生き様を感じないところがうーむでした。
高梨の行動がその場の勢いって感じがして、一体どういう人物像なのかがよく分かりにくかったです。急に松重が家を訪ねてきてもフツーに受け入れるし(住所教えてない)、付き合うのにOKするのも即答。
何でしょうねぇ……思慮があまりない。10歳以上も歳が離れてるとはあんま思えなかったです。同級生っぽい。

2人の関係を知った高梨の幼馴染はあれからどうなったんだろ。
(高梨のこと恋愛的な意味で好きじゃなかったのか?)
松重のお母さん、息子に期待出来ないとご飯ちゃんと作らないって親としてどうかと思う。
教育実習先はよほどの理由がなければ通常は母校。
教育実習先の学内でタバコを吸うってあり得ない。そしてそれを注意しない高梨……。
細かいところが気になり過ぎて物語に集中出来ませんでした。


再会後の松重の登場は颯爽としていてカッコよかったです。
おバカだった松重がイケメンに成長し、大人の雰囲気漂う姿は良かった^ ^
高梨は見た目も中身もそんなに成長してなくて、こちらは違和感だらけでした。
高梨の人物像がしっかり見えていたら良かったなと思いました。

言いたいこといっぱい

秘密の恋人同士の2人。しかもどっちも王様同士。
ゆくゆくは二国を1つに統合することになっていて、王2人はαとΩということもあり、番になったら良いのにねって周囲は思っている状況の舞台背景です。

婚約中とはいえ隣国その他各国にはアナウンスしてないため、少々ややこしい状況になっていきます。
この2人、圧倒的に会話が足りない。
αのサミュエルの方は、考えるより口が先に喋るタイプ。
Ωのコーネリアの方は、言葉にするより思うタイプ。

どちらも王としての資質は抜群だし、統合に当たって婚姻となってもお互いがパートナーとして尊重し合えればいいだけのことなのに、互いに思う統合後の二王の立場像は2人ともに違います。
サミュエルはコーネリアに、お前は一歩下がってついてこい。結婚後は俺のサポートよろ。みたいな感覚です。
あーーー…これは妻のキャリアをガン無視して、俺は仕事、お前は家庭を守れというモラハラ夫に近い思想ですね。

そして。
コーネリアはサミュエルにプロポーズされているのに、隣国の王女がサミュエルと結婚したい意思表示を知った際、サミュエルとの結婚はいいお話だと思うと失言。王女様はコーネリアにサミュエルのことをどう思ってるの聞いたが、答えられません。
はーーー…最悪な反応です。サミュエルの求婚への想いに対する不誠実さに加え、王女様をピエロにしています。

サミュエルは発言をする前に少し考えて。
コーネリアは思うだけじゃなくてちゃんと言葉にして。
国を一つにするんだから大変なことですよね。しかも結婚も関わってくる。
結婚したあとの王制についてどうする?とか話しなかったのかな。
いずれにせよ話し合いが足りてない。お互いの国の側近たちもスルーとは…いやはや。


好みの問題ですが。コーネリアみたいに、好きなのにウジったり、ましてや誰かに好きな人との婚姻を後押しするなんて行動に1ミリも共感出来ませんでした。
隣国の王女様の方がキッパリしていて気持ちがいいです、個人的には。
サミュエルのため?国のため?うーむ…
サミュエルの気持ちを蔑ろにしといて、その言い訳はちょっと…でした。

ま。なんやかんやあってうまく収まりますけど、ピンチにならないとハッキリした感情に気が付かないってどうなんだろう。
これからはもっと話し合いをしてよりよい国づくりをして欲しいと思います。

評価が分かれそうな作品ですね

読む人によって評価が分かれそうだな、というのが読後の感想です。

その理由は、綾人がアレク(攻め)以外の男に犯されるシーンがあるから。
アレクの目の前でヤられるわ、綾人は自暴自棄になって笑い泣きしながら抱かれるわでカオス。
一応ハッピーエンドなストーリーですが、満足な読後感を得られなかったのはそんな描写があったのが大きいです。
しかも。
綾人の中では、無理やり抱かれたことよりアレクにその現場を見られたことが嫌だったらしく、はぁ?でした。

じゃあ見られなければ良かったのかよ、ってなりましたし、好きでもない男に無理やり抱かれても綾人の中ではそこまで嫌悪感を抱いていなかったというまさかの反応。それってどうなのって思いました。
綾人を犯したのはアレクの兄で、綾人とは最初の方で面識があった謎の男・オルです。
綾人のことを好きだったから、弟に奪われたから、その他いろんな要因があっての綾人への強姦行為だったわけで、オルにも同情の余地がある、というのがどうやらこの作品の解釈のようです。現に、表紙にもばっちり描かれていますし、そんな悪い男じゃないというフォローがありありでした。

私の中では基本的には他の人とはあんまりヤッて欲しくない。だけど、ストーリー的に必然性を感じればスルーできるくらいの感覚です。なので、強姦シーンがあったとて、これがストーリーを盛り上げるためなら看過できますが、特に必要性を感じなかったので「中立」という評価にしました。
無くても成立するなら無い方が良い。だってねぇ……好きな男の前でヤられるなんて結構ショッキングですよ。そのせいで綾人の心は壊れもするのに、理由が抱かれたことより見られて嫌われることが一番大きいなんて言われたら、綾人のアレクへの好きはどうなってんのって疑いたくもなりますってーー…

作品全体の雰囲気として"罪を憎んでオルを憎まず"な風が吹いてて、綾人はその後オルとは友だちのように接してますし、オルもそんな感じ。肝心なアレクは、綾人がどこにもいかないように鎖でガチガチに縛りつけて執着心を露わにする、こちらもちょっとイッちゃってます。
綾人的にそんな束縛も嬉しいみたいな風だし、そもそも他の男に抱かれても嫌じゃなかったと思うくらいなので、脳みそは大概のお花畑。綾人にはビッチ属性もありそうです。


強姦・陵辱シーンの火消しに回るかのように、そのあとはめちゃくちゃに幸せムーブをガンガン出してきます。が、そう簡単には切り替えできないのが私です(笑)
あの強姦シーンがなければ違う読後感だったかなと思います。
"お清めセックス"なる上書き行為を延々とされるので、そういう執着を煽るためのシーンだったとしてもあんま響かなかったです。
ハッピーエンドだけど、これをハッピーエンドの完全勝利というにはちょい疑問かな。確かに奴隷に溺愛されるお話ではありましたけど、思いっきりそのスタンスに寄りかかれるだけの気持ちにはなれませんでした。

BL的な話でいうと

すごく素敵な子育てをしていて、子どもと向き合う姿勢も素晴らしく、話の着地点も良かったと思います。
良い話なのは間違いないし、何ならたくさんの人に薦めたいくらいの作品でした。

けど、これはBLかなと言われるとちょっと疑問です。
家族・ヒューマンドラマのカテゴリーに近いかな。養子縁組が絡んでるので社会派な問題提起も無関係じゃないですし。
奈央と愛のBLの延長線上にこのストーリーがあるというのなら、BLっちゃBLだけど、なんかもうBLの手を離れてひろを含めた家族の物語って意味の方が強いと感じました。

"奈央と愛のBL"として見るなら、やはり物足りないなと感じたのが正直なとこ。
BL的には"パパ"と"パパ"だけじゃなく、"奈央"と"愛"であることの存在感も強くなきゃと思う。
家族もの作品はどうしても親の顔としてのシーンが多くなるので仕方ないけど、親の顔と同じくらい夫夫としての顔をたくさん見せて欲しかったです。
(ほんのちょっとだけあった2人の自然体なキスシーンはとても素敵でした^ ^)


私も子どもがいる身としては、この作品には少し思うところがあります。
養子縁組で子どもを持つことを、"子どもを巻き込むな"と言われたシーンがありましたが、あれはちょっと違いますね。実子だろうが養子だろうが、子どもを持つこと自体が巻き込んでるんです。言い換えれば、子どもを授かること自体が親の自己満足なわけです。
だから親は子どもを大切に愛します。うちに来てくれてありがとう、家族になってくれてありがとうと慈しみながら。

そのことに、実子であることや養子であることは関係ありますか。
子どもに愛情を持つことに血の繋がりは必要なんでしょうか。世の中には子どもを愛せない実親もいるっていうのに。

うるさい声が世の中にはたくさんありますが、自分たち家族は自分たち。家族のカタチにも多様性の時代認識が当たり前にあって欲しいなと思います。
子どもが笑顔になれる家族の姿こそが理想の家族。その点では彼ら3人は素晴らしい家族です^ ^

とてもじゃないけど、見ちゃいられない

夜中に読むの止めれば良かった……
気分が…気分がドンヨリ…
読み進めるにつれて心臓が冷えていくのを感じました。

大好きな作品なので、低評価をつけたくなかったんですけどね、でもこの内容は、メンタルよわよわな私には受け入れられなかった。この読後感の悪さは何とも言いようがありません。
表紙のアルトとエルヴァがおそろしく素敵すぎるだけに、中身のダークさとのギャップが乖離し過ぎてて、この気持ちの置き場はどうしたら良いものか困惑しています。


こんなに辛く残酷な過去がありますか?
覡に強いられた残虐な行為が胸糞悪くて仕方ない。
彼らは崇められていたようで、生贄だったんですね。
これほどまでの覡の過去を暴いて、その後どんなストーリーに繋がっていくのか見たいようで見たくない。知りたいようで知りたくない。そんな気持ちでいっぱいでした。

ぼんやりとぼかすことも出来たと思うのに、ここまで赤裸々に描いた作者さんに感服です。もしかすると、描いてる中で色んな苦労があったかも知れませんね。それだけ、作品全体の流れとしてとても大事な部分だと思いますが、でもこんな事実は見たくなかったなぁ…というのが今の正直な感想です。(想像を遥かに超えてきたよー…うぅ…)
この作品が完結を迎え、最大限のハッピーエンドを迎えたとしても今巻を読み返すことはなさそう。どんなだっけ?とも思わないくらいの、センセーショナルな事実はずっと忘れないと思うので。

今巻はBLの萌えどころはほぼ皆無。ストーリー本線では、前半にほんのりと。本当にほんのりとあったくらいでした。
本編のあまりの内容に作者さんが申し訳なく思ったのか分かりませんが、描き下ろしは一変してほのぼのテイストです。描き下ろしは今巻のオアシス的ポジションなので、たっぷりと癒されて下さいね。


なんの心配もなく幸せに満ちた2人を見るのはいつの日になるんでしょうか。まだまだ伏線回収も成されてないところも多々あるので、時間がかかりそうですが気長に待つことにします。
しばらく引きずりそうな内容なので、底なしに明るいBL作品を読んでこの感情を中和したいと思います。

メンタルが安定しているときに読むことをオススメします。