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上品なのに、この上なくエロい絵柄

やっと、やっと出た⑥巻眼! 長期間、放心状態(いつもありがとうございます) だったし、レビューなんて書けないほど大好きな作品。
濃厚なHシーンを一度くらいは、いや何度も拝みたいと切望してるので、品格があって優美なだけのHシーンを見た後は妄想がMAXまで掻き立てられてしまいます。 絵がとにかく美しい-----。堪能。精神安定剤。
ただ、単行本発行期間が長すぎるのが、残念。作者様によっては、短期傾注・集中して作品を仕上げるよりも、長期間熟成発酵する方が作品の完成度が高まるのかもしれませんが、あまり長期にわたるのも創造力や活力、作品の勢いが損なわれる心配があり、もう少し短いスパンで単行本を出すほうが作品の質を落とさずに済むメリットがあるのでは。(なんちゃって自分が早く読みたいだけじゃん!)
 というのも、タイトルが「 奇譚」なんだからそれを軸として⑥巻もこれで良いのでしょうが、本来のBL特性の訴求力が方向感を無くしていくような。もうちと二人の関係にページを割いて欲しいよう!  ----------とわがままを言いつつ、先生が描いてくださる限りはいつまでも次巻を待ちます。先生のご健康を心よりお祈りしつつ。

他社「 天国まであともうちょっと」も、次巻を待ちわびています!

才能に敬意を込めて

弔意に絡ませて、まるで私事のように作者(故人)の【 死因 】と、【責任の所在(者)】を推測し言及までする 奇妙 なレビューを見かけ、ゾッ……… とした。  異常にして異例、そのえげつなさと無神経さが信じられない。 
 このレビューを書いた人は、自分が審問官か、裁判官にでもなったつもりか?

 ソーシャルメディアの構成要員でもなく、たかがレビューのくせに、弔意をにじませるフリをして故人の【死因】とその責任の所在者にまで言及したがる野次馬根性が透けて見える。
 その内容はレビューとしては実に不適切で、無神経だ。

故人の【死因】について、あれこれと詮索・取り沙汰するのは 醜悪・悪趣味 だ。 
 もし、関係者や遺族の方がそのレビューを読まれたならば、いい気持ちがしないだけでなく
触れられたくない内容ならば、哀しい気持ちになるのは当たり前で、 
 ご遺族・関係者への詮索を楽しむかのような配慮が全く欠けた文言は、何度読み返しても
ゾッ………とする。
【 BLだから地雷は何でもあり 】の範疇に投げ捨てるような品性を疑う無神経なレビュー。
 
 自分も、【遺族】(故人の、ではない)の端くれだから遺族の気持ちは解るし、【責任の所在(者)】として言及された方の立場にも同情する。

ネット投稿を頻繁に多用する人が持つ《 負の側面 》が、 【 他人の心の痛みに対する想像力の低下 】を招いてしまうのは残念な事です。
 
ただ、そのレビュアーは、「 たかがBLサイト投稿」 と、思慮無しで【 死因 】と【責任の所在(者)】を野次馬詮索したかもしれないが、読むこちらのほうが関係者や遺族に対して恥ずかしくなるような文面だ。  このレビュアーは、 以前もアブナイ投稿内容を事務所に削除されていたはずだ。  レビューコーナーは、「 狂気の無法地帯 」ではない!

 評価に関して【 中立 】なのは、絵柄の感性が致命的に「BL向き」ではなくて、萌えられなかったから。 生理的レベルで、無理。  それと、

実際、現実に存在するであろう人間の非常にデリケートな悩みをテーマに含む重い構成なのに、絵柄のせいなのか、「軽佻浮薄なマンガ」で終わってしまっているし。
  特に、
あの残酷シーン!  ストーリーとして必要なく、主題からズレた、ただただ単に奇をてらうだけのシーン。 このでしゃばりシーンは、不要要素。  そして 表情・空気感、など全て、重いテーマに見合うだけの「 真摯さ 」が見当たらない。
 焦点のゆるくて、ピントボケした様なコマ運びも好きにはなれない。
  
   いっぱしの【 クリエイター魂か、根性】を持つ人間ならば、エセ神評価は望まないだろうから、この作品には特別の敬意と礼節を持って【 供物 】ではなく、【 真っ当な真の評価 】を捧げたい。

 画力は高い。ジャンルが合えばたくさんの素晴らしい作品を生み出していたと思います。この才能を発揮してさまざまなジャンルに果敢に挑戦して頂きたかった。
----------本当に惜しい人をなくした。

合掌。


華麗なる珍技が爽快‼︎ マネしたくなる‼︎

『 恥っ殺 ポロリ落とし‼︎ 』 『 恥技 真琴時雨‼︎』 『 股間ドリル!』『 菊門アタック‼︎』
………他、先レビュアー様達の 珍奇な 隠語にそそられ、ドキドキ  しながらありがたく拝謁しました。   ら、そこにはまさに
  
   下半身露出狂のような登場人物達が
   聖戦・ジハードを繰り広げて……
    おられました。

 鼻血は、おそらく出る運命だったのでしょうが、成層圏どころか大気圏を突き抜ける衝撃に
コロナパンデミックも、株式市場の動向の懸念からも解き放たれ、鼻血もろとも束の間、我が身の事などどうでもよくなりましたよ。ええ。
 
いえ、ソコはともかく。
  少年マンガのスピード感と 確かなデッサン力 ( 上手い‼︎ ) を骨組みにして、少女マンガ
の ハッ………とするような繊細な画風との組み合わせが絶妙な塩梅でマッチするところは、
【 お下品 】 さを 相殺、あるいは上手く
  緩和してくれています。
   というよりは、【 お下品 】なのにどことなしに 【 お上品 】仕様なのです!
  ( 攻の金ちゃんの艶やかな長髪のツヤベタや、内線ホワイトなど、あちこちで少女マンが的手法を新鮮に感じました〜 )

そして、  珍奇な 迷セリフや単語の数々‼︎
このストーリー‼︎ このプロット‼︎ ゆえの紅蓮先生を起用した出版社の御賢察・御慧眼もさることながら、これだけの【 お下品 】をこんなにも清々しく潔く、紙面で表現出来る作家様の、
クリエイターとしての ド根性 に感服いたしました。   
 
  ………しかし、やはりお下品ですよ。
なので、 人によっては読後の副作用が出るやも知れず『 ぜひお読みください 』とは口が裂けても言えませんが、自分的には今年一番の
『 読んで損はない、ハイセンスおバカマンガ 』
 の、BL版娯楽大作でした。 大好きです。


  愛?  うん。 どさくさまぎれにも、ちゃんとありました。

" 美 " は、どこに?

皆さまのレビューにある通り、「画力」は大変素晴らしい。圧倒されるものがありました!
   小物の描き方・背景や、人物の描写
   そして、蛇行の一切の無いコマ割り。
   アングルの見せ方、など全てが将来、
   有望株を約束された安定感ある実力派。
    大変好ましい!

が、
   「 画力」はあるのに、圧倒的に「魅力 」
   が、無い!
   これはあくまでも女性読者が大半を占め
   BLマンガなのですよ?
   小説では得られない 【 ビジョン =
   ビジュアル 】をコミックに求める時の必
   須要素としての " 美 "
   の魅力が、圧倒的に欠落している。
   
繊細のカケラも無いあまりに劇画チックなおっさん二人を正視できずに、通読に苦労しました。( 笑 )
 いや、劇画チック好きですよ。  どんなタッチでもいいからそこに読者を意識した美学の存在が欲しいんです。

「キラキラ・現実から乖離した絵柄 」に辟易した読者層を狙ったわけでは無いにしても、著者の絵柄の個性を相殺してでも " 美 の魅力" という、ベクトルを打ち込んで欲しかったです。

 あくまでも個人的感覚なのですが、
 評価を大きく二分してしまう事になる、【 絵柄で勝負する「 賭け 」】を、内包する危うさが非常に惜しく思えました。
それほどに素晴らしい作品だったので。

   続編を切望すると同時に、次回には、
   " 美ジョン " も、期待しています!

これほどの悪趣味、「趣味じゃない 」は生ぬるい。『 焚書 』。

コレは、ペドフィリア逆バージョンですかね?
 BLを逸脱した、小児性愛○害じゃなくて?
 しかも5歳児母子相姦未遂展開オマケ付きの?

        ええっ…?

 どことなく無意識の表面をカリカリ引っ掻かれるようなイヤな不快感は、オメガバースの、理解に憂慮する世界観と、5歳小児のアブノーマルな発情顔を見てしまったせいかもしれない。
 いや、乱読でも刺激は欲しいけど、善意の全く欠けたコミックの刺激だけは遠慮したいです。
 倒錯は大好物だけど、キ○ガイだけは嫌です。

 
  あらすじは、夫婦の不和とか、家族機能不全を契機にして反社会性パーソナリティ障害者
(しかも5歳児‼︎) の発現をオメガバース設定でくるんでいるだけだよね。ただのおバカ漫画よりタチ悪いですよ。 コレ。
 ギリシア神話にも母子相姦愛肉劇が存在することをふと思い出しましたが、神格化された高尚な伝承文化とタチ悪いおバカ漫画を、同列で語る気はない。(失礼だから。)
 
   作画にしても、尋常じゃない異様さがある。
 不安定な構図、歪んだ人体、不自然なポーズ。蛇行するコマ割り。etc.
 分裂症気味なのか、ページ、コマ毎に登場人物の顔が別人になる………まるで歪んだ精神そのものの産物のようだ!
 ………↑ ほんっとにキモチワルイ‼︎ 全員!
特に5歳小児がっ‼︎    ぅぷっ………
        オエエェェぇえぇえーーーっッ!
………………。 
 俯瞰すると、著者の「 絵力 」は、「歪み」、
  「 ねじれ 」を売る1枚のイラスト向き。
  2010年頃から飛躍的進歩・汎用されている絵画テクノロジー( 特殊加工等の)のおかげで、カラーの一枚絵は下手レータでも美麗仕上がりが可能ですが、コミックや挿絵となるとゴマカシが通用しない世界だ。モロに素養の有無・才能の優劣が表出する。
             ⇔  game over
 
  それは横に置いて、著者の自己中心的な動機と意思がナンであれ、【 ぜひ、読んでみてください 】と、別の意味でお薦めしたくなるほどです。( 嗤 )
 先レビュアーさんと同様、『一体なにを見せられているのか 』と思ったよ。人によっては、『駄作』にも分類出来ず、『負の産物』『 BL史の汚点 』…
→つーか、社会に発信する『覚悟ある悪徳商魂』が、すごいよ!   すげぇーーーーーーッ‼︎
  
 
    『 表現・言論の自由が原則化 』されている日本に生まれてきて良かったと思うのは、まさにこういう時だ。
   さて、読者としての権限を極限まで行使させて頂きまして………ですね、  

【 焚書モノ】の、レッテルを貼ってやりたい!

   刑量は、
        【 焚書 】‼︎

       ( 手加減なしですみません。)
  
追記 :
    この作品に関するレビューの中には、
   
他者のレビューを【 奇妙で面白い 】と述べた人のレビューがあります。 ………確かに。
 
 そ の 人 の レビューも含めて
 【 奇妙 】なレビューが多いと思います。
   
  作品自体が 珍奇だから、珍奇なレビュー
  が集まるのは当然じゃないですか?
   

普通のBL作品でした。

他サイトレビューに「 ライトノベルに辟易した人におすすめ 」 「 BL史上初の世界に翻訳されるべき大作 」 、 云々の大言壮語に惹かれ、即読んでみました。 落ち着いて、ゆっくりと。

 ………が、高評価を下した方には申し訳ないのですが、作品の良さが全く分かりませんでした。 少なくともその他のライトノベルと大きく差をつけるほどの良さがどこにあるのかが。
 地図のリアルさ、エスプリや皮肉の効いたセリフにうっとりとし、最初こそ斬新な刺激を感じましたが、徐々に「奇をてらうための、雰囲気を気取る為の口調とテクニック」を見ている気がしてきたんです。
 人物はセリフを駆使して必死で動いているのに、肝心の物語そのものがどこかに置き忘れられてしまい、序章の持つ雰囲気と情景が後続の章と乖離するというか、かみ合わなくなってゆく様に心がしぼんでゆくのを止められませんでした。

確かに壮大なストーリー設定には目新しさはなくてもそれなりに面白いと思う。だけど書きたいことを書くためだけに書いているような運びに気がついた時、心がさめてしまったんです。
 こういう事はBL作品としてはしょっちゅうある事だとわかっていても。
 酔って書いたのか、抑制を失ったセリフが読んでいてイタイ。
 なまじっか筆が立つゆえに筆に酔い、物語の本分を失ったか、 物語の壮大な設定に筆力を生かしきれなかったのか?

 序章の耽美な雰囲気を貫徹し、最後まで読み手を引っ張ってほしかった。 序章の埋没と死を眺めるのは寂しかった。

 結果を言えば、凄い地図で体裁を整えるという労苦や手間を施す理由が全く見当たらない内容でした。 ……まさに普通レベルのソッチ系のBL。
  
 「 世界に翻訳されるべき」作品だったらば、何故あのイラストなんだ、っていう不審感は直感だったんですね。 いや、すみません。
 
 他に考慮しなければならない不安は、電子書籍という媒体は脳内に映像を送り込んでくるので、本来よりも3割増しで作品を良く見せる落とし穴がある。
 人それぞれの評価を大切にしながらも、今後は電子書籍市場の販売戦略に踊らされないように良作を探さなくては。
 でも、やっぱり、残念でした。

狂気の面白さ

 表紙のタダならぬ不穏な表情に言いようのない不安を感じながらも、エグい内容を期待して手に取ってみた。普段ならば、絶対買わない汚いイラストに怯んだが、「 夜光センセの趣向ならば…」と。 なによりも表情が凶悪過ぎて読まなければいけない気がした。

感想は、「昼下がりのBLメロドラマ 」だと思った。 背後霊のように張り付く攻めの、ヨレヨレクズ炸裂っぷりに「シバいたろか、コイツ, 離れんかいっ!」の文字が、読んでいるあいだ,ずっと脳内で踊っていた。断っておくが、作品はクズではない。
 もし、自分が受 なら、いくら将来性ある男でもクズ全開でここまでやられると情が冷める、わかるよと、受に同情を禁じ得なかったのが………なんと! 読み進めるうちに天地逆転、凶悪な人格をさらす受に共感を失い、ついにクズ同士、クズ炸裂三昧の笑うしかない展開に。 おまえら、似たもん同士で勝手にやらんかい‼︎ 「 ボランティアで社会の役に立てたら…」………だと?   や、だから、お前なんか社会も誰も必要としてないって。
 
 ………こんなクズの、こんなクズばっかりのクズしかいなくて、こんなクズをここまで書けるのは夜光センセしかいない事を考えると、この作品にも希少価値が。 ………が! ソコへ完璧に到達するにはもう一つ何かが足りない‼︎

 いっそのこと、刃傷沙汰でどちらかが死亡するか、刑務所送りの展開にして頂ければスッキリできて有り難かった。
  
読み終わると、イラストはどうでもよくなっていた。

お貴族出身イギリス紳士が、刑事?

警察機構・軍事方面はアメリカに追随するしかないイギリスも、貴族出身( ギョエー!!(°▽°) のエスプリ漂う刑事が活躍するこの一冊は、ハワイが舞台。
 作者お得意(?)のアメリカナイズされた臨場感立つ語り口調が、マフィア暗躍が絡む事件の陰湿さや、酷薄な場面の暗いイメージを抑制し、軽く読める仕上がりになっていますが、なんのなんのなんのストーリーがなくても成り立つような、キャラ立ちが良かったんで読後感は「 当たり 」だぴょーん!

文体にJapan 民族特有のジメジメした湿度がないのがいい。ストーリー運びやセリフのセンスが自然でシンプルなゆえに、萌えの増幅も多角的に広がるし、引っかかる事も少なく読めてしまう。

特筆すべき人物評が萌え優先なのは邪道ですいません。まずは、
 (受)刑事の元・彼 が良い!  裏社会ワル男だが
脇役で侍らすのが惜しいくらいの魅力をまとう男だ。みずかね氏のイラストを引っさげて、華やかに登場した時には過去の、(受)刑事への仕打ちになーんの呵責もないヒトデナシ野郎だったのが、読み進めるうちに少しずつ読者のツボをわしづかみするらしいのだ。悪に甘美が存在することを象徴するような、シブい、アブナイ、カッコイイ、の三大要素を兼ね備えたこの男が「お前といた頃が一番幸せだったかもな」と吐く本音めいたセリフにはグラッときたぜ。  その辺のワルをはるかに凌駕する悪の魅力を放つ面構えと度胸には、確かにあてられたよ。
  そのライバル、とも言うべき( 攻)紳士刑事は、ゴージャスなダークブロンドと青緑の目の持ち主で、このキャラには何度ぶっ飛ばされたか。 普段はコメディかと思えるほどの徹底した礼儀正しさを貫く姿が貴族らしくて、物語の殺伐さをヤンワリ緩和しているし、その所作と人格にギャップがない、ホントにイイ男だあ!  だけど、任務遂行時には確実に慎重に獲物を追い詰めていくハンターになり、ベットシーンでは勢いのある男に変貌するのがたまりませんって! ワル男との対決場面で飛ばしたセリフにゾクゾクした。こんな男を刑事にしとくのはもったいない! 是非ともSEAL、デルタフォースなどで活躍して欲しい。
   (受)刑事は、日系アメリカ人。男っぽいのにさ、自分の本音を隠そうとして失敗したあげく、あふれてくる事にも気付かなかった涙を攻め紳士刑事にぬぐわれる姿が可愛くてキュムキュムした。大人なのに、少々ヒステリックで自分の乙女な恋心をもてあましつつ振り回されているのがとてもいい。 普通、刑事キャラの可愛い所作って、書き手が下手な場合、失敗を招くだけにそのリスクを考えると、高い筆力を要求される難しいもんだけど、洸センセは難なく可愛い刑事を書くのが、上手い。「パーフェクトな相棒」でもそうだったけど。

そして、「妄想 」という、さらなる悪徳を補完するのが上手レーターみずかね氏。  最近の円熟した静・安定感もため息ものだが、この頃のイラストには躍動感に若さがあふれている。若さでのみ描ける可能な色気が見て取れる。表紙は、幾分表情が硬い。所有欲をあらわに、攻め刑事の肩に置かれる受の、手に視線が集中してしまう。  表紙にふさわしいのは口絵のほうだ。 その口絵の2枚目がものすごい官能的なのだ! 受が引き寄せるように絡む脚がまるで写真みたいなのだ! 想像してみてほしい。受の手がまさぐるように差し入れているのは、初対面の一目見た時から触れたいと願っていた紳士刑事のダークブロンド。今、その濃い目の金髪は光と影の陰影を織り込んで美しいウェーブを波立たせながら、かきまわす手先とエロティックに融合されていく。-------------眼をしばりつけてしまうような美しいブロンドのイラストに初めて御目にかかれた自分が、その後ますます金髪( 本物に限る) フェチになったことは、言うまでもありません。まさに、みずかね氏の悪魔の所業のおかげです。
 
 身を置く場所がどこであれ生死をかけたぎりぎりの状況で闘う男は、それだけでも十分、美しいんだけれども。
 当たり前の事だが、読者の審美眼と感覚を全力で、駆使して選ばれるBL小説は、一般小説のそれよりもイラストが命なんですねえ…
 ……… 命を吹き込まれなかった作品は気の毒だ。

神の中の神!  先人達のナイスレビューに賛同して、完結編を乞う!

 自分と同じく、この作品にボコボコにされた苦悩に満ちた知性あふれる先人達の、切実なレビューが良いです!
 2005年に一作目、2010年に新装版と続編が出た後、未だ続編はでていません。…クッ…
 もう待ちくたびれて萌えどころか、妄想と苦悩にのたうちまわること七年。それでも常時自分のベストスリー内のこの珠玉の作品。
 私にとっては、BLの真打ち。
 
待つ意味がある以上は、いつまでも待ちます。が
  獲得した読者層の苦悩に対して出版社に社会的責任の自覚はないのか❓
………とまでは言いませんが、次の完結編( ですよね? ) を早くお恵みくだされ。
「 求めよ! さすれば与えられん。」 以下。

 男前美人受けの真打ち・現職刑事雪人と、対する攻め・統一郎は男惚れするようなおおらかな性格の元刑事ナイスガイ。
しかしながら、この2巻目では、統一郎のイメージは、 雪人視点では、信頼し合っていたはずの男のイメージが覆り、危険な匂いを持つ、不安を誘う未知の部分のある人物として、読者視点では、人柄の良さだけでは測れない何か謎と、冷たい熱情を秘めている人物として、書かれています。
  心の闇と謎を秘めた統一郎は、より一層セクシーで、危険な魅力を倍加させています。
    多少のネタバレありますが、
多分、読者の視点は以下に集約されているところでしょう。
  
 ① 雪人が妹を殺された統一郎の暴走をどうや って止めるのか。( 実は暗部に潜む警察組織内部犯罪がからんでいた。)
   警察内部犯罪に切り込もうとする統一郎に、はたして救いは、あるのか?  雪人は
救いを与える事が出来るのか?  ② 互いの想いを自制する事に限界を感じる両者がその壁を踏み越えたとき、2人が選ぶ道にハッピーエンドはあるのか?
 今作( 2作目 )では、統一郎に対する受け・雪人の感情に自覚めいた変化の兆しが表れます。 別件の事件が緊迫状態を迎えるなか、「 自分は、彼にとって特別でありたい。」 という想いを証明するかのように、統一郎のキスに思考は停止してしまい、2年前のたった一度のセックスの記憶が一気に蘇ります。
 
 その時苦痛だったはずの行為の記憶は、今、統一郎の腕の中で一気に鮮明に官能の嵐となって雪人を襲い、分別は崩壊しかけ、肉体も脱力しそうになります。 ( が、ここでジャマがはいり……バカバカ馬鹿馬鹿馬鹿バカ馬鹿野郎っっ❗️)
………………。
  作中1回きりの、このキスシーンにはセックス以上のエロティシズムがある。互いに堪えていた二人の想いが激しい火花のように飛び出してきたかのような、狂おしく悲愴なまでの切羽詰まったキスがどれほどの感動を持って胸に落ちたかは、読んだ者にしか分からない事を承知で書いてます。 

 いつになく感情が昂ぶった雪人に触発されたのか、軽く便乗するかのように冗談まじりの「愛してるよ」 を飛ばして殴られたあとのこのキスが私には雪人がその行為を実は無意識に待っていたように思えたのです。
「統一郎を失いたくない。………ならば、」と覚悟する雪人の思い詰めた気持ちがそうさせたんですね。きっと。そして、思考の片隅で生じた「 もう 後戻りはできない」 という
思いとともに。
 
 そして、他人の感情に敏感な統一郎は、雪人の返す、「 知ってるんだよ、そんなことは!」 の言葉の真意をすぐさま直感で嗅ぎ取り、あたかも、それに呼応するように、そして引き寄せられるかのように雪人に与えたキスはつまるところ、雪人が長いあいだ、望んでいたものでもあったと。 確信の末のセリフのように思えました。
 
 そしてその時のキスシーンはまるで、そのままセックスになだれ込んでいるような、激しい行為に思えました。あまりにも深くて複雑な、だけど決して揺るがない信頼以上の、愛としか言いようのない想いのたけの激しいぶつかり合いがしっかりと、そこにはあったからです。

 セックス以上の、魂の触れ合うような、こんな激しいキスを私はその時まで他に知りませんでした。 衝動的ではあるけれど、持てる全ての感情と情欲を込めたような、これが最後かもしれない痛みをも伴うまさしく一投入魂、乾坤一滴の、キス。
2年間、封印した想いがその終着点を探して、荒れ狂うように相手に吸い込まれていくような。

二人して「 なかったこと」にした2年間の葛藤と拮抗した関係もようやく先の展望が見えてきて今後の妄想に歯止めがかかりません。
 
 現職刑事とOBという立場上、どうしても不安要素としてクローズアップされてくるのが、統一郎の「 復讐という名の、究極のリスクある計画 」です。 その計画は警察内部と密接な関係性を孕んでいる以上、物語の動向と二人の関係性は雪人の選択に委ねられているようにみえるのだが、統一郎のそれこそ命をかける悲願への執着を断ち切ることが出来るほどの強い信念と愛情が雪人にあるのか? 空洞化した彼の虚無に光を取り戻してあげられるのか?

 今作、終盤で得た確信は、「 雪人は何があろうとも統一郎を裏切らない」と、いうこと。 「 世界の果てまで統一郎について行く」 だろうと。
そして二人して選んだ「世界の果て」が統一郎が選んだ場所なのか、雪人が選んだ場所なのか、作者以外には知るよしもないのだが、一読者としては、二人が共に選ぶその日を目に出来ることを信じている。 ずっと、信じてる。
 
  タイトルの「 世界の果てで待っていて 」の解釈は、人により差異を生み出すけれど、タイトルの言葉通り、深く美しい響きを読者に残したまま、未完結のままで現在に至っています。
最後の刊行から10年、これ以上待つのはキツい。
 ご事情があっての事とご推察の上、あえて読者としての本分越えを承知で申し上げます。
  
  どうか、高遠先生の情熱をください‼︎
失速し切らないうちに。 でないと、
いつまでも「 世界の果てで待って 」 いて、干からびてしまいそうです。  ワオ!

追記:
友人が出版社に聞いたところ、「 希望は持たれても良いかと 」と、色良いお返事を頂いたそうです。ありがとうございます! 期待しています!

イラストを裏切る浅い内容。小山田さまあぁッ!

 あまりにも安直なストーリー運びは、テンポのリズム感を狙った結果の失敗のようであり、早急になだれ込むセックスは、小説のキモである説得力と共感を無視したある意味でスグレモノ。

 まるで、八百長プロレスか、アダルトビデオの早送り。 か、よくてもその脚本。愉しむヒマもなかったよ。
作られた男前受けがわざとらしくて白々しい。
 
小山田氏のイラストがめっちゃ良かった分の落差が、ひっ、………ひどい!

   を、確認しただけの退屈な一冊でした。

               以上。