結婚式に呼ばれたことで初恋にけじめをつけようとした都に、初恋相手の弟である祐也が想いを伝えるというストーリーです。
2話冒頭の祐也のモノローグの、悔しさと強気さがとてもよかったです。
祐也からはスマートで強気な雰囲気を感じていましたが、なぜ彼がスマートなのかを知ると初恋の結末についてこみ上げるものがあります。
「俺は兄貴の代わりにはならないよ」という台詞が印象的でした。
数年前に読んだ作品ですが、好きな人が結婚して改めて失恋を突き付けられたけどそれでも好きという気持ちを消せないときの苦しさを知ってから読むと、都の気持ちをより想像できるようになり、見方が少し変わったので、レビューを書きました。
周囲に付き合っていることを知らせるかがメインの一冊でした。
烏童の持てる力でねじ伏せた後輩、明るく受け入れ体勢だった烏童の両親ときて、
まっすぐな清竹 の家族がNGで辛かったです。
ストーリーとして最高の流れとは思います。
叶うわけがないと押し殺してきた片想いが、両想いになって、それでもいつか終わるかもって、両想いの幸せに酔えない烏童の精神性がとても刺さります。
烏童が清竹のことを好きすぎて、本当に健気です。
色々な武器を持っている烏童ですが、弱さだけは武器にできないところが、圭子さんへのキツい台詞に出たのかなと思いました。
彼氏さんにもそういうとこ見せた方が、清竹も嬉しいと思いますけど、烏童の精神性では難しいですね。
そこもすごく刺さりました。
ちゃんと気持ちを伝えられてよかった。
でも、仕事中に呼び出すのはほんとうにやめてやれ。
姉の言うことは分かります。でも、烏童にも清竹しかいないっていうのを知ってほしい。知ったとしても言うことは変わらないだろうけど。
遼くんがどんなセッをするか興味がある世良さんが遼くんを追いかけ回して、怒らせて、セッ(挿入)されちゃうところから始まります。
遼くんとのセッ(挿入)で更に遼くんに興味をもった世良さんが遼くんと交流を図るうちに、遼くんは世良さんのことを懐に入れてしまっていて。という感じです。
そもそも世良さんが遼に興味を持った理由は、女性を喜ばせるテクニックを遼から学んで新鮮なセッをしたいというところだったので、当然といえば当然なのですが、世良さんさぁ~!!!となりました笑
遼くんは人を恋愛関係として好きになることがないようにセーブしていたので、ほんとうに、世良さんさぁ~!!!となりました。笑
でも、世良さんがバカ(頭いい)で真っ直ぐでちゃんと言葉にしてくれるタイプなので、世良さんの告白シーンがすごく素敵でした!
・エンカウント、初セッまで
・初セッから世良さんと遼くんの仲が深まるまで
・世良さんさぁ~!!!から解決まで
の、長さのバランスも良く、
さくっと読めて、満足感が高い作品でした。
トビワシオ先生の作品が好きな方で、据え膳喰らうは男のタチをまだ読めていない方には、ぜひ読むようお勧めしたいです。
両片想い(一方無自覚)で記憶喪失になったことを好機に関係性を変えるという流れです。
記憶の失い方が、お前が失わせるんかい(笑)と、少し笑ってしまいました。
また、記憶はかなり早く回復します。
そのあたりが、記憶喪失ありがち系とは少し違っていて良いなと思いました。
関係に変化を与えてしまった初めの出来事についても、なるほどなと思いました。
執着心、独占欲でぐちゃぐちゃという表現が気持ちをあらわす言葉として的確で、とてもイメージしやすかったです。
(対人)猛獣姿が、独占欲とか、嫌われたくない気持ちを一層感じさせて、かわいかったです。
あと、翔太郎は罪な男だなとなりました。笑
二人がラブラブでいちゃいちゃしてて可愛いです。二人ともの裸の描写が多くて眼福です。
過去回想(?)があり、カズマの努力がよく見れた巻だと思いました。
カズマが突き抜けすぎていて、ナオトが気づくまで、カズマの寂しさや努力に気付かなかったです。
ナオトをただ見るだけだった期間の彼女の姿も、カズマがいずれナオト手に入れるという強い誓いの方に目がいっていて、寂しさと努力という点に思いが至っていなかったです。
気づくと、また深みが増しました。
ナオトが選んだ(堕ちた?堕ちていることを受け入れた)ということと、ナオトが自ら選ぶ(同)ようにカズマ仕向けたということが良かったです。
横田くんに対する怖い顔ではなくて、策を巡らす怖いところの上位として骨壺という新しい怖さを出してきて、引きながら笑いました。
ナオトが言ったお店を覚えてるとかナオトの一言で家具を変えるとかのレベルを超えて、
居酒屋で待機とかクーポン・アロマ?とか、相変わらずの徹底ぶりで最高でした。
ナオトを、甘やかしたいと絶対に逃がさない
の両面が見られて最高です。
ナオトを監視するカズマから始まるので(過去)、相変わらずだなぁ笑となりましたが、彼女の肩を抱くナオトを見て辛い気持ちになるカズマを見て、待ちに待った"今"が来て幸せだろうなと思いました。
ナオトに好感を抱く横田くんの存在があり、"怒"が印象的でした。
嬉しくてキレてるカズマ(急ハンドル)やガチギレ(帰ろ?俺もう限界)してるときも、笑顔を見せたり余裕そうだったのに、柔らかい言葉遣いが消えた、「笑ってられねぇな」は刺さりすぎました。
笑ってられねぇなも、後の「ちょっと触られたくらいじゃないんだよ」でその重みを増して、その後のカズマの過去で更に増して、最高でした。
普通がなに?それがナオトを俺にくれるの
は、ナオトを手に入れる前提で、良かったです。
読み手は神の視点で読んでいるのですんなり受け入れられますが、カズマの存在がリアルにあったら、その気持ちを受ける側は困惑も拒絶もする可能性があって、ナオトがカズマに甘いのも重さを受け入れているのも結構常軌を逸してるのではないかと思いました。
そう思うと、確実に手に入れるように策を巡らすカズマの行動が一層重く感じられて、とてもよかったです。
サクちゃんにはもう少し抵抗してほしいです。
サクちゃんの、物理的に強いところが好きだったのですが、物理的強さを見ることはあまりなく、残念でした。
弟がけしかけたやつらを一掃するのはサクちゃんであってほしかったです。
また、堕ちない強いオメガというところがpop one's cherry の最も好きなポイントだったので、コトが終わってからやちょっと落ち着いているときに廉次に強い態度に出られるところではなくて、コトの最中に耐えまくるサクちゃん見たかったです。
とはいえ、恋人しているところはいいな、と思いました。ちゃんと廉次の気持ちに向き合おうと頑張るサクちゃんが素敵でした。
廉次がサクちゃんのことを心から好きだからこそ、気持ちを返してもらえた廉次の喜び様には、純粋によかったなと思いました。