藻とカレーさんのマイページ

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女性藻とカレーさん

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2世と器 コミック

戸ヶ谷新 

いろんな愛がある

永真はカルト宗教の教祖として、春一はアロマンティックであることを知られていないと「恋愛するのが普通でしょ」の圧にさらされ、2人ともそれぞれ違う形ではあるが尊厳を踏みにじられている。
この2人とは形は違っても現実に尊厳を尊重されないことってよくあると思うんです。それを痛切に感じました。
カルト宗教についてはステレオタイプの域を出ていない印象ですが、本作ではそれよりアロマンティックな春一を通して普遍的な愛を描かれたかったのかなと感じました。前作も恋愛ではなく絆としての愛のお話でしたし。
前作は医師の話でしたので、セリフがとても論理的でわかりやすかった。
本作もそれは変わらず、アロマンティックに関して納得することばかりでした。あとがきも。
知らなければ傷つけることもわからない…その通りですね。
永真の瞳が炎のような揺らぎで、洗脳されている心理の時は不気味で、その後は意志を持って輝いている、真逆でありながら気持ちが伝わる表現が興味深かったです。

CURE BLOOD コミック

戸ヶ谷新 

普遍的な愛情を描いた物語

初読み作家さまです。この後もう1作読みます。
流れるように気持ちよく読めました。
とてもいいお話。
各話のタイトルが「LIFE」なのがいいですね。
吸血鬼のようになった忠雪を守る人の名前が十字なのは逆説的な意味なんでしょうか。
忠雪がなぜそんな体になったのかは明かされない。描かれたいのはそこではないからなんでしょうね。
そしてBLでありながら恋愛に発展しないのが大胆で思い切った作品だなと思います。
恋愛やエロはなくてもおもしろい自信の表れですよね。好きです。
実際、人間同士の絆のお話としておもしろかった。
忠雪が特異体質になったからと言って波乱含みだったり暗い展開にならないのもすばらしい。
テーマが一貫している。
年をとらない忠雪にとって、老けていく十字を見るのは辛かっただろうと思います。切ない。
それだけに共に過ごせた時間、存在が愛しい。そこがとてもよく伝わって、成功している作品だと感じます。
忠雪が不死ではなかったのもよかった。作家さまの愛情ですね。

人物描写がいい

柳沢先生作品を読むのは「僕が君を殺すまで」「猫、22歳」に続き3作目です。
本作はファンタジー要素はなく、全編バレエBLでした。
ユーイ「僕にとって許すと忘れるは同意語なんだ」に共感。
レジス「だけどお前は俺を許すべきじゃない」は愛の告白のようです。

クレマン・クレマン(名前がツボ)が悪い男で、しっかり罰を受けた最期でしたが。
ティエリーの「未だにクレマンを許せていないんだからな はははは」は愛ですね。

ユーイがすねていたコートの件がくだらないけどわかってしまう面があり。
納豆をぐちぐちするのがそういう人なんだなと納得感がありました。
もさかった長髪を切ってスッキリ短髪が似合っていました。

それぞれの人物、CPの特徴や物語の語り口が説明的にならず、好きな描写でおもしろかったです。

君ありて幸福 コミック

山田袋 

微ホラーBL

山田先生作品を読むのは「とろける恋人」に続き2作目です。前作と同様、独特な作風。絵がきれいです。背景が特に好き。

表題作
人の狂気がテーマでしょうか。
心に闇があると「魔が差して」悪魔になり、悪魔に魅入られた方は秘めていた狂気が表れる。
さくさく読み進めているとだんだん怖くなってきてぞわぞわしました。
カラス、闇に紛れて、ゴミ、髪、人形のカットが挟まれて怖さを演出するのはホラーの常套手段ですかね。
あえて説明せずにわからないままにするのが余韻になり作品の魅力につながるんでしょうね。

もう1編
河童の解釈がおもしろかったです。

盛り盛り短編集

サンバ先生の絵が好きです。
こちらがデビュー作なんですね。
盛り盛り短編集。
楽しい作品、おもしろい人物たちがいいんですが、なんせ文字量が多い。時代的なものかもしれませんが。正直読むのがしんどかったです。

表題作
偏屈な小説家が色っぽい。
なめた編集担当がだんだんツボってきて笑ってしまいました。
哲の照れ顔がなんか恥ずかしかったです。
ゲイ好きする哲の体ってどんなの?見せてーと思っていたらしっかり見せてくれてよかったです。

あと、読み切り数本も楽しかったです。

伏線が効いたナイスクライマックス

亮輔のことを思って前を向けない春哉。
春哉にとっては全てが思い出なので捨てられない=幼い頃から家業の時計修理を手伝って継いでいる…古い物を大切にする性分であることがわかるキャラ設定がよかったです。
亮輔ができるポルターガイストの一つが時計の針を動かすこと、春哉の誕生日がエイプリルフール…この伏線が効いた展開にハッとさせられました。
春哉への未練があった亮輔が反対の言葉で思いを告げるのが粋です。
ナイスクライマックスでした。
2人を繋ぐと言っていた司ですが、結局は亮輔が春哉と司を繋いだ。美しいリレーです。
春哉と司が惹かれ合ったのが自然でしたし。
成長する司が変わらず春哉を好きでたまらない図は萌えでした。

明るく振り切ったど変態

茶渡先生作品読むの2作目です。
本作がデビューとは、この頃から絵がきれいでスムーズに読める描き方をされていたんですね。

栢山の明るいど変態っぷりが笑えます。
蛍田のツッコミが冴えますし(そっちではなく)。
ボケとツッコミのかけあいが心地いい。
冒頭から展開が早くて、おいおい!となる面はあるものの結局は栢山は本当に蛍田のことが好きだとわかりほっとしました。
蛍田はかわいそうな顔も笑えるように描かれていて、気の毒に思いながらも笑ってしまいました(先生の勝ちー)。

蛍田にバイクに乗るのは危ないぞと何度も出てきて盛大なフリだなと、そこもおかしかったです。

短編集

4本のお話。
表題作
ナンパしてきたイケメンが恋愛復讐屋というのがおもしろい。
信二が地味で暗いことを職場の女性たちから語られる。
劣等感がある信二は一度きりの男遊びで自分を保とうとする。
優征と信二はお互い本気になり変わっていく。
信二は明るくなり、それもまた職場の女性たちに語らせる。
↑いい話ではありますが、よくある流れだと思いました。

咬み痕にプライド
表題作に出てきた木原のスピンオフ。
船見がヤクザでひりつき感がよかったです。

うたかた恋草子
天狗が人間の子を思い続けるのが切ない。
人間だから好きだという灰白。
そんな灰白が好きな七両。
お互い矛盾しているのがいいですね。
くっつく時の妖ならではの比喩セリフがおもしろかったです。

表紙がいい

表紙とタイトルに惹かれて購入。初読み作家さまです。この後もう1作読みます。

先輩ですから!で間に入ってきた佐田がいいキャラだなと思ったら表題作のメインでなるほどと。
佐田の好みのタイプが地味な人というのがおもしろい。好みって人それぞれでこういう意外性好きです。
その地味キャラ同士、二宮と雪人の意気投合っぷりに笑いました。似たもの同士わかりあえることが多い。いい友だちになってほしい。

ルーフトップ・アナザーヘブン
正直よくわからなかったです。すみません。
や、描かれたいことはわかります。熱も感じます。
ただなんでこうなるの?という構造の部分で、私の頭が固いからいけないんですけども。

背徳を楽しむための不倫設定

不倫ゆえのもだもだ感を楽しむ作品ですかね。
お互いが不倫、遊びだと承知の上で関係を持った。
が、虚しさがある。
一緒にいる時間をもっと楽しみたい。
でも隠れて会うことしかできない。
もどかしい。
そんな2人と周囲が今後どうなっていくのか。
その辺を萌えやきゅんとして楽しめるといいんだろうなと思います。
が、私は相手への誠実さとか裏切りについてどう考えたらいいんだろう…となってしまって純粋に恋愛モノを楽しむには複雑なお話だと感じました。

あと、片方が女性ぽく見える、とBLの感想ではあまり言いたくないんですが、そう感じることが多いのは仕方ないんですかね。
そういう関係性で片方が女性ぽい表情になるのは自然なことなんでしょうか。こういうキャラが求められるのがメジャーなのかな。
個人的に男同士の恋愛が見たくてBLを読んでいるので、未だにこの疑問を持つことが多いです。すみません。