完結巻。
うららちゃんと市野井さん、コメダ先生、BL作中の2人のハピエン、幼なじみくんの恋…などがリンクしながら進んだストーリーがつながっていきます。
サイン会が見どころでコメダ先生からの言葉に市野井さんがうるっとする場面でぐっときました。
コメダ先生からうららちゃんに直接伝えてあげてほしい、市野井さんと同じく私も思いました。が、それは叶わなかったけどうららちゃんらしく受け止めていてステキでした。
BLという好きなものを通して年齢など関係なくつながれる楽しさ。特別な存在。それを通して変わる勇気。
うららちゃんは受験をがんばって大学生へ、市野井さんは終活して娘さんと同居へ。船の舳先のような縁側で進化し、それぞれの未来へ進む。「遠くから来た人」とのリンクもステキでした。
うららちゃんが同人誌を描くと聞いた時の市野井さんの驚きと「すごいじゃない」が感動的でした。市野井さんの高揚が伝わる描き方がすばらしい。
その後、うららちゃんが受験や同級生との比較でいっぱいいっぱいになって何もしたくなくなるのもわかる。
でも市野井さんの後押しを負担に思うより吹っ切れてやる気になるのがかっこよかった。
うららちゃんはネガティブなのかポジティブなのかわからないと市野井さんに言われていたけど、ネガティブな人が振り切ってポジティブになる力はすごいと思わせてくれました。
描いている時は辛いし自分の描いたものを見るのも微妙かもしれないけど、描ききったことは喜びや楽しさになるし何より自信になる。創作する人にはとても感情移入できる場面ですね。
それを隣りで見て喜んでくれる市野井さんの存在も大きい。そんな2人のお話がステキです。
おばあちゃんの女子会について市野井さんが「この大縄跳びに入るのは高等技術だわね…」と言っていたのわかるー!とうれしくなりました。
3巻はBL好き同士のお話は控えめで、2人それぞれの日常が紡がれていました。
久々に会った市野井さんの終活を目の当たりにして食器をもらって怖くなったうららちゃんの感受性が豊かだなと思いました。
うららちゃんは幼なじみくんに話そうとしたけど友だちとわいわいしていて、帰りたいのに気づかってボーリングにしばし付き合うのがうららちゃんらしいですね。
何気ない日常ながら2人とも少しずつ変わっている描写がステキです。
同人誌即売会に今度はサークル側で参加するのは楽しみです。勇気がいっただろうにうららちゃんがんばった。
市野井さんの食い気味の「行く」が頼もしいしうれしくなります。
慎重派のうららちゃんと楽観的な市野井さん、いいコンビですね。
1巻に続きまた共感だらけでうれしくなります。
好きな作品のキャラが雑誌の表紙になっていて親戚の子みたいに思えて…というのがわかる!と。
自分の中で思いを巡らせていた2人のキャラに親近感持ちますもんね。
連載の最新話の読書会は羨ましい。語りたくなるのもわかります。
BL好き同士の話の合間に2人それぞれの日常が描かれるのもステキです。
うららちゃんは年相応の悩みで、市野井さんに相談してみたいけどなかなか言い出せない。
その代わりに描いてみたくない?と持ちかけられるのがおもしろい。自分には無理と思っていても潜在的に描いてみたいという気持ちを刺激されてうららちゃんがどう変わっていくのか楽しみです(映画では観ましたが)。
うららちゃんの幼なじみくんとのエピソードがほろ苦いです。
映画がとてもよくて遅ればせながら1巻を読みました。この後、5巻まで読みます。
映画でもそうでしたが、共感の嵐です。
少なめのセリフで2人の心情がわかる描写がいいですね。
市野井さんのマイペースながら好奇心がステキですし。
うららちゃんは無口で飾り気がないけど魅力的なキャラ、内気でもうじうじしていなくて気くばりと思いやりがある。こういう人好きです。
BL好きと公言しにくいのもわかるし、誰かと話したくなるのもめちゃくちゃわかる。
市野井さんにおすすめを聞かれて検索モードになるうららちゃんに私もなるー!とうれしくなりました。
同人誌即売会も興味はあるけどハードル高いのも同じ。
なのでうららちゃんが勇気を出して市野井さんを誘って行けることになってよかった。
市野井さんも積極的に楽しもうとする姿勢にリスペクトです。
最近オタクが登場するエンタメが多いですが、本作のような静かな描き方がすばらしく大変好感が持てます。
絵がきれいでセリフ少なめ、表情の見せ方が好きだわ〜と思って読んでいたのですが。
途中からどうも乗り切れないというかハマりきれないというか。
麦が禄を好きなのはわかります。
が、禄が麦と付き合うことをOKするまでのくだりがわかふようなわからないような。
潔癖症な禄が麦の汚い部屋でキスされたりエロいことをされた時点で受け入れたのかと思ったのですが、あれは流されたのか。
それとも受け入れたのは嫌ではなかったからで、好きだと認めるまでもっと麦を知る必要があったということですかね。
麦は麦で軽く胡散臭く、クズエピソードはしっかりクズで。今は禄に一途なのはわかるけど、もう少し誠意とか真剣な面が見られたら好感が持てたかなと思いました。
好感持てなくてもお話がおもしろければいいのてすか、きゅんや萌えを感じるには自分にはもっと繊細な感受性が必要なようです。
あと「好き」を「スキ」と表記するのは微妙なニュアンスの表現なんですかね。一部「好き」がありましたが。
ええ話や〜とラストでうるうるしました。
桔平の恥ずかしながらのプロポーズ、圭太のうれし泣き。それまでの2人の性格の描写が伏線となるすばらしいラスト。
タイムスリップが不思議設定ではありますが、10年つきあっている2人が改めてお互いを知るきっかけですね。
長年の付き合いだと惰性で流してしまうことが増えダレた関係になってしまう…のはよくある話で。知ってるつもりで知らなかった相手の本心を知ることにより惚れ直したり、関係を大切に思うようになる。そんなストーリーを萌え、笑い、エロを織り込みながらおもしろく描いて下さっていました。
桔平は恥ずかしいからと自分のことしか考えていなかった、圭太の気持ちをわかっていなかったと気付けたし。
圭太は寂しい少年時代から桔平が一緒にいてくれるのがうれしい。家族になってほしいけど言い出せない。
同じ人物でも10年前と現在との違い、変化の描き方が絶妙でお上手だなと思いました。
10年経った今だからこそ気づける、理解できることもある…というのもよくわかる。すばらしい。
思い合っている2人の見えないすれ違いが見事に埋められてあたたかい気持ちになるお話でした。
インパクトあるタイトルがいいですね。
元ヤクザと元ホストがマジメに農業する設定がおもしろい。
2人が好感度抜群でテンポよく進むストーリーが痛快です。
なんといっても兄ィが男前。これはいいヤクザ。
いおもいい子で売れっ子ホストだったのがわかる設定。
萌えポイントがいいところで押さえてあるのがすばらしい。
いおの片思いかと思わせて兄ィも満更でもない…てか両思いだったとか。
キスやエロいことをするけど兄ィが最後までなかなかしなかったのは抑えが効かないからとか。
お互いじっとりやきもちやくとか。
散りばめられているBLのツボがストーリーにハマっていて気持ちいいです。
兄ィが元ヤクザであることと2人の関係を周囲に隠そうとしていたけど、いおのおじいちゃんがあっさりしゃべっていたというオチは笑いましたし、お上手だわー!となりました。
電子特典が2つともめちゃくちゃ萌えでした。
1巻はシリアスな内容で笑顔が少なかったのがちょっとさみしかったのですが、2巻でたくさん見せて頂きうれしいです。2人ともいい笑顔でいちゃいちゃも微笑ましくあたたかい気持ちになりました。
2人の間でしあわせならそれでいい。でも周囲に認めてもらえるとよりうれしい。バース性の生きづらさを乗り越えて祝福される2人が描かれていました。
恒吉の父親に突然変異Ωであることを伝え結婚を認めてもらってよかった。
雅のことを思っての「強いαになれ」は呪いにもなる。雅は父親のその言葉を力にしながらも苦しみにもなった。
そのことを父親もわかって詫びたところがよかったです。父親もまたバース性にとらわれていたんですもんね。
結婚式のシーンはなんぼあってもいいですね。
2人ともかっこいいしお似合いだしとてもしあわせそうでした。
恒吉がまた本社に戻ることになるのが社会的にもいい変化。
お互いの強いところや良いところを尊敬したり信頼し合ってベタ惚れな新婚さんがステキでした。