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女性おぶもいもいさん

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記憶の隅で

記憶喪失の怜と"自称・恋人"のふたりの男たちの三角関係。
前巻は謎が多すぎて先が見えず、ここからどうなるのかハラハラしっぱなしだったけれど
2巻はそこから少し踏み込んで過去が明かされて光が見えてくるのか…?と思いきや。
それぞれの気持ちがわかってきたらきたで別のハラハラが生まれて、もう本当に目が離せませんでした…!

"怜の恋人だと嘘をついているのはどっちか"というものの答えはすぐにわかるけれど、
だからといって怜は幸せな恋をしていたのか?というとそうでもなさそうで。
堂島に対する想いは過去の記憶の端々から痛いほど伝わるけれど、
ふたりの気持ちが交わっていた感じがしないのがすごく切なかったです。
これからは同じ場所に立てるようになるのだろうか…。
ただ、記憶がなくなった怜への感情の向け方がこれまでと違う堂島には不信感が募ったので個人的には黒田を応援してしまってます。
誰かが傷付いてしまう結末ならずるい大人がそれを背負ってほしい…なんて、ぐるぐる考えてしまいました。

怜の記憶が戻っていくにつれて空気感が変わるのでまだまだどうなるかわかりませんが、
そういうのを含めて次巻に期待が高まりました。

那須川の言葉がしみる

念願叶って購入した家に、もしも夜毎幽霊が現れたら…?
普通ならビビり散らかしてしまいそうですが、
その現実をスッと受け入れてしまった那須川がまずすごいです。
そんな彼の順応力の高さがあったからこそ生まれた恋は「普通」とは少し違うものだったけれど
常識とか普通とかそういうところをこえたふたりの気持ちの動きがとても美しいお話でした。

人間の那須川と幽霊である漣が交流していること自体不思議な出来事ではあるのだけど
恋愛的な部分以外でもお互いに求め合っているがわかるので違和感とかはなく、
むしろ一緒にいることが自然に思える関係になっていくのが素敵でした。

ただやっぱりどこか「このままでいいのかな?」という気持ちは拭えなくて、どんどん悪化していく状況にハラハラ。
しかもそこを抜けたら生身の身体同士で再会して幸せ!という結末でもなく、
切なめムードが続く展開に苦しくなったりもしました。

漣を蝕んだ絶望は身体が回復したからといってなくなるものではなかったのだと思い知らされるエピソードの数々、本当にツラかったです。
ひとりで抱えているつもりはなくても、なかなか外側に出せない苦しみってあるものですよね。
どうしたらいいのかわからなかった漣の気持ちが痛いほど伝わります。
なので、あのとき那須川がそばにいてくれて
漣が苦しみをひとり抱え込むことにならなくて本当に良かったなとしみじみ感じたのでした。

非現実なやり取りから現実的な日常まで。
ふたりの日々を追うことができて嬉しかったし、最後にはものすごく幸せなところに着地してくれて本当に良かったなと思いました。

重ねた想いを知って

Xでココミ先生が表紙の色味にこだわったと書かれていたので、表紙をみるのを楽しみに紙本で購入。
淡めなピンクがふたりの雰囲気にぴったりでめちゃくちゃイイ。ずっと眺めていたくなります。
そして桐生のこの甘い表情、最高すぎませんか…!
別れの危機を乗り越えた彼らの日々が幸せに満ちていることが一瞬で伝わって
読む前に一度満ち足りた気持ちになるくらい、
ものすごく素敵な表紙にほっこりしました。

同棲を再開させ、これまで以上にお互いの存在を大切に感じるようになった尽と桐生。
一緒に過ごす時間や空間を快適に保つため、
それぞれが少しずつの努力をしている様子から大きな愛を感じます。
尽も桐生も無理なく"努力"していて、
相手のため・自分のために意識的に動こうと思えるようになったところにふたりの成長が見えて
彼らにとってあの別れはあって良かったのだな。としみじみ思ったのでした。

桐生が母親との向き合い方やカミングアウトについて悩むエピソードは
尽と桐生の関係に変化があったからこそ乗り越えられたような展開となっていて、
ふたりがこれまでに重ねた想いが伝わり感動…!
桐生母とのやり取りの中に温かな親子の愛を感じたのもすごく良かったです。

この先に起こる喜びも困難も、その大きさに関わらずふたり揃って分け合いながら生きていく未来が見えた気がします。
尽も桐生も心から幸せそうに笑うその笑顔を何度も見ることができて、読み手としても本当に幸せでした。
前巻通して何度も読み返したい!と思えるくらい、ものすごく素敵な作品でした。

様子のおかしいふたり、最高。

デビューコミックスがものすごく好きだった
なつだ先生の新刊、楽しみにしていました。
キュンとする場面はたくさんあるのに
それ以上に笑えるところが満載で、
相変わらずギャグセンス高いな…!と唸らされるストーリー、ものすごく面白かったです…!

律と柚琉ふたりとも「様子のおかしい完璧彼氏」で、そんな彼らのラブラブな日々を描いたお話は基本的にはとても平和。
ただお互いに相手を好きすぎるが故に嫌われたくなくて、
背伸びしたり猫を被っていたりして素を出せず、
少しずつ噛み合わなくなっていくわけです。
その微笑ましくもどかしいやり取りにはだいぶヤキモキさせられますが、
噛み合わなさは切ない方向に向かわずしっかり笑いに振り切ってくれるので、
ハラハラせずにスカッと笑えてずーっと楽しい気持ちのまま読み進めることができました。

別れの危機のときには周りに助けられながら
それぞれが一歩を踏み出して、
ありのままで向き合う決意をするところから
愛が感じられたのが本当に素敵でした。

お互い素になってもある意味「様子のおかしい」ところは健在だけれど相性は抜群に良いんですよね。
本当に出会えて良かったね…!と、改めて祝福したいなと思えるふたりのお話でした。

それぞれの想いが重なっていく

アニパーシリーズのカップルたちが全員集合!という今作。
わちゃわちゃ賑やかに集まり、楽しく幸せそうな時間を過ごす彼らを見ることができて本当に嬉しかったです。

恋の行方が気になっていた忍のお話も収録されていて歓喜…!
ふたりの関係が変わっていく過程の切なくもキュンとする日々、最高に良かったです。
そして彼らの恋模様だけではなく、直央の心の内側が明かされていく展開に引き込まれました。
「窓辺のヒナタ」で日向側から見ていたときは
ものすごく嫌な義弟だな…。なんて思っていたけれど、
直央がたくさん悩んで葛藤していたことを知ると過去の印象ごと変えてくれるような晴れやかな気持ちになって。
みんなそれぞれに苦しい思いをしたけれど、それを背負いながらも結果的に明るい場所に辿り着けたことに感動したのでした。

登場人物もエピソードもたくさんなので、素敵だったところを挙げるときりが無い!というくらい
本当に濃密な1冊。
5組のカップルの"幸せがゴール"ではない日々を見守れて、本当に嬉しかったし幸せでした…!

ワードセンスが最高

ウェディングプランナー同士の恋。
お仕事BL要素のある素敵なお話でした。

恋の始まりも両想いになるのも、
さらには身体の関係へ進むのも。
さくさくーっとテンポよく進んでいく序盤は
ものすごく平和なお話なのだけど
そこに辿り着いた途端に問題が発生して状況は一変、
あっという間に別れてしまうという目まぐるしさ(笑)
でも置いていかれる感じではなくて、
そこから始まるふたりのドタバタありなドラマを
しっかり楽しめる展開でした。

そして。
仁科のワードセンスのある言葉たちが最高に好きでした。
カタくて真面目な恋愛観を持つ深浦を皮肉を交えたあだ名で呼んだり、
自分に自信があるのを鼻にかけることなくユーモアたっぷりに表現したり。
頭がすごく柔らかいことが伝わります。
それも人柄にしっかり表れていて、そういう部分を知っていくうちに深浦はどんどん惹かれたのだろうなと感じました。

ふたりの間の空気はすぐ冷えてしまうし
何度もすれ違ってしまうけれど、
最終的にはめちゃくちゃ幸せなところに着地してくれて一安心。
めちゃくちゃ甘くてエロい絡みも最高に良かったです。

大パニック

タイトル通り、恋に振り回されて『大パニック』になっていく展開にグイグイ引き込まれ一気読み。
めちゃくちゃ面白かったです。

お互い仕事のために表面上の付き合いしかする気がないので
どうやっても上手くいきそうにない空気が漂っていたところから、
作家と編集者としての距離を保ちながらも少しずつ心の距離が近付いていく様子がたまらなかった…!
本音でぶつかりあった辺りはハラハラもしましたが、本心を明かしたことでふたりの間にあった妙な空気がなくなってお互いに意識していく感じがめちゃくちゃ良かったです。

経験がないのに変な意地を張っている旭の可愛さには萌え、コミュ障だけどいざとなったら男らしい壮介の格好良さには悶えて。
それそれが普段とは違う姿を見せてくれるギャップにやられて、本当に推せるカップルだな…と
しみじみ思ったのでした。

秋平先生のイラストも最高に良かったです。
髪の長さの違うツーパターンの壮介を見れてものすごく幸せでした…!

穏やかであたたかな恋

花に囲まれているふたりの幻想的な雰囲気あふれる表紙に惹かれて。
作中にも花などの植物たちがたくさんであたたかみがあり、ふたりの関係性もふんわり優しくて癒し要素たっぷり。すごく素敵でした…!

宵智と水景が出会ったキッカケはちょっぴり切なくて、恋が始まるようなものではなかったけれど
刹那的な出会いになることなくふたりの時間が交わっていき、そこからそれぞれの未来までもが変わっていって。
そんな彼らを見ていると人生何が起こるかわからないものだなぁと感じて、
水景の父が繋いでくれた素晴らしい縁にグッときてしまいました。

そして若者らしい行動力があるのに
無鉄砲にならないよう自制心も持ち合わせている水景は本当にできた子だなぁと感じます。
宵智への気持ちを胸に抱えながら、
それを押し付けることなく密かに想い続ける健気さがすごく沁みました。
後ろ向き気味だった宵智も一歩踏み出そうと決断した後は潔くて、勢いだけではない覚悟を持って水景にぶつかる姿がめちゃくちゃ格好良かったです。

穏やかに進むお話の中にしっかりとドラマがあり、ものすごく引き込まれました。
こちらがデビューコミックスとのこと。次作もまた楽しみにしたい作家さんだなと思いました。

当たり前ではない日々を生きる、

夏を楽しんでいるのが伝わってくる、ひまわり畑の中にいる航平と太一のはじける笑顔が眩しい…!
そんな表紙が最高に素敵で、読む前からわくわくでした。

そして。出会った"あの屋根"での当時のふたりが描かれた口絵に感動。
この出会いから今に至るまで本当に色々あったよなぁ…。と、これまでの彼らの日々をしみじみ思い出しつつ。
立ち止まらずに前に進み続けている現在の彼らの、それぞれに未来を見据えて生きている様子を見守る展開に引き込まれた『春夏秋冬 4 』でした。

前巻終わりの須藤との不穏なやり取りは予想通り波乱を生んで、ふたりのすれ違いのキッカケとなってしまいハラハラ。
でもそのことがあったからこそ見つめ直せた気持ちがお互いにあったりして、ふたりは日々巡る世界の中にいるんだなぁと改めて思いました。

そしてBLらしい動きのなかった航平と太一との時間にほんの少しの甘さが出てきたのがたまらなく良かった…。
恋人としてステップアップするのか?今後に期待したいと思います。
とはいえ恋愛部分だけを追っているわけではないので、その他のエピソードがどう絡まっていくのかも気になるところですね。
人と繋がる縁を持つ太一が今後周りをどう繋いでいくのか、彼自身がどんな成長するのか。
次巻も楽しみにしています。

ふんわり癒される

出会いから恋に落ちるまでの日々にはこれと言って大きなドラマはないんですが、
何気ないところから恋が生まれる"普通さ"にものすごくキュンとしてしまいました。
いつどこで恋が始めるかなんて誰にもわからない、そんな新鮮なドキドキ感がめちゃくちゃ良かった…!

蔵之介は最初からずーっといい人で嫌なところがひとつも見えてこないのが逆に心配になるレベルだったけれど、
でも苦しい経験をしたことが今の穏やかな人柄に表れているのだと知ると彼がさらに輝いて見えて
過去を乗り越えて生きている姿がさらに素敵に映ります。
ちょっぴり後ろ向きな性格の怜久のことを認めてあげながら、そっと背中に手を添えるように見守る。そんな蔵之介のあたたかさがものすごく沁みて、いい出会いをしたなぁとほっこり。
嫉妬したりすれ違ったりもしてしまうけれど、それもお互いに相手を『好き』だからこそのものなので
微笑ましい気持ちで見守ることが出来ました。

月村先生の作品はハラハラしたり苦しい展開になるものがあまりないイメージなので
BLとしての萌えと癒しを求めて読んでいる部分があるのですが
今作もその期待を裏切らないほんわかした大人の恋にすっかり心が潤って、
疲れ気味の頭と身体に優しいお話でした…!