大洋図書のBL 作品は個人的にはハズレ無し!と思っていて(笑)またデビュー作品というのにかなりの厚みの本で。期待値MAXで購入して読みました。
私の感想は…
聖人が不憫だと思った…
メインキャラクターの八千代と藤次ですが
八千代は初めから同性愛者であるのだが藤次はノンケ。(いや潜在的な同性愛者?)
八千代が異性との結婚式に藤次が出席してる所からスタートし、ページを進めると八千代は同性愛者だと分かり「あれ?あれ?」とページを戻る事になる感じで読み進めてましたが(笑)
八千代が藤次を好きなのは一貫してて分かりやすいのですが、藤次がイマイチ分かりにくいキャラクターでした。
学生時代の八千代の告白を受け入れず、躱して終えてるのに社会人になって、聖人という人物と恋人になってる…
この時点でまた「あれ?あれ?」と。
ノンケだったよね?違ったの?と。
八千代と再会して、学生時代の事を振り返り、良い友人として付き合い始めるが、潜在的に八千代に友人以上の感情を持っているのが、奇しくも藤次本人ではなく、現恋人である聖人が気づくという…
その潜在的なのが少し変化するのが八千代が離婚してたって判明してから。
(八千代の離婚の経緯も後で元妻が登場して分かるが…)
藤次は聖人と付き合ってるから!と頑なにしか見えない八千代と線引きが痛々しい。
その頃には聖人は藤次の気持ちの変化を知り、引こうとする。
藤次は聖人の事を「好きだ」と言いながら、自分から離れて行こうとする聖人を何故?引き止めなかったのか?
やはり、潜在的に八千代への想いがあったのだろうと…
本当、こんなに不憫な当て馬いませんよ!
聖人が不憫すぎる!
そこまで相手の気持ちを汲み、引けるのか?
それだけ藤次が好きだったという事なのだろう。だからこそ不憫すぎる。T^T
続編描かれるという事ですが。
まだメインキャラクター2人はスタートラインにたったという所でしょうからその後のお話になると思います。
私的にはメイン2人より聖人を幸せにして欲しいです。
「ひかりみたいにまたたいて」のスピンオフ。
「ひかりみたいにまたたいて」の主役の颯真に許せない酷い事をしていた哲の話です。
社会人になってからも対人関係に変化のない哲。そんな哲に舞い込んできた、自分の地位を上げる仕事。その対象人物が燕というシンガーソングライター。
このMVを手掛ける仕事の打ち合わせに哲がした失態でMVの話が流れてしまう。
会社から叱責され、何とかしたい哲が会社内で耳にした燕の訪れる店(ゲイバー)に足を運び、何とか接触を試みる。哲は写真でしか燕を見ていないが失態をした時に哲を見てる燕は、哲の腹の内はお見通しだ。
燕は上手く哲を話に乗せ、sexへと持ち込む。
私は「ひかりみたいにまたたいて」の哲を読んでるのでノンケではあるのだが颯真onlyのタチだと思ってたから、燕にまんまとネコにされてしまったのには……(笑)
この後もセフレのように身体の関係は続くのだが、少しずつ変化を起こしていく。
燕は順風満帆なシンガーソングライターかと思えばそうでなかったり、そんな燕の過去を誰かに話すなんて有り得なかったのに哲にポロッと話してしまう。
哲は、颯真が自分の元から去り、何故か分からない颯真の夢ばかり見て不眠だったのが燕と関係を持つ事で見なく熟睡できたり。
そんな2人が少しずつ、互いの過去に自然と寄り添い、互いを想う、その変化に心で驚く2人のシーンにも惹き付けられました。
燕は、過去に自分ではどうにも出来なかった仲間への後悔。
哲は、慕ってくれた颯真を自分の為に利用してきた酷い行為への後悔。
それは互いを想う事で浮かび上がり同時に後悔という穴に突き落とされる。
燕が昔の仲間へ行ってる行動を聞き、許される事ではないが、前に進みたいと決意する哲。
ここでまた話の展開に「おぉー!」と思ったのが、颯真を光に導いた智美が、燕と従兄弟………これに、また展開としてやられました!
この燕を通して智美と再会し、燕が仲裁に入って颯真と再会でき……
颯真が「(哲が)変わったね」と言ったのが何かグッときたな~。
謝る哲に「自分も弱かったから」と返す颯真。
自分の弱さに真摯に向き合い、自分の気持ちに素直になった哲は、「ひかりみたいにまたたいて」で見せた哲とは全く違い、悔しいかな(笑)ちょっとホロッとさせられました(感動)
このスピンオフでもって、私の心は浄化されました!凄く良かったです!
この作品は4巻が出た時にまとめて購入して一気に読みました。
5巻が出て、更にまだ続くとの事。
これから先も佐橋と棗のラブラブっぷりを見せつけられると思うと楽しみしかありません。
棗も美容部員からチーフへと昇格し、巻が増える毎に、成長していくのも良いし、佐橋の常に棗をどうバックアップしたら良いか、棗LOVEも健在だし、そんな愛されてる棗が今巻は甘やかされ過ぎてダメになるときた。
で、イチャイチャ禁止と掲げたもののそんな事言った棗が我慢出来なくてシュンとしてるのが可愛かった。
佐橋も棗が言った事に内心は「えっ?」と思いながらも乗って距離を取った。
表向き、しれーっとしてるが内面はイチャイチャしたくて仕方ない佐橋も可愛かったな。
今回のキュンポイントは、自分からイチャイチャ禁止したのに、我慢出来なくてベッドで佐橋の残り香を嗅ぎながらオナニーする棗がキュン♡で思わず声に出たらベッドに佐橋が!うーーん!ここからの2人のラブラブエッチが萌え萌えでした~♡♡
更なるイチャイチャを楽しみにして~♡
本のあらすじにも書いてますが確かに命懸けのタイムリープでした。
死んで時間を巻き戻し、好きな人を助けたいというSTORYは共感できます。
最初はカナが死んで時間を巻き戻し何とか犯人を突き止めて皆を救いたいという単独でタイムリープしていた上巻から5年目に殺される悠晟に全てを話し、2年目以降に同じ手口で家族を殺害された被害者遺族と共に犯人に辿り着く下巻までハラハラ展開ではありました。
勿論BL作品なので、悠晟の過去を通じてカナを好きになった経緯等も丁寧に掘り下げて描かれています。
25日を無事に迎えられた、やっと悠晟に好きだ。と気持ちを伝えられたカナ。
その後のエッチも可愛らしく(瀬戸うみこさんのはいつも可愛らしいと思ってしまう)ハッピーエンドで良かったんです。
ただ、25日は初めて迎えたが24日は何回迎えたのか?カナと一緒に死んでタイムリープした悠晟、何度もタイムリープしたカナ。この2人が幸せになった所で物語は終わったけど、これまた死んだりしたら時はどうなるの?とか邪推な事を考えてしまって………読後感がちょっと自分の中ではスッキリしなかったので……中立にしてしまいました。
チャラい上司 佐山。
そんな上司にこき使われる侑翔。
扱いの粗さに日々ムカついてる関係。
佐山のPCに写る
フォロワー50万人超えのコスプレイヤー、夕花を見て、驚く侑翔。
聞くと佐山が大ファンというではないか!
何もかくそうこの夕花こそ、侑翔のもう1つの顔である。
侑翔のコスプレイヤーになった経緯。
佐山の夕花にハマった経緯。
これが相反するから面白い。
最初は侑翔=夕花とは勿論気づいてない佐山であったが、既に夕花のファンであった佐山が面接で侑翔を見た時に、夕花に似てると思い心が跳ねてるシーン。
似てて気に入ったから、こき使った訳ではなく構いたかったんだな~と♡
好きな子をいじめちゃう♡小学生の男の子のようだわ!佐山~(笑)
侑翔の方は夕花=自分だとバレたくないから会いたいと言われて行くべきではないと思うのに、会ってしまう。で、重ねる毎に夕花を好きな自分にジェラシー?も芽生える変化が…
中盤でアッサリ、佐山にバレてしまうというか、バレてた!と言われてしまう侑翔。
展開としてはあるある展開だし読める内容ではあるが、バレてからの2人の何かイチャイチャというか、急に接近していくのが良かったな♡
佐山の上司の顔と、夕花へ見せる顔と、侑翔を好きになって見せる顔と、それにキュンする侑翔と。読んでるこちらもキュンでした!
可愛かったです!(*^^*)
重い!苦しい!
そんな感想が出てくる作品でしたが凄く良かったです。
日本は無宗教で、信仰の自由もあります。
しかしながら国によれば一つの宗教を信心してる所もあります。
この作品はキリスト教に信心してる家族の息子、アラン
家庭環境が劣悪でDV父親死去後、男に狂った母を持つ、ヘイデン
この育った環境の真逆な2人の逃亡劇のお話です。
一件、アランは幸せな家庭に見えるが、この作品は全く違う……
両親が熱心なキリスト教信者でアランも勿論、幼い頃は両親と神が言ってる事は正しいと疑わなかった。
ただ、ある出来事が起こるまでは………
ある出来事を境にアランはそれでも神の前に跪き、祈りを捧げる。
安住の地を持たず、ただ一枚の写真の場所が目的地だと言うヘイデンと出逢い、この街からいずれ消えるヘイデンにならと、自分が蓋をしてきた出来事を話始める。
アランの出来事を知り、ヘイデンが投げ掛けた言葉で2人はアランの育った街を去る事になる。写真の目的地を目指しながら2人の関係も無くてはならない依存関係に変わっていく。
各土地で楽しい事も沢山あった。
その反対に金を稼ぐ為にした事もあった。
展開にスピードがあり、幸せのままで過ぎていって欲しいのに、そうはならない展開に胸が詰まる。
訪れた土地で耳にした神父の名前。
アランは今までの自分を終わりにする為、またヘイデンに向き合う為にすくむ足を運んで再会した神父。(幼い頃に信心出来なくなった元凶)
許しを乞う神父を一瞥しながら神父に頼み、家に電話をかけたアラン。捜索願いを出していた両親と、殺人容疑でアランとヘイデンを追っていた警察がいる家の電話が鳴り出た父親のアランに投げた言葉。
もう悔しさしか無い言葉でした。
でも、信心深い人なら理解できるのか?
深いというか……でも親が投げ掛ける言葉としてはとても聞きたくない言葉でした。
でも、これでアランは全てを失った。
事の顛末を銃声で駆けつけて見たヘイデン。
魂の抜けたようなアランに言葉を放つヘイデン。
ここで終わって欲しかったなぁー(。>д<)
あの後にあんな結末になるとは……いや!想像は出来たが!凄く良かった終わりだったが!見たくなかったな(悲)
でも、二人は本当の幸せを見つけたのかもしれない。そう切に願ってます。
壁画修復士のロレンツォ。(攻め)
ソムリエの勉強中の店員、ニコラ。(受け)
葦原旭先生の褐色男子はとても美しい♡
雨の中、ロレンツォの家の前に座り込むニコラと出会う所からスタートする話。
ロレンツォは彼女との別れで傷心している最中だったのだが、何者か分からないニコラに一目惚れし、一夜の関係に。
ロレンツォは恋しやすいのか?(笑)とにかく、男性に恋心を芽生えたのが初めてで悩み、同業者のシモーネ教授に問いただされ相談する。
男性であれ女性であれ、ロレンツォが一目惚れの人にまた会いたいか?が重要だとシモーネに言われて、考えニコラに会いに行き告白して付き合える事になった。
割りと容易く告白を受け入れたニコラに些か、拍子抜けする部分もあったロレンツォだったが、傷心していた気持ちが癒され幸せな時間が過ぎていった。
だが後に、ニコラの家で鉢合わせをしたロレンツォとシモーネに「??」と言う顔のロレンツォに投げたニコラの言葉で幸せだった気持ちが大きく崩れていく。
私は、ニコラの生い立ちでビッチになるのは人を信じられないのは理解できた。
ビッチを許せないロレンツォの行動も理解できた。
だから、そもそも価値観が違う二人なので再び繋がるのは無理だろう!って思ったのだが……
ロレンツォは雨に打たれて自分の家の前で座り込んでたニコラを初めて見た時に、迷子の幼子のような、すがるような表情で自分を見ていたのに惹かれた!と。それなのに何故、それに寄り添えなかったのか?と反省をするのです!!
(幼き頃に故郷の教会で見た聖母子のフレスコ画を見て修復士になったロレンツォだが)もうロレンツォ自身が聖母のようです!
こんなに自分を理解してくれて、寄り添ってくれて、挙げ句追いかけてまで来るロレンツォに、ニコラもそれは心動かされるでしょう。
勿論、ニコラもカラダしか目当てでない男たちとは違うロレンツォを好きになるのは当然です。
ネタバレですが話としては、こんな感じで、私にはアッサリな展開だったなー。
ニコラの背景をガッツリ描くのも必要ないとは思うが……
ただ、褐色受けニコラとロレンツォの裸体の交わるシーンは美しいの一言です。
滝端先生の絵はとても美しく、楽しみにして買いました。
出だしから何やら重い空気をまとった展開でこの二人の背景に何があったのだろうと感じながら読み進めました。
アキ→(学生)サッカーに打ち込む
(現在)家業の美容室を継いで美容師
深凪→(学生)医学の道を目指して優秀
(現在)ホスト
深凪は、幼少から好奇心旺盛で知識欲に溢れ次第に周りから一目も二目も置かれるくらい優秀な学生になる。ただ、人とは違う感性をも持っていた為、異質な目で見られ中には優秀のあまり妬みや僻みを言われる事も…
深凪はアキ等、分かってくれる友人がいたので気にも止めなかったがある事が原因で、情熱的に語っていた夢である医学の道を捨てるのである。
ホストになった深凪をアキは止めるよう説得したが頷かない深凪。折り合わない話にアキが客と寝る事もあるだろうと言って脅しもあったのか体を繋げたが…深凪にとっては「良い知識になった」と。
気持ちがズレたまま数年後、アキの家に同居する事になった深凪。
良い所のお坊ちゃんな深凪は生活力が全く無く家事のスキルは壊滅的。
しかし深凪の好奇心旺盛なのは健在なのを見ると医学の道を捨てた深凪に胸が苦しめられるアキであった。
深凪は学生時代の出来事でアキへの贖罪ばかりで突き進み、アキは未だに引きずり罪滅ぼしにカラダの関係や美容室への貢献等する深凪にイラつき、拗れまくる展開にこちらも不安を抱えページをめくります。
でもやはりこのままでは行かず、衝突し互いに離れた後の深凪の行動には感服しました。
やはり、凄い人間だったんだと。
それを見てアキも見つめ直す切っ掛けが出来て良い終わりかたでした。
エッチシーンも滝端先生のはとてもエロくて♡萌えますが、この作品は話がとても良かったです!