はらだ先生は鬼才と聞いていたのですが、正直ここまでとは思っていなかった...。
上下合わせたレビューになりますが、
キャラクター、ストーリー展開、心情の変化...全てに魅力があります。笑吉は なかなか落ちないし悪態も付くけど、懲りずに福介にだんだん心を開いていく様子、なんだかんだで福介を気にしてるのがすごく可愛かったです。
福介も歪んでいて執着がすごい。狙った獲物はどんな手段を使ってでも手に入れる...そういうスタンスで今まで生きてきて成功していたわけなのですが、笑吉相手には上手くいかず...。次々と変わる展開にハラハラしっぱなしで、特にりくとの会話のシーンでは鳥肌が止まりませんでした(いい意味で)
そんなわけで最初は、"狂気に満ちている...!"と思ったのですが、読み終わったあと余韻に浸りながら、でも福介実はピュアなんじゃないかって思ったんです。
素直に気持ちを言えばきっと笑吉は受け止めてくれたはずなのに 否定されるのが怖くて言えない。やったことはアレですが、でも、ピュアすぎる。
爽やかを装いながら有り得ないほど笑吉に執着する福介と、酷いことをされたのに福介のことをどうしても捨てることができない笑吉。
読み返せば読み返すほど、なんだかお似合いのように感じてきて、なるほど、すっかり2人の世界に魅了されてしまいました。
曖昧な終わり方ですが、ここで終わるのが1番いいのかなと思います。でもしっかり"""続編希望"""です!笑