すいません。辛めの評価です。
題材は、すごくよかったと思います。
ただ登場しただけでイライラしてしまうくらい性格が悪い母親に対してざまあ的な展開がなく、息子に金持ちの彼氏ができたことでむしろ母親が金をゲットできる未来が待ち受けていそうだなと想像してしまいました。
攻めが何であの母親に親切にするのかあまり理解できませんでした。弟の態度は、見ていて気持ちよかったです。むしろ弟が攻めの方がよかったと感じてしまいました。
私の作家月村奎のイメージは、野球でいうと、ど真ん中ストレートです。変化球はないけれど、主人公に共感できたら心が揺さぶられる強いボールを投げられる人です。今回の話は、少しボールが雑だと感じました。だけど、本当はすごくいいボールを投げられる人です。次の話に期待します。
ツンデレな受けがかわいかったです。子猫というよりも、毛並みをたたせたトラみたいな新二でしたが、ちょっとずつ心を開いて行く様子、また反抗期に戻っちゃう様子がほほえましかったです。まっすぐとした心の美しいキャラクターよりも、ちょっと性格が歪んで不器用で、上手に生きられない感じのキャラクターの方が好きです。愛されずに育ったキャラは、応援したくなります。ただ別の小説でも悪役ポジションで登場していて、嫉妬で人を傷つけるようなこともするような人間なので、性格が悪いキャラが嫌いな人には、おすすめしません。
受けを温かい心で包み込み、全てを許すような攻めは、イケメンだなあと素直に感じました。ちょっとドSなところにも、きゅんとしました。
ちるちるで評価が高い作品であったため、とりあえず読んでみようくらいの気分で手に取りましたが、大当たりでした。朝ごはんを温めている間に、ちょっと読もうくらいの気持ちで開きましたが、朝ごはんを食べることを忘れ夢中になって読んでしまいました。ちるちるの感想欄にコメントを書いて、私をこの作品に出会わせてくれた人達に感謝したいです。
読後の満足度は、90%です。しかし、あとがきを読んでパスワードを知り、作者のHPにあるエンディングを見ると、満足度は100%になりました。エンディングまでちゃんと読むことをおすすめします。則雅のことは、心臓病でかわいそうだと思っていましたが……後半で印象が変わりました。サイは、ちょっと野蛮でめちゃくちゃかっこいいです。