内容はとても面白かったです。
ラストはヤコ先生がすごくいい人でよかったし、ナツメも人の優しさがわかる人になれてよかった。と思いました。
たぶんヤコ先生が嫌な人でも面白くなかったし、ナツメがヤコ先生の優しさを甘受しているだけだと、ナツメはトキオと離れてから何したのってなっちゃうし。
個人的な好みを言うと、ショタ好きなので小さい頃のシーンが多かったのが嬉しかったです。 北斗七星のほくろとかある人いるのか知りませんが、挿絵もかわいかった。
ただひとつ気になったところがあるとするなら、挿絵の作画ミス(?)です。
ナツメが上京してすぐ、トキオがナツメの頭を撫でるシーンで、手が…
私はかなり挿絵も見ながら読むタイプなので、一瞬物語から注意がそれてしまって残念でした。
羊がかわいかった。
テンション的にはノーモアベットあたりと同じ感じだな、と思いながら読みました。 結構軽い印象。
明るく幸せなかんじで楽に読めます。
一穂さんの作品には一度結婚したことある攻が多いような気がする…。好きなのかな。
本編の話に戻りますが、はじめに書いた通り羊めちゃかわいいです。
最初から一色に絡んでいって、でも余裕ない…みたいな。
飛行機おねだりするところではおもわず吹き出してしまいました。
序盤辺りの台詞でわがままお坊ちゃん系かと思ったら全然そんなことはなかった。
一色はとてもかっこいい。羊目線の文章が多いからかもしれませんが、大人〜って感じで、羊につられて尊敬してしまいそうになります。
印象的だったのはHシーンかなあ。 一穂さんの表現はバリエーション豊富で愛し合ってるのがすごく伝わってくるので好きなのですが、今回はその中でもかなりよかったなあ、と。
わたしの好みに合っていただけな気もしますが、テンポもよかったし羊かわいかったし(3回目)… Hシーンの羊はほんとにかわいいのでぜひ読んで味わってみてほしいな〜。
前半後半と綺麗にまとまっていたし、全体通してほのぼのしてておもしろかったです。
羊と学校の友人達の絡みとか、羊のお父さんと羊の絡みとか。
お父さん、「キャッ」って…笑
ただ、個人的な好みの面もあるかもしれませんが、一穂さんの他の作品でもっと面白かったものがたくさんあるので評価はちょっと下げました。
CD付きの方を購入したのですが、キャストフリートークで実央役の松岡さんが仰っていた「かにまんま」が一番最後のかにかにエトランゼに登場していたのが個人的なツボでした。
本編の方ではふみが2人のことに疑問を持ち始めたり、プレステが欲しくて頑張ったりしています。かわいいです。
今巻でも桜子はたくさんでてきてます。今回は着物を着てました。似合う。
駿と実央はトラブルを起こしつつ基本いちゃいちゃしたり、行き詰まりそうになったりしてますが、基本的にお互い黙らず前に進もうとしています。主に実央が駿の背中を押してるようにも見えますが…。
作中で駿も自分のダメさ加減に悩んでますが、確かに結構ダメちゃんですよね〜。
次巻あたりから2人が苦境に立たされたりするのかな〜とすこし勘ぐらせるラストでしたが、どうなるのかな〜…。
キャストフリートークでも映像化してほしいねというようなお話があったのですが、わたしも映像化してほしいなあ、と思うような、全体的に良い空気感の巻でした。
出てくるご飯が(駿のおにぎり除き)全部美味しそうなのでかにまんまいつか食べたいです。
評価を神にした理由は、大きな感動とかそういうものはなかったのですが、2人とそれを取り巻く人たちの変化とか成長が、誰1人として中途半端になることなく描かれていたからです。BL漫画としての評価、というより一般的な漫画としての評価に近いです。
表紙の絵が好みだったので衝動買いしましたが…、
すごく絵が上手な作家さんでした!!
私は作画をとても気にしてしまうので、お話がよくても作品の魅力を感じられないということがあるのですが、大満足でした。
特にいいなーと感じたのは表情です。潔いタッチの線で描かれているので生き生きとして見えました。
航平(攻め)は序盤…というか1巻ではかなり無表情なのですが、ふとしたときの目元とか口の動きがリアルです。そしてどんどん表情豊かになっていくのがとてもいいです!
太一(受け)は元々元気なキャラクターで、猪突猛進タイプですが、よく気付いてあげられる優しい人です。それが原因でよく空回りしてしまっている…というすこし可哀想なキャラでもあるのですが、大学で心を閉ざしていた航平と出会って、彼と仲良くなっていく過程ではこの性格がとても良い影響を与えています。
身長差も性格のギャップもかなり激しい2人が近づいていく様子がとても繊細に描かれていて、すごく甘酸っぱい気持ちになりました。 BL的な絡みが無いので物足りないという方もいるかもしれませんが、私はもしこの巻で彼らが絡んでいたらそこまで好きにはならなかったのではないかなと思います。
とにかく応援したくなる2人なのでぜひ読んでほしいです!
私事ですが私の商業BL小説デビューの本です。
濡れ場の描写もほどよいので初めてBLを読む人にも読みやすいのではないかと思います。挿絵も作品の世界とマッチしていてとてもよかったです。
ストーリーの大筋は高校の頃の同級生である昴と鴇沢が北海道で再開して…というもので、全体的にすっきりしています。出てくる脇キャラも一人ひとり個性があって面白い人が多いです。すっきりしない行動をとるキャラクターもいません(しいて言うなら昴の彼女くらいかな)。本当に初めての人向けだなあと思います。
2人でプラネタリウムを眺めるシーンとか、鴇沢の家で夜を迎えるシーンとか、二人の高校生時代の回想とか、1シーン1シーンに透明感とか涼やかさがあって、その雰囲気を絶妙に挿絵が引き立てています。
2人が進展する流れも自然で、昴も鴇沢も…よかったね…という感じです。昴は結構男前というか普通の男の子というか、とにかく他の小説などでよく見る可愛い感じの受けではないので、それもまたかわいくてよかったです。
最後になりますが本当にこの本で商業BL小説デビューできてよかったなあと思います。佐竹ガムさんは作家買いしたい作家さんの一人になりましたので、新刊が…待ち遠しいです…! また昴と鴇沢みたいなすぐにはくっつけなさそうな2人をしあわせにしてほしいと思います。
BLっぽい作品なら、一般レーベルでもかなりありますが、これはBLっぽいではなくて、もうBL作品と言ってしまってもいいのではないかなーと思いながら読んでました。同級生に、濡れ場がないBL小説だよね、と言ったら同意してくれたので、認識は間違っていないと思います。
読んでいる間に私の中で話題だったのは真志喜くんの外見です。なんかかなり美形らしいぞ…! と、脳内イメージを構築しては破壊するということを繰り返しました。結局固まってはいないのですが…。
翁の真志喜を任せる発言とか、瀬名垣の熱いくらいでした発言とか、とにかく意味深に思えるシーンが多いです。他にもいっぱいある…というかすべて挙げたら著作権の侵害になりかねないというくらい意味深に聞こえる描写が多くて、唸りながら読みました。
著者のエッセーで、どの本に収録されていたものか定かでないのですが(確か『夢のような幸福』だったと思います)行間を読む楽しみ、ということで(深読みをすることを)許してほしいといったことが書かれていましたが、それってこういうことなんですか……?
最後のあさのあつこさんの書評に、トンデモ…というかそこ突っ込みますか!ということが書いてある(もしかしてこれも深読み…?)のも面白くて、わたしは笑ってしまったのですが、なんだかもっとシリアスというか切ないというか…といった話だったはずなのになぜでしょう、深読みに翻弄されてたぶん大事なところが掴めていない気がしてなりません。これは掴めるまで読み込めということなのでしょうか。
かなり質問形式が多いレビューになってしまって心苦しいですが、ひとつだけ断言できることは、わたしはこういうの好きなんだな、ということです。レビューでは題名でもある魚のことにまったく触れてませんが、実は大事なキャラです。
要所要所で颯太が凛の苦しみを穏やかに溶かしていくシーンが、本当に泣けました。私の大好きな竹美家ららさんの挿絵も良い雰囲気を作り出していて、本当に大好きな一冊になりました。
シリーズ通して、世界設定が本当に素晴らしいと思います。
神社ってやっぱり神秘的な場所ですし、普段から「なんか居そう…」と思うひとは多いと思うのですが、そこからまた深く考えて、形にできるというのは、やはり玄上さんには素晴らしいセンスがあるのだろうなあと思います。
あとはやっぱり獣耳!しっぽ! 凛も鞘もかわいくって、大好きなキャラクターになりました。しいて言うなら、もっと鞘に登場してほしかったです…。あと、あの2人のお話も是非読んでみたい…! 贅沢ですが。
颯太と凛がだんだん成長していくのも読んでいて楽しかったです。特に思春期のあたりとか、すきです。
犬シリーズに引き続き、一水さんの登場もありましたが、やっぱいい人…というか、自分が作った子のことを熱心に考える人なんだなあ… と。この人にもなにか犬関係の過去があるのでしょうか…。
今気づいたんですが、千流のねがいは犬シリーズ(と呼ぶべきなのか?)の第一巻なんですね… 一水さんは初出だったわけだ… 順番に読まなくてもわかるシリーズ物っていいですね。ゆっくり揃えられるし。
玄上さんの文は、結構じっくり読まないと意味がとりにくいなあと普段から感じているのですが、千流のねがいも、然り、という感じですね…
もうすこし読みやすくなったら爆発的に人気が出ると個人的には思うのですが… まあ、文体が醸し出す独特の雰囲気も個人的には結構好きなのでこれからも歯ごたえのある文体で行ってほしいです。
最後に、わたしはやっぱり、しもべと犬より千流のねがいが好きです(くらべる対象かよくわかりませんが…)。
個人的な趣向の問題が大いにありますが、やっぱりあったかくて幸せな部分がたくさんある方が好きですね。うん。 あと分厚いので情報が多くて、話を追いやすいというのもあるのかな。 あとショタだし(序盤)。
読み始めてしばらくは、衰弱していく信乃のことがどうにも不憫で、結構読むのがつらかったです。この2人は(特に信乃は)幸せになれるのか…? と思いながら読んでいました。
読むのが辛いながらも、信乃の一途な愛がいじらしくて、前半のおかげで信乃のことが大好きになりました。
智重にはかなり根深いトラウマがあって、信乃を苦しませている智重の態度は智重が信乃を愛しているからこそ…というのを信乃が理解したとき、それはそれは嬉しかったです。やっと信乃が幸せになれるなあと思ったので。
一度目はとりあえず、はやく信乃に幸せになってもらいたくて(あまりにも長く信乃が苦しんでるので辛くて)急いで読んだのですが、二度目は作品の背景を大事に、ゆっくり読みました。 設定も緻密に作りこまれていて、もっとこのキャラクターたちのお話が読みたいと思わせてくれる作品でした。
わたしはこの小説を竹美家ららさんが挿絵をしている、という理由で購入したのですが、やっぱり竹美家ららさんが好きだなあと改めて認識しました。表情がいいです。途中の突撃するときの二人のシーンとか、ラストの信乃の幸せそうな表情とか… とにかく最高でした。
絵師買いとはいえ玄上八絹さんの作品も大変好みだということが判明したのでとりあえず犬シリーズから揃えていきたいと思います。
ふったらどしゃぶりでは私の中で好感度低いキャラベスト2だった和章と、金髪碧眼の山籠もり系(?)男子柊くんのお話です。
読み始めて最初に感じたことは、 和章って、こんな人だったんだ… ということです。 同じく一穂作品の、「雪よ林檎の香の如く」と「meet,again.」に出てくる栫さんと(人間っぽくないという点で)タイプが似てる…といいますか。
ふったらどしゃぶりでの和章は、(セリフだけでしたが)人間らしかったと思うのですが、全然温度がない和章。 やっぱり幼馴染との関係が切れて壊れてしまったのか… と考えながら読み進めていきました。
一方柊ですが、ほんと登場からかわいいったらありゃしない。 山の上から滑って出てくるなんて天使が降りてくるみたいだな、と。
さすがに温度がない和章も驚くよなあ…。
今回も竹美家ららさんの挿絵がまた良い雰囲気を出してくれていて…、特に時計を直すシーンの挿絵がとても素敵でした。いや、あのシーンの挿絵もこのシーンの挿絵も… と言い出すと止まらないのですが。
ふったらどしゃぶりよりも好きかもしれない、と思えたのは紛れもなく前作があったからこそなので、このお話に前作があってくれたことがとても嬉しいです。
和章についてですが、ふったらどしゃぶりの中では本当に悪い人だと思うのです。でもあの一連の行動にも和章なりの根拠や葛藤があって、ナイトガーデンでの人間っぽくない和章を作り出している。
そしてナイトガーデンの和章もまたやっぱり色々考えていて、そこに柊が入り込んできて働きかけていったことで、和章は自分の前科に恐れを抱きつつも、幸せになれたんじゃないかなあと思います。
それは柊においても然りなのですが(被害者と加害者という違いはありますが)。
とにかく、整も平岩も(たぶん一顕も)元気で良かった~。 やっぱり大団円が好きです。幸せな気分をもらえました。