華籐さんといえば異国情緒。
異国の街並みや文化の魅力的な描写が攻の魅力と相通じる所が好きです。
今回の攻もとても魅力的でした。
攻の魅力の一つがレモンをかじる仕草に象徴されています。
この描写がとても印象的なのですが、それもそのはずで
攻の内面を語る伏線になっています。
あくの強い攻と、男らしく潔い受は最強の組み合わせでした。
受はむやみに吠えません。芯が強くじっと耐えるタイプですが
攻には翻弄されている所が萌えました。
スピンオフが出ている本なので、思わせぶりな登場人物がたくさんいますが
スピンオフとは関係ない攻の弟がとても好きです。彼のその後が気になります。
なんで受の源氏名をそれにしちゃったんですか…
普通にニュースを見ていたら知ってる名前じゃないですか。
たぶん受を鳥かごに捕われた鳥になぞらえたかったのだと思いますが
そもそも鳳凰はか弱いイメージもないのでそれでなくてもミスマッチです。
それはおいといても、せっかくの遊郭で時代物で耽美シリアス路線なのに
地の文で口語が頻出して雰囲気を壊しています。現代物ならまだ気にならないのに。
また、受の行動が納得できませんでした。
受けは立ちんぼの男娼をしていた時期があるのですが、その理由が特にありません。
悪い人にお金を騙し取られたという話ですが、かといって
その時期は売春を強要されていたわけでもなさそうです。
いくら困窮しても他に選択肢があるんならもっと自分の手を汚して
額に汗して肉体労働したらいいのにと思ってしまいました。
その後遊郭に囲われてしまい足抜けできなかったのはしかたないと思います。