禁断の愛って、こうも心揺さぶられるんですね。今巻では遂に二人が互いの真の姿を知って、激しくぶつかり合う展開にーーすれ違う想いが、ここまで大きくなるとは…!
確かにすれ違いや誤解に胸が締め付けられるけれど、だからこそ余計に引き込まれてしまうから不思議です(笑)。
お互いに惹かれ合いながらも、ヨシュもリリーも決して「恋愛脳」になることはなく、自分の立場や使命を常に忘れないところが素晴らしい。この“届かない想い”こそが、この作品の最大の魅力!お互いに対等で強い二人の関係性に、萌え萌えです!
リリーの母親とキーファーの関係、ヨシュの両親の過去には、まだまだ深い秘密が隠されていそうで気になります。13年前、意識を失ったヨシュ(?)を抱きかかえていた大柄な男性の正体は…?
散りばめられた伏線に、いつもわくわくさせられますね…
『gift』シリーズを読んで、とても気に入ったので、一ノ瀬先生の他の作品も読み続けました。
設定が本当に新鮮でした!「オメガバース前夜譚」という世界観は今まで読んだことがなくて、オメガバースの新境地(?)を開いたように感じました。
これまで読んだオメガバースでは、ABOの存在はすでに「既定」のものとして存在していましたが、もしABOが最初から存在していたのではなく、私たちが生きる「普通の世界」から移行してきたとしたら、みんなはどうなるのだろう?どのようにABOという存在を受け入れ、どのようにこの生き方に慣れていくのだろう?ということは想像したことがありませんでした。
一之瀬先生がそんな世界を見せてくださって、本当に面白いです。
それに、エロい場面は本当にたまらなく美味しい…堪能しました。
でも、西央が一週間も家に帰らず、学校にも行かず、先生と母親の両方でバレなかったのは、ある意味すごい……学校と保護者の連絡がそんなに疎通していないのだろうか(笑)。
シリーズ既刊の中で最後の一冊なので、本当に本当に名残惜しくて読み進めるのが惜しいです。
前巻と同じく、夏生と元親のラブラブ日常や、本編では見られなかったエピソードがたくさん描かれていて大満足!
夏生、ゲレンデのバイトが最高だって思う理由、空き時間に滑れるからじゃなくて、元親のカッコいいスノボー姿を眺められるからでしょ!
でも何より嬉しかったのは高校時代のエピソード!番外編が3巻まで続き、本編ではもうすぐ大学卒業という時期に、高校時代の二人がまた見られるなんて思ってませんでした!体育祭、修学旅行、文化祭……まさに学園青春ラブストーリーの定番シチュエーションですが、やっぱりこういうのはたまらなく好きです!
夏生の家は本当に思い出の詰まった場所で、引越しのシーンでは私まで名残惜しい気持ちになりました。特に柱に残された夏生父ちゃんの身長のキズ…思わず涙がにじみました。幼い夏生にとってはあんなにも大きく映っていた父ちゃんが、実は今の夏生よりも背が低かったなんて。でもお父さんは夏生の心の中で、あの大きな姿のままでずっと生き続けているよね…。本当に感動しました!
最後の顔合わせ(仮)のエピソードも可愛かった!夏生とチカが運命なカップルだけじゃなく、家族までお互いに運命的な存在に見えますね。(笑)仲良しでよかった!
とうとう10巻に!
夏生の妹の柚羽ちゃん、本当に可愛すぎます!一挙一動がなんて愛らしいのでしょう。前から気づいていましたが、市川先生は本当にお子様を描くのがお上手ですよね。この作品に登場する子どもたちはみんな可愛いです。楢崎家のちびっ子双子も、夏生の教え子の淋太郎くんも、そして柚羽ちゃんも!
それに子猫のゴルゴ!チカナツの世界へようこそ〜(笑)夏生も元親も、子どもへの愛情に溢れた人たちだから、自分の子どもを産むことはできなくても、二人で猫ちゃんに愛情を注がれて育てることができるんですね。ゴルゴは彼らにとって我が子のような存在で、二人と一匹の小さな家族は、二人がそれぞれ育った家庭と同じように、きっと愛に満ちているに違いありません。
ゴルゴの登場は、元親と夏生の小さなファミリーに新たなパワーをもたらし、しかも夏生が猫にやきもちを焼く姿まで見られるなんて…ああ!たまらないですね。ゴルゴも夏生も、どちらも最高に可愛いです。
タイでの卒業旅行では、二人がファーストキスを思い出すシーンも。私まで読み返していて胸がきゅんとしましたよ。
そして夏生はついに、長年温めていた夢を口にしました——チカと海外で暮らしたいこと!もっと堂々と二人の関係を公にして、お互いをもっと自然に一緒にいるために…。いいぞ。夏生、チカを拉致するのを応援しますよ!このまま永遠に幸せに一緒にいてください!!
そして年月が巡り、ついに大学の卒業式を迎えましたね。やっぱりこの日には何かあると確信してました…が!チカくん、本当にとんでもないサプライズを仕掛けてきましたね。(笑)よくやった!
そしてエンディングも、実にじんわりと沁みるものでした。二人の姿は直接描かれていませんが、絵と台詞の端々から、彼らが今も変わらず幸せで一緒にいることが伝わってきます。
最初は「相容れなさそう」だと思い込んでいたのに、気づけばこんなに長い年月を共に歩んできた…。この先も、きっとこの関係はずっと続いていくんですよね!もし、この先も続きがあるなら、絶対また読みます!
このシリーズを読めば読むほど、市川先生が本当に一貫して優しく、どのキャラクターに対しても温かいまなざしを向けていらっしゃると実感します。どれほど個性が異なるキャラクターでも、立場が対立するキャラクターであっても(例えば恋敵とか)、先生は決してみんなをネガティブに描くことはありません。
夏生が「俺はあいつ以外考えらんねえだよ」とあんなにも素直に言い切る姿に、またしてもドキッとさせられました!もう長年くっついてるし、同棲しているというのに、まだこんなに胸が高鳴るなんて、二人の熱愛期は本当に長いですね!(笑)
そして柊真と淋太郎という血の繋がらない兄弟の関係にも深く心を打たれました。やはり先生の人間関係の描写が大好きです。愛情であれ友情であれ家族の絆であれ、そのすべてが温かく描かれていますね。
しかも!今巻の終盤で、チカがまたもや甘い一撃を放ってくるとは!夏生父ちゃんの秘密レシピのパンケーキなんて…ああ!チカくんあなたは本当に油断ならない!!もう何年も一緒にいるのに、また夏生を恋させちゃうんですか!!
「ブルースカイ」シリーズの大ファンにとって、この番外編シリーズはまさに最強のファンサービスですね〜読まずにはいられない気持ちを抑えられません。
1巻と同じく、今回もたっぷりご褒美みたいな美味しいものが用意されています!本来なら主人公たちが付き合うまでの過程が好きで、一緒になった後のあまあまシーンにはそれほど興味ないはずなのに、この番外編に完全にハマってしまい、最初から最後まで存分に楽しみました…!
今回特に好きだったエピソードは「SIDE natsuki」と「SIDE motochika」です!普段から二人のラブシーンも美味しかったですが、今回は二人の視点からそれぞれの心を覗き見ることができて、これがもうたまらなく可愛んです!口には出さなくても、内心ではあんなに興奮して、ときめいていたなんて〜
柳田のレイプ未遂を美化しなかった点は、とても清々しく思いました。三島が少しでも同情しそうになった瞬間、桐野がきちんと止めに入る。そこが好感が持てます。
噂って、ひとりから十人、十人から百人へ…広がるほどに尾ひれ背ひれがついて、でたらめになっていく。それなのに、狭い町の人ほど、そうしたデタラメをむしろ簡単に信じてしまう。人の口が怖いものだと、改めて実感させられます。
そしてラストは…もう、やりきれない切なさでいっぱいです。どうしてこうなってしまったのか…現実とはわかっていても、ほんの少しだけ、違う展開を願わずにはいられなかった。それなのに、現実はここまで残酷なんだと、つくづく思い知らされました…。
2巻のエンディングは本当に気が気じゃありませんでした!!緊張でいっぱいでした。
宥が勁への印象として「鬼のように美しい」「かなしい獣」と感じたように、野生的で、未だ誰にも馴らされていない彼は、周りの人々には恐ろしく映るかもしれません。
しかし実際には、そんな「飼い慣らされていない」状態こそが、無垢な純粋さの表れなのでしょう…。
勁、あなたの心が「ジンジンする」と疼くのは、あなたが愛され、そして同時にあなたも誰かを愛しているからこそ、感じる痛みなんです!!(T ^ T)
最終巻を読んで、ようやく理解できました。なぜ勁の心の中、自分のイメージが二人のチビなのか——それは彼の心がまだあの頃、年相応の教育を受けず、社会化されていない子供のままであり、全てが本能に従っているからです。
そしてこのチビたちは、彼の理性と感情を象徴しているように思えます。宥と出会って初めて、それらはゆっくりと成長し、大人の心にふさわしい姿へと変化していったのですね…。