というか。
OF●C刺さった人には同じように刺さりやすく、OF●C刺さらなかった人にはやはり刺さりにくいのが本作ではないかと…(あくまで傾向ですが)他の方のレビューを読んでもそう思いました。
何しろ、言われている通り共通点多いです。
・29歳×39歳という年齢設定
・同じ部署に所属する上司と部下という関係
・攻めがもともと受けのこと好き
・攻めの強引なリードにより事が進む
・スイーツ食べ歩きながら攻めが受けの写真パシャパシャ
・共通の飲みの席から連れ出して介抱
などなど。連想しない方が難しいレベルです。
またこれも言われてますが、【40までにしたい10のこと】というリストを一緒にこなしていく、という展開もテ●カウントを彷彿とさせます。人気作品のハイブリッドのような印象を受けますが、BL作品が豊富な昨今なので多少の被りは仕方ないかなぁと、個人的には全然許容できました。ただ、年齢設定はOF●Cとドンピシャで被ってるので、多少弄った方が良かったのでは?と思ったり…攻めの年齢少し変えるとか。
全体的には終始幸せな気持ちで、ニヤニヤしながら読めます。寝る前に読んでも安眠できます。自分のようなハピエン厨の疲れた大人にお勧めです。
まず攻めの慶司。マミタ先生のお好きなメガネ男子です。当方メガネ屋店員ですが、先生の描くメガネは丁寧で美しく、ブレがほとんど無いと感じます。鼻パッドなどの細かいパーツの描き方にも抜かりがなく、先生のメガネ男子愛は信頼できると思ってます。
慶司が近視であるがゆえに、キュンなハプニングが起きたりします。特に竹下通りでのキスシーンは、2人のドキドキが伝わってきて見てるこっちもドキドキ。アラフォーになってしまい、もうこの先誰ともキスなんて出来ないかも。と思っていた受けの雀さんが、慶司からの突然のキスを思わず「気をつけ」のポーズで受け入れる姿が可愛らしくてとても好きでした。
そんな受けの雀さん。内面がかなりファンシーな設定なので、好き嫌い分かれてるようですが、個人的にはそのファンシーな嗜好を大っぴらにする訳でもなく、家の中で楽しんでいるだけなので全然アリだと思いました。むしろ自分もこっち側の人間なので感情移入しやすかった。
さらに、ファンシー好きな反面、仕事はできるという設定。最初はその設定にあまりピンと来ませんでしたが…デート中に社内の人間にバッタリ遭遇し、2人のキス以上セックス未満な関係性がバレそうになった時や、いろいろあって慶司と気まずい状況なのに、社内の休憩室でバッタリ会っちゃった時など。要所要所での雀さんのスマートかつ自然な対応を見るにつれ、あぁこの人空気が読めて気が遣える、社会人スキル高めな人なんだな。と伺い知ることができ、しごでき設定がストンと腑に落ちました。
特に好きなところ。
慶司とキスした日の帰り道、雀さんが自分の視野が広がったことを自覚するシーン。「コンビニとドラッグストアくらいしか見てなかった」雀さんの目に、街のネオンがキラキラと映る。久々に恋をしたり、ときめいたりした時の胸の高鳴りが、ナチュラルに可愛く描かれていて好き。キュンとする。
そして、雀さんの40歳の誕生日当日、街のど真ん中で2人抱き合うシーン。の直前の、2人がようやく合流できたシーン。雀さんの元に走ってくる慶司と、それを迎え入れる雀さん。その時の2人の表情がなんとも好き。もう、好きって書いてますやん。って顔してんのよな、2人とも。素敵なハッピーエンドをありがとうございます、という気持ちでいっぱいでした。
未回収の伏線がちらほらあったので、続編あるのではと思ってます。というか、続編希望です。出たら絶対買って読む。
マミタ先生、ありがとうございました。これからも応援しております。