前作、SUPER NATURALとはまた雰囲気の全然違う今作。前作がノンケ同士のキラキラしたあまずっぱい恋愛だとしたら、今回は現実と自分と向き合う2人の関係の障害物競走。
続きものですが前作を読まなくても読むことができます。
どんどん体も中身も変わっていき、ゲイではないのにゲイだと指摘される自分がわからなくなる大地と、昔とかわらず大地を愛していて、ただかわったところと言えば大地を思いやってやわらかくなった暢。
変わった人と変わらない人。最初は少しだったズレが時間とともにどんどん大きくなっていく。
2人のいきつく先は、ズレが修復された未来なのか、ズレが取り返しのつかなくなる未来なのか。
この作品はマイノリティの捉え方に違いのある2人のすれ違いです。
まるで自分のことをみているかのようで、それでいて私はとても救われました。
私はバイセクシャルなのでレズビアンではないです。ですがバイセクシャルなので女の人を好きになります。
レズビアンだっていわれると、男も好きになるからなぁとおもうので読んでいて大地のきもちはわかるんです。
でも、彼女がいたときに自分の指向をなにかいわれて大地のように悲観的にとらえたこともなかったのでBLや本とかインフルエンサーの発言は共感できないことも多くて自分はおかしなやつかと思ってましたし、なんかそういうのをみるとしんどかったんです。
そんな私を、暢の発言の1個1個が救ってくれました。
彼は思いつめる大地とちがい、私とにていてマイノリティに思いつめる様子はありません。
どの漫画でもテレビでもマイノリティをなやむのが美であり普通みたいな昨今で、彼は暢としてただ生きてるんです。
だからこそ、言葉狩りのようになんにでも敏感に反応する大地の気持ちはわからない。
暢からしたら、言ってるやつは言わせればいいし、自分は大地にしたいことをしてるだけ。
女の変わりでもなく、他の男でいいわけでもなく、男の大地にしたいことをしている。
それがすごく府に落ちて、共感できてなんか自分はおかしくないんだって泣けました。
その反面、周りの目に敏感だった元カノに、なんでわかってくれないんだと言われたときにわからなかった彼女のきもちを大地を通してしることができて少し申し訳なくもなりました。
ほかにも、同性で付き合うのを受け入れてくれない人は100%悪みたいな風潮も、逆にゲイの人から異性とも付き合うのを受け入れてもらえなかった経験からちょっと嫌だなとおもっていました。
マイノリティがある人は批判してよくて、ない人は率直な感想すらもってはいけないのかと。
それも、最後の方のお話で暢が、男と付き合う暢を受け入れられない人に対して「そいつらが悪いわけじゃない。自分の感想を言っただけだ」といっていたのに本当になんかすごく救われたんです。
漫画や創作物でそんなことをいえば叩かれるような世の中で私と同じ考えのキャラクターがいて、それはおかしなことじゃないんだと
所々にある暢の発言にここ数年なやんだ全てのモヤモヤがとかされていくのを感じました。
これはいわゆるゲイであることをなやむマイノリティのお話ではありません。
ですが、ゲイではないからこそのマイノリティの悩みやどうしようもない不安を描いているとても深いお話です。
また、片方はかなり悲観的ですが、もう片方は同性と付き合うことを悲観的にとらえていないため、みんながみんなマイノリティに悩んでるというステレオタイプのイメージを吹き飛ばしてくれます。
世間はゲイじゃなかろうが、バイセクシャルだろうが同性と付き合ってればそれをひとくくりにしますし、実際してることは変わらないんです。
それを上手く描き、マイノリティの問題に切り込んだ素晴らしい作品だと思いました。
この2人はバイセクシャルではなく、ノンケですがバイセクシャルのこともよくわかってもらえるんじゃないかとおもう作品でした。
バイセクシャルがテーマのものも、本当に悩んでいることを描いた作品もなかなかないのでマイノリティをしるためにも是非、他の性的指向をもつ人たちにも届いてほしい一冊です。
人々はBLになにを求めているのか
それは人によって様々だろうが最近話題のLGBTに当てはまる私は、ゲイだから差別される、同性だからこそ悩む、バイセクシャルは嫌だなど最近流行りのお話の傾向がすごく嫌だった。
漫画は現実逃避がしたいし、バイが嫌だと言われると勝手に悲しくなったり、悩んでる人もいるのは確かだが同性だろうと私は恋愛に頭がお花畑になるからどうも最近の流行りは読んでいてモヤモヤする。
どうやら私は、少女漫画を読むときに得られるものがほしいようだ。
糖分がえげつないときめきと、現実じゃありえない設定、恋愛に絶対重点をおいたストーリー。
まさにこの作品がそうだった。
さがのひを先生の作品は前から結構読ませてもらっており好きな作風だった。
盛り上がりもすれ違いもゲイだから~同性だから~といったところではなく、2人の恋愛、2人の恋心に全てが集中している作風。
それなのになぜなこの作品は最近まで手をつけていなかった。
だが今日読んでとても後悔した。
なんでもっと早くよまなかったんだ!!
さがのひを先生の作品のなかでもとくに評価が高い理由がとてもよくわかる作品だった。
他のお話も本当にすばらしい。
だがこの本はそのなかでも特に完成されている。読者を引き付ける理由がある作品だ。
変なところにひっかかりがなく、純粋に2人の恋愛事情にだけ集中して読める。ストーリーの構成もリズムよく飽きない。
人気な理由がよくわかる。
ストーリーはどこをとってもきゅんきゅんしっぱなしだ。
究極の両片想い。幼少からお互いがお互いを好きすぎるあまりその重い気持ちをそれぞれちがう方向に拗らせて大学生まで引きずっている。
特に攻めのハクは受けが大好きで大好きでしょうがないやばめの男なので芸能人であることがひっかかりなく読める。つりあわないとかそんなのはない。
受けの桜海はどうやったらこんな純粋ないいこに育つんでしょう?(ネタバレですが)激重なハクとお付き合いしてもそれが顕在するんだからすごい。
そして読んでいてわかる、ものすごい安心感。この2人は絶対にすれ違わない、絶対にくっつくとオチをしらないのにもかかわらず安心して読める。
試し読みまでだと、このままどうするんだろう?他人のふりをつづけるのかな?と不安になるかもしれませんが3話からはガラッと雰囲気が変わる。
私も想像していたのと違った。このまま、知らないふりをしてどこかで急に幼馴染みのオレだよみたいになって終わるみたいな。
でも本編はほのぼの最高、恋愛最高、片想い最高、激重攻め最高と、とにかく最高。
目の前の相手がもう本当に好きすぎて、またあのときの距離に戻れたのにもう二度と手放したくない欲に悩む。
尊くて泣く。か"わ"い"い"と絶叫してしまう。
芸能人であることを大きくポイントにしているお話ではないので2人はあくまでも対等に、むしろ桜海への気持ちがでかすぎるハクのほうがといった感じだ。
とにかくときめきを摂取したい。癒されたい。複雑なストーリーに泣きたいわけじゃない。リアルな要素はなくていい。イケメン同士が恋愛してるとこがみたい。幸せになりたい。
そんなとき是非てにとってもらいたい一冊であった。
(まず、発売日に購入しにいくとどこにもおいていなかった。地方なので流通かな?とおもったが、翌日もどこにもない。県内に2つあるうちのアニメイトの1つには、一冊だけあったが、新刊が一冊しかないことがあるか?と思い小冊子つきをねらっていた私はもう一店舗に在庫確認の電話をした。
すると、「こちらの店舗では限定版も通常版も予約のみとなっており取り扱いはございません」とのこと。しかも「○○県ですと、他の書店さんでも取り扱いはないとおもいます。アニメイト○○(今いる方)ではキャンセル分がもしかしたらあるかもしれません」と言われてしまった。
うそだろ、そんなに手に入らない本なのか。この1冊は幻の1冊ということか。なぜそんなに刷られてないんだ。うちの県だけ特殊なのか。
そして、読み終わってから思う。最高なのでただちに増刷して本屋に置きまくろう。もったいなさすぎる。地方のかたはお気をつけください。)
ということでやっとのことで手に入れたこの本!!
戦前から戦後すぐあたりのお話が大好きな私にはささりまくりました!!
戦争によるトラウマ持ちの受け征四郎と、同性愛者である自分をどこか責めている攻めジェイムズのお話
戦後、主人公の征四郎は、夜のお店で働いています。そんなある日、ジェイムズという駐在軍人に下心から声をかけられます。戦争に生き残ってもこんなんな自分も、お店の女の子みたくアメリカ人を利用してチャンスをつかんでやろうかと、やけになった征四郎はジェームズに付き合おうと提案します。不安げなジェイムズは2人の関係を口外しないことを約束に提案を受け入れ物語は始まります。
(ネタバレですが)最高ポイントとして、PTSDで夜暗闇で1人ではいられない征四郎を、ちゃかす触れずな訳ではなくちゃんと理解して包み込んでくれるジェイムズがよすぎます。2人で過ごす夜が征四郎のジェイムズに対する気持ちを愛に変えていきます。
しかし、さほど戦後の傷を感じることはなかったです。
テーマは戦争ものによくありがちな戦後の傷が残るなかで2人で支え合えばいいというようなものではなく、時代の問題で同性愛が許されていないこと国籍が違うことがメインです。
戦後ものの王道を求めている方には合わないかなと思います。
戦後の日本を大きくテーマの軸にした作品を読みたいならば、「銀座ネオンパラダイス」「やぎさん郵便」あたりがやはり秀逸でしょうか。
しかし、駐在軍人とのBLというのはなかなかに珍しいですし、その設定によってほかの戦後ものとは一線を画しています。
生き残った自分は、身内や友を殺した国の人とキスしてるという罪悪感と背徳感。
それはこの設定ならではだと思います。
ただ個人的に少しだけ残念なのは、征四郎が夜に眠れないPTSDの症状のきっかけとなる出来事、何度も名前がでてくる親友の描写がほぼなく、その深刻さが伝わりませんでした。
それで征四郎が苦しんでいる場面もトラウマ持ち主人公にしては少なめなので、ふーんくらいで終わってしまいます。
また、同性愛への偏見の方がテーマとして大きいのでジェイムズのトラウマというか苦悩ももう少し見せてほしかった。
アメリカで傷つき、日本で依存するくらいの恋をしたのにそれに裏切られて傷つく。この話で一番心の傷が大きいのは征四郎よりもジェイムズなのかもしれない。
そんなジェイムズが、利用されてるのがわかっていた上で征四郎愛し続けた結果、最後は一番ほしかったものを手に入れられたのはよかったです。
そして最後は駆け足気味。(ネタバレですが)急に6ヶ月が経過するのため、離れていたときの2人の心理描写が少なく再開後の感動の感情移入は少ししにくいです。
でも先生が描きたいものはいたいほどわかるんです。
ただ、ページが足りないのであと200ページくらいさしあげたい。
上記の理由から、全体として、さほど深い悲しみがあるわけでも戦争の悲惨さを感じさせるわけでもないので案外さらっと読めます。
ですが受けの家族から受ける扱いだったり、ゲイカップルという理解してもらえない関係に敗戦国と勝戦国の人間というさらに理解を得られない関係がプラスされ、この物語に深みをもたらしており実に切ないです。
最後に欲をいえば、アメリカ移住後のお話はなく(小冊子には少しあるらしいが)、そこがよみたいよぉとなるので次はそこを描いた作品をくださいお願いします。
同性愛への風当たりが強い中、しかも差別対象のジャップがアメリカに住む。えぐいネタですね。
素晴らしい作品ですので、見かけたら是非読んでみてください!!
読み終わって最初に感じたのはこのレビュータイトルがすべてだった。
そしてタイトルに対しての答えとしては「愛していた」だろう。
そう、愛して"いた"のだ。
そしてその愛は恋愛、性愛かと聞かれると、読了後の私の感想としては「ノー」である。
作品全体として、間違いなく神作である。
作り込まれたストーリーに現実的であり非現実的な設定に一気に引き込まれる。
どのシーンをとっても涙が止まらない。
リアルだからこそ胸が苦しくてたまらない。
まるで1本の映画をみたかのような読了感であった。
人生のBLを選べと言われたら候補にでてくるくらいには好きな話である。
だが、この作品を全巻通したときにボーイズラブだろうかという疑問が残るラストであった。
恋愛として相手を愛していたのはトレヴァーでありジーンはちがうことが二人の最終シーンでわかる。
そうするとボーイズラブとしてカテゴライズしたくはないというのが正直な感想だ。
1巻までは、本当に素晴らしいボーイズラブ作品であることにまちがいはない。
私はこのラストはバッドエンドだと思う。
大多数の読者からみたらハッピーエンドにちがいないし二人からみてもハッピーエンドなのかもしれない。
でもストーリーに没入することなく客観的にみて、またボーイズラブとして見るとバッドエンドだ。
それは彼らがまた恋人になることはかなわないだろうし、さっぱりとした友人でいることもまたできないからだ。
再開するかしないかを選べるのはジーンだった。
トレヴァーは思い出にしていた。
会うことを選択したのはジーンだ。
にもかかわらず、この先どう接したらいいかわからないという発言。
それならいっそ綺麗なままにしておくべきだったのではないか。
思い出にしておくべきだった。
この結末は、作品としてはハッピーエンドで間違いない。
しかし恋愛、性愛にスポットライトを当てたとき残酷なまでのバッドエンドになる。
少し脱線するが、私が長年応援していたアイドルグループの1人がこの間の年末に脱退した。彼はグループを愛していたといったが、愛して"いた"のだろう。
かえる場所も共に夢を追いかけている仲間もいた。だけど別の目標ができた。そうして彼は振り返ることなくスペインへ旅立った。この出会いは若い頃の思い出の1つにして、誰かに言われるまで思い出すこともせずに。
ジーンは彼と同じなんだろう。
かえる場所も愛する人もいた。だけど別の欲がでてきた。そうして彼は振り返ることなくカナダへ旅立った。この出会いは若い頃の思い出の1つにして、誰かに言われるまで思い出すこともせずに。
ジーンの行動を見ると、彼がトレヴァーに対して抱いていた感情は一時の同情や若さからくる勘違いだったとしか思えない。
そうでなければ、連絡を取っただろうし最後なにもいわずに再開したトレヴァーの前から去ることはなかったはずだ。
ジーンが15年間連絡をとらなかったのがトレヴァーだけ(トレヴァーの元婚約者とは連絡をとっていた)というのもまたそれを顕著に表しているのではないだろうか。
応援していたアイドルからくる私の主観もあるだろうが、その点から私はジーンを好きになれなかった。
結局は身勝手で成長していない大人になっていた彼がこの先トレヴァーを傷つけることは目に見えている。
それは無意識に、トレヴァーさえもわからないほどにじわじわと蝕んでいくだろう。
ジーンはトレヴァーと恋愛関係になる気はなく、それはゲイのトレヴァーにとって酷だからだ。
その点からBLとしての評価は神に至らなかった。
ジーンがトレヴァーを本当に愛しているのなら、トレヴァーという人間に対してそのような態度にはならないはずで、ジーンにとってトレヴァーは若い頃の火遊び、過去の人間、自分の人生の踏み台ということだろう。
再開した時点でのジーンはもうトレヴァーを愛していない。
そう感じずにはいられないラストだった。
でないと、1巻で神様とまでいった相手にそんな態度を取れる理由がわからない
でも、トレヴァーにとっては確かにそれは恋だった、愛だった、綺麗な思い出だった。
ボーイズラブとしてなら、1巻までのほうが美しかったし、ボーイズラブをもとめるのであれば2巻を読むことはおすすめしない。
一つの作品としては、とても素晴らしい作品であるということに違いはないし一生忘れられない大好きなものである。
ただ、もう2度とは読みたくない。
そのくらい心がすり減ってしまう作品であることも事実だ。
ただの二人の男の長い人生のほんの瞬きの間の幸せ。
毒に限りなく近い激薬のような鎮痛剤のような2年間の思い出。
ボーイズラブとして売り出すのにはもったいない傑作であった。
私の人生史上、ここまで愛した作品はないです。
なにがいいって説明できないくらい、もう全部がよすぎて、発売日に買ったにもかかわらず今日までレビューを書けていませんでした。
最高すぎる。
意味がわからないくらい最高です。
作品全体として日常の幸せを噛みしめるお話です。
美大生で先輩後輩関係の陽平と昴の、出会いからお付き合いをはじめ、体を重ねるまでのお話がゆっくり時間をかけて進んでいきます。
2人の日々の生活のなかにちりばめられた幸せの一コマ一コマをたくさん見せてくれます。
心理描写が細かく、自然にお話に入り込むことができます。
時にはコミカルに、時には胸がぎゅっとなるような甘い雰囲気で青春と大人の狭間で恋愛をする2人が描かれています。
どこにいてもおかしくない、幸せなカップルの幸せな日常をみることができます。
すごく大きな波がある話ではないです。
特殊な設定もなければ、当て馬がいるわけでも、男同士ということに悩むわけでも、すれ違いがおこることも、この2人にはないです。
お互いが思ったこと、不安なことを素直に言葉にできる2人だからこそ築ける最高すぎる関係です。
シリアスなシーンもなく、悩むことといえばパートナーのことが大好きで大好きで仕方がない、もっと触れたい頼られたい、喜ばれたいといったことです。
また、お互いが美大生で製作に対してプライドをもっており、それを理解し尊重しあえているのも素晴らしいですね。
恋人最優先にならないし、しないし、されることを望んでいない。
でも、お互いがお互いにとって何よりも欠かせない、一緒にいるだけで全てが救われる存在なんです。
「尊い」とはこのことなのではないでしょうか。
表紙をみたら絵が少し女の子っぽいなと避けてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、本編だと陽平さん(表紙左)が受けなんですけどちゃんと男なんですよね。
考え方だったり、発言、喋り方などが男の人です。
眉は太くて濃いし、脛毛も生えるし、髭も生える。部屋は汚いし、たばこも吸うし、女の子っぽい見た目でもない。
当たり前ですよね、同性カップルの人がみんな女の子っぽい見た目や性格なわけないんです。
陽平さんは、そんな当たり前のことをもう一度私達に教えてくれます。
読み終わったあと、もっと2人のキラキラした暖かい日常をみまもりたいと願ってしまうほど素敵なお話です。
続編が決まっているようなので、楽しみにまっています。
全編通して意外とあっさりしていた印象です。
当て馬がでてくるわけでも、どちからの性格に難があるわけでも、ゲイであることについての悩み(むしろ2人ともノンケなのではないだろうか)などは、一切ないです。
車イスというハンディキャップに苦しむような描写もあまりなく、本当にさらっと。
ですが、それが最高のポイントである作品なのかなと思います!
2人が本当にピュアで、ずっとかわいい!!
少しづつ距離を縮め、ちゃんと恋愛をしていきます。
くすぐったいほど甘く、男同士なのもハンディキャップがあるのも関係ない恋人のお話です。
ライトBLですが、BLってほどいちゃいちゃしてるというよりは2人でいる幸せを噛み締めている感じです。
読んでいるこっちも幸せをもらえます!!
ただ、攻め目線がほとんどなく9割受け目線なのでいまいちお話に入り込めない所はあります。
また、切ないと言われているポイントとして、1度お別れをするシーンがありますが、それもあっさりしてます。
一方的に車イスの受けが理由も告げずに別れを宣告するので、よく半年も攻めが受けを好きでいてくれたなと思うくらいでした。
受けが別れたくなった理由もわからんではないですが、攻め本人の言動に非はないため、ここで話し合っていればよかっただけの話ではないのか…。
ですが攻めのスパダリ具合で上手く解決し、さほど切なくないので、そういうのが苦手な方でも問題なく読めると思います。
むしろ別れより、攻めの愛情表現の方法とスパダリ加減に泣きます。
ひたすらピュアな2人に泣かされます。
話数を多くし、ゆっくり進めることができたのならもっと濃いお話だったのかなと思います。(お互いのモノローグや過去、葛藤など)
ですが一冊という制限のなかで、内容を広げすぎていないため上手くまとまっており、読了感がすごくいいです。
ひたすらにかわいいを摂取したい方は是非!
表紙のまんま、本当にずっとかわいい!
ピッコマで最新までよんでいる者です。
ネタバレになりますが、この先はかなり切なくなります。
1巻目までの内容だといまいち良さはつたわりにくいかと思います。
ですがここを過ぎると、もう話が進むごとにもう涙が止まりません。ずっと泣けます。
それでも、シリアスながらわりとコミカルに進むのでクスっとなり読みやすいです。
舞台は古代の中国。
お金持ちの家に生まれるも、跡継ぎ争いから冬の湖に落とされ、病弱で足も動かず声もでない青年の清軒と、蛇の妖である伊墨。
情をしらない蛇と、初めて孤独だった自分に向き合ってくれた蛇に愛情をいだく人間のお話です。
お互いがお互いにとって一緒にいることはよくないとしりつつ、無意識のなかで共依存していきます。
ですが、妖の蛇と病弱な人間の寿命はあまりにもちがうのです。
蛇でも妖でもなく人間として情を知ってしまった蛇と人間の、三生三世の長く切ないラブストーリーです。
1巻の収録内容時点ではまだまだこれからといったところで、2人の恋模様の駆け引きって感じですね。
何度も同じことを焦れったく繰り返してるように見えるかもしれません。
私もここら辺までは濡れ場多いな~くらいで適当に読んでました笑。
ですがそれが進み、幸せを噛み締めるような日々になってからの落とし方がもう泣。
たえられないほど不幸になるわけではないです。
ただ、毎日がどうしようもなく幸せだったからこその辛さです。
生まれ変わった清軒が、清軒のおもかげがまったくない人物なのも他の転生ものと違い切ないポイントのひとつです。
ちなみに表紙は左が清軒(人間)で右が伊墨(蛇の妖)です。
ガチな蛇のビジュアルで進む話ではないので安心してください。
これは間違いなく神作です。
お値段で手がでにくい方は1度ピッコマでよんでみてください。
二十数話までよみおわるころには、間違いなく紙のコミックスを買っています。
そして、読んでこの頃の幸せにまた泣く。
あと、おもいっきりネタバレしますが
↓(面白味半減するので未読の人は見ないこと
↓をおすすめします)
最後にだけ清軒が「好きだ」と言うところと、冷淡だった伊墨が墓に未亡人と刻むところと、雪の日に墓に巻き付くところ、そして骨を抱きしめ「会いたいよ」と言うところで私は滝の涙を流しました。
李玖に刺される所と「気色悪い」と云われるところも心が死にました。李玖のいいたいこともわかるからキツイ。
愛する人に忘れられ不本意にも傷つけられる辛さや、愛する人の死を何度も見ることになる辛さは我々には計り知れないでしょうね。
絶対そのシーンまでは紙にしてほしくて、いまから打ちきりにならないよう祈ってます。
優しいのは不安、でも強気にでられると怖い。
ならどーすりゃいいんだよっ!
と思ってしまう一作でした。
表紙、タイトル、試し読みを見て読んでみようかと思った人はやめておいた方がいいです。
ピュアでもライトでも初恋でも甘々でもないです!
むしろ襲われまくりヤりまくりです。
受けがレイプまがいされるのシーンも多くかなり胸糞です。
レビューのタイトル通り、登場人物全員が言動に一貫性がなく、いまいち何がしたいのかわからないお話でした。
受けは過去何度か襲われて生きてきたことで、行為事態に恐怖心があるのにもかかわらず、自ら攻めに色仕掛けするんですよね。
それに見事につられた攻めが少しでも強気にでようもんなら、自分から色仕掛けしといて「怖い」と拒絶。
えぇ…って感じです。どーしたいんだ…。
レイプのトラウマがあって怖いのに自分から攻めを襲いにいって「攻め怖い~」ってコントか!!!
そして恋愛に関しては自分の望む反応が攻めから貰えないと逆ギレし、勝手に不安になり攻めを一方的に拒絶します。
あげくのはてには、自ら攻めをふって号泣。
お前はめんどくさい女子か!女子なのか…
攻めも攻めで一途なんだかなんなのか…。
たいしてクズでもなくむしろ優しい人間。
レイプ未遂犯も、その後さらに余計なことをしといてそれで何かするでもなく素直に平謝り…。
もうみんな何がしたいんですかね?
ストーリー全体として、昔携帯小説がはやったときの、某恋空や某赤い糸に倫理観(貞操観念)が近いです。
なので現代の価値観に多少あわないストーリーですね。
あと、学校で盛りすぎなので普通に迷惑。
もう少し各々の事情(両親のせいで恋愛に嫌悪感をもっている、レイプされて心に傷があるなど)を生かして、ちゃんと行動と一致させてれば深みのあるお話だったんじゃないかと思います。
ビッチ(強気)受けにしたいならトラウマ設定はいりませんし、不憫(一途)受けにしたいなら色仕掛けはいらない。
いまいち感情移入ができないお話でした。
ただ、りこまい(でてくる女の子)は普通にかわいくていい子でした。
2人の恋愛が、他のBL作品と違いリアルな葛藤のなかで展開されていて素敵でした。
過去、男性が好きだということでたくさん傷ついてきたからこそ臆病になっている主人公。
BL界あるあるの、周りが同性愛に寛大な世界ではない環境。
そこの葛藤の書き方が本当にリアルです。
ただ普通に好きな人と恋愛をしたいだけだというその思いがいたいほどつたわってきました。
ただ、登場人物の1人、主人公の同僚の金森さんはどうかと思います。
金森さんは、主人公が同性愛者なのを無理矢理聞き出し、それを周りに公表しないのはよくないことであると説教してきます。
不幸な自分によっているだけだと
いや、お前だれやねん!だれ目線やねん!
主人公の聞かれたくないことを無理矢理聞き出しておいて、反論されると逆ギレ。
主人公に、告白してきた女の子に、ふった理由は自分が男色だからというべきだと、彼女(金森)は言うんですが普通に無理ですよね?
主人公はその事で過去傷ついていますし、それを伝えて職場で言いふらされるリスクもあるのになぜそんなことを言わなくてはならないのか。
それ普通にセクハラですよ。
そもそも悩んでいる当事者に対して、「私腐女子はいってるから男同士に偏見ないよ!」みたいなことを言っても面白がられてるとしか思えませんよね。
普通に常識がないなぁと。
彼女はこうやって他の部分でも人を無意識に傷つけて、救ってやった面してきたんでしょうね。
本当にデリカシーが無さすぎて、後半は相談相手になるのですが、やはり面白がってるようにしか見えず受け入れがたい。
それ以外が本当に素敵なお話なだけあって、本当に残念でした。
もうこの話はこの巻まででいいかと思ってしまうくらいです。
でも、実際そんなおせっかいおばさんがlgbt当事者を傷つけている現実もあるんでしょうね。
ある意味リアルっちゃリアル。
やはり、BLに女(腐女子)は必要ないのだ…
正直言います。
私の性癖欲張りセットでした。
ありがとうございます。
ストーリーは吸血されることで勃ってしまうという王道吸血鬼ものです。
異種間恋愛に重きをおいたシリアスな話ではなく、2人のうぶな恋愛模様がかわいい感じです!
攻めの受けに対する愛がゲロ甘です!
吸血シーンもたっぷり!話の8割はエロでした。
ですがストーリーがちゃんとしていて、最初に抱く疑問も上手く回収されていきます。
波がない、平和ボケした話ではないので、手に汗握る展開にきゅっと切なくなる描写もあります。
エロとストーリー両方に満足できる、なんてお得な本でしょうか!!
そしてキャラクターもかわいいんですよ!
36歳おじさん受けのスーツや作務衣をみれます、神
ロン毛ぎみなので、下ろしてるのと結んでるので二度美味しい。
わりと童顔おじさんなので、やってるときはエロかわいいです。
でもちゃんとおじさんなので、ひげや眼鏡も楽しめます、最高!
攻めもとてもかわいい性格をしていて、そのうえ一途で優しい。
他の吸血鬼が治安悪めなため、より攻めの優しさや受け(人間)を尊重していることが強調されてます。
The吸血鬼な、美しい見た目も良い…!
2人ともちゃんと体つきや言動が男なのも最高ですね。
この先は1番大事なところのネタバレをします
↓
精飲あり、イラマあり
断面図あり、おもちゃあり、つゆだく
穴の描写と手でやってる描写もエロい
そして、ライトセーバー型の白抜きじゃない!筋、形がわかる!(紙です)
あと、他の吸血鬼ものでは見たことのない、「え?そこから吸血しちゃう?!」って場所を噛んでいて最高でした!
吸血鬼ストーリーをたのしみたい
おじさん受けをたのしみたい
エロをたのしみたい
ゲロ甘な恋愛をたのしみたい
どの方がよんでも満足できます!
最高の本をかってしまった…