上下巻の感想です。
中世ヨーロッパ風ファンタジー世界での王子×王子がメインCP…某M/M小説を思い出したのは私だけではないはずです。
とはいえ、悪い意味じゃないです。
個人的に好きな設定なのかもしれません。
重厚なストーリーに引き込まれて上下巻一気に読みました。
上巻はひたすら痛々しいかな…
国王(攻めの父親)×受け のシーンが何度も出てきて、だいたい人前とか無理矢理とか、国王に遠慮がないうえに描写もぼかしてないので読むのがツラかったです。
メインCP2人だけのベッドシーンは本編後の後日談にしか出てきませんし、全体に甘さは控えめですね。
だけど、受けが攻めのために長い年月着々と行動しているのがわかって胸が熱くなります。
あれもこれも、このためだったのかーって。
そこが一番の見どころでしょうか。
国を巡る騒動は予想外のところに決着しました。
ちょっと無理があるかなとも思いますが、意外性は十分です。
全体として、とても読み応えがあり満足しました。
こんなに充実した読書体験は久しぶりです。
挿絵がないことについてですが、家でも外出先でも誰かに見られる心配をしなくて済むので私は歓迎です。
ケモ耳設定が私には違和感しかなくてこの評価になりました。
ただ、BLやオメガバースという以上に、自己決定権とかアイデンティティとか、盛り込まれたテーマが深いなと思いました。
ありのままの自分があたかも劣った存在であるように思わされてしまう周囲の目(両親を含めて)。
自分の体のことを自分で決められなかった悔しさ。
劣等感。
先天的な障害を持つ人や、後天的に体の一部を失った人の心情にそのまま置き換えられるような気がして考えさせられました。
このお話の場合、主人公が失ったのが象徴的な部位だったので、作者様の身近で婦人科の手術を受けた方がいたのかな、などと思ってしまいました。
それくらい、主人公が抱えているものをBLのスパイス的な要素としてではなく、真剣に取り扱っているという印象がありました。
あと、親が良かれと思って子どもに手術を受けさせるなんて、めちゃくちゃありそうなことじゃないですか。
我が子であっても体と人生は本人のもの。
説明と同意は大事だなーとか思ったり。
色々考えさせられるいいお話なのですが、ファンタジー世界ならともかく、現代日本にケモ耳は合ってないなーと思いました…
同作者様の「のみ×しば」から本作に興味を持ち手に取りました。
作風も画風も全然違ってびっくりしました。
あの、ひたすら可愛いラブコメとは対極にあるような、真面目〜な話しでした。
ゲイとしてアイデンティティに悩むDK(吉永)の成長が中心で、クラスメイトである主人公(長谷川)は初めはただの傍観者。
次第に理解者として寄り添うようになりますが、2巻まで読んでも2人はBLしてないです。
マイノリティの生きづらさ、葛藤、不安、理解者を求める気持ち…それらがとても切実な感じです。
なんとなく重いし暗いし、セリフが多くてなかなか進まない。
さらっと読める話しじゃありません。
読者も姿勢正して読まないといけな気になります。
なんというか、娯楽のための作品じゃない感じ。
凄く心に残ります。
これは「感動」ってことだと思います。
嫌なヤツも出てきますが、主人公と仲間の誠実さや優しさに救われます。
現在2巻まで出ていますが、完結していません。
結構間が空いていますね。
止まっちゃってるのかな…?
3巻で完結予定らしいので、なんとか出してほしいです‼︎
1巻はちょっとクセが強い画風。
私としては2巻途中から読みやすくなりました。
かなり気に入りました。
表紙の雰囲気やタイトルと本文の雰囲気が合っていないように思うのは私だけか…?
電子書籍のリストを画像で見ても「これ、どんな話だっけ」てなります。
大学デビューした自己肯定感が低い受け。
ずっと「俺なんか」って思ってる感じですね。
攻めは素の受けくんの人柄の良さに惹かれていき、なにかと受けくんを構うようになるけど、受けくんは「なんで?」「期待して傷つきたくない」てなる。
そしてすれ違う。
よくあるといえばよくあるストーリーですが、ツボをおさえてる感じでとても安定感があります。
とにかく攻めの顔がいいです。
神評価にしたのは8割それが理由です。
何考えてるのかよくわからないところもありますが、裕福な家庭で家族に大事にされて育った人って他人の評価を気にしないから、こういう感じかもなーって思います。
そうじゃないと、受けくんが振り回されて「あいつ何考えてるのかわからない!」てなる展開が起きませんしね。
続編来そうじゃないですか?
あったら嬉しいです。
大学卒業後の2人の生活面や社会人としての奮闘とか、家族との和解とか。
特に受けくんの母親との関係は、続編の可能性を強く感じさせます。
久しぶりに「すごい作品に出会った」と思いました。
人気作だけど、1巻の表紙からして「暗そうだなぁ」と敬遠していたのです。
皆さんのレビューを確認して、大丈夫そうと判断し一気読み。
疲れている日の夜中に読んでしまって途中精神にくるものがありましたが、心を揺さぶられるストーリーに引き込まれて、読み終わった時は感動と衝撃で呆然としました。
想像を超える内容でした。
もっと早く読んでいればよかった!…ような、完結してから一気読みできてよかったような。
そして眠れなくなりました。
疲れてたのにー!
社会の最底辺のようなところで生きる不器用な2人。
2人にとってのささやかな幸せが…いちいち泣けます。
BLだけどラブだけじゃないヒューマンドラマでした。
怒涛の展開で、1回読んだだけだと咀嚼できないので、言えることが少ないです…
読み込みたいですね。
電子で読んだのですが、読み終わってすぐに紙本も揃えました。
こんなこと初めてです。
普段BLを読まない人にも読んでもらいたいです。
ストーリーは意外性はあんまりないものの重すぎず軽すぎず、絵柄はとても綺麗。
すごく読みやすいです。
ゲイの受けがたまたま引っかけた年下ノンケと職場で再会しちゃうのはお約束ですよね。
そうじゃなきゃ始まりませんからね。
「忘れろ」って言う受け、「忘れられない」って言って追いかけ回す健気なワンコ。
押さえるところをしっかり押さえた様式美で安心します。
褒めてます!
業界モノとしてもしっかり描写されている印象です。
攻めの嗅覚が鋭い設定は、今のところちょっと空回りしている感じがしますが、受けの片想い相手の存在とともに、2巻以降で重要性が増してくるのかもしれません。
続きを楽しみにしてます!
絵が綺麗、背景もしっかり描き込まれていて全体に丁寧です。
攻めのクロがかっこいい。
世界観、ストーリーも含め、デビュー作とは思えないクオリティーです。
でも、読んでいて疲れました…
1巻に詰め込みすぎなのでは…?
惜しい…
セリフがわかりづらかったりして読みにくさを感じました。
キャラは、ルカ(受)が生贄にいがちな感じでした。
順応性が高く健気で芯が強くて愛情深い。
孤独だったクロ(攻)が段々心を開いていき、最終的に溺愛…という王道ストーリーですね。
色々ありつつもおおむねハッピーな内容。
あと、意外にエロが多いです。
神様、そんな簡単に性欲に屈するのか…
今後妊娠出産育児と進んでいきそうなんですが、そうとわかっていたら買わなかったかなー(地雷)
※シーモアで購入しましたが、番外編は2巻冒頭に収録されていました。重複を避けたい方はご確認ください。