充と大智は互いに尊敬し、惹かれあってる感じがしました。楽器の上手い人って性別関係なく素敵だから、憧れが恋愛感情になっていくのもわかります。恋になる前ですが、大智の気持ちを知りつつ充はドライでした。奏者として尊敬し好意をもっている相手だから嫌悪感を抱かなっかったんじゃないのかな。
素人に楽器をかすと悪くなるというエピソードもリアルでした。自分の楽器は家族みたいなもの、触らせたくない気持ちとか共感できます。情景が浮かび上がるような文章も魅力的でした。イメージは『ALWAYS三丁目の夕日』的な感じです。
しかし・・・H度がこれで標準なんてww
昔の家って壁も薄くって防音なんて全くらしいのに・・あんなにギシアンしたらバレるっしょ?!と冷や冷やしました(笑)胸であんなに感じないと思うんですけど・・・お約束なんでしょか?ww
色んな要素が詰め込まれていて、展開が少し目まぐるしい感じはしましたが、おもしろい作品でした。
おすすめします。
中出しやフェラなどの性描写が多いBL小説でエイズについてしっかり書いてあったのには驚きました。ノンケであり無病の私がこの作品をリアルだと言ってしまうのは違うと思いますが、物語特有の空想的な甘さが少ない話でした。同性愛小説はファンタジーなどと言われている中で、この作品はシビアです。
男女が対照的に書かれていたことも面白かったです。
女性たちは、自分がしてもらう事ばかり考え、好きだと告げたはずの人を幸せにしたいとは思わない、受け身なくせに利己的に見えました
逆に、男性側は、病気や同性愛など負い目を抱えた恋愛感情にしっかり責任を取ろうとする。最終的には相手の幸せを一番に考え身を引こうとする所も誠実で本気の恋のように感じました。
「好きな人に告白したの初めてなんですよ」
と言っていた乾のセリフがとても切なかったです。同性愛って自分で好きだと言わないとほとんど叶うことなんてないんじゃないっかて気がしました。乾は、勇気を出して想いを告げ見返りがないと覚悟の上で好きな人を支え続けます。報われるはずのなっかた恋のはずが、自分の一生懸命な姿勢が初芝に伝わり両想いになれた。
病気のことはあっても、とても素敵なハッピーエンドでした。
おすすめします。
この愛はプラトニック・ラブだったと思いました。
『愛の起源』を話したと言われているプラトンは同性愛者で『プラトニックラブ』の語源であり、またその言葉は同性同士の愛のことと書いてある記述を読んだことがあります。
同性愛は肉体関係の持てない愛だからだとか…いや、ま、持てますけどね(笑)
私は肉体関係のない恋愛が純粋な愛だとは思っていません。
例えば、がっつり肉体関係(笑)ですが、この主人公『嵐』の愛は純粋なものだと感じました。本の中で
「俺のことは、俺のせいだよ」
「俺のせいだよ。あいつは関係ない」
などと言います。
世の中にはどうしようもないこともあるけど、自分で選べることは多いです。自分で選んだことは、自分の責任です
「相手が悪い、と断じてしまえばそんな相手を選んだ自分が悪い」
と、当たり前のことを分かっている彼は自分を持っていて、また賢いと思いました
けど、バカの方が手が掛かるので可愛げがありますけどね。
「あなたにはいつもあなただけの道筋が通ってて、誰もそれを、おいそれと曲げられない」
この、栫のセリフは嵐には自分の入り込む余地がないと言ってるように感じました。
迷いも怒りも自分の中で答えを出し、他人を混ぜず自分自身だけでぶつかっていく嵐の愛情はとても純度が高いです。
読み応えのある作品でした。タイトルも気に入ってます。曲名の『We'll meet again』ではなく『meet, again』になっているところも好きです。私個人の感じ方ですが、別れぎわのあいさつのような『また、会いましょう。』ではなく『また、会いにいく』もしくは『また、会いにきて』と言うように響きました。
おすすめします。