ありがたいことに両方童貞です。真面目で鈍いけどかっこいい勇者×エリート魔族だけど割とポンコツであほの子のカプで始終楽しく読めました。
初めましての作家さんだったので正直迷いつつも表紙のヴィルヘルム(受)のあまりにも自分が好きそうなビジュアルに惹かれてジャケ買いしましたが、中身も絵が綺麗で本当に買ってよかったです(ヴィルヘルム、表紙から受ける印象と相違ない可愛い奴でした)。多分次作が出ても作者買いすると思います。
一方でストーリーがやや駆け足な感じはありもう一話くらい足して欲しかった感はありますが、その分テンポ良く読め手軽に萌えを補給できました。
二人のその後が気になるのとそもそもの世界観が好きなので続編希望です。
Dom/SubってSMプレイの免罪符というかただの言い訳のような印象があって個人的にはあまり好きではなかったのですが、これはかなり良かったです!この作品は相手を支配したい/支配されたいの感情が犯罪や生死に関わるレベルまで振り切れてしまっている2人の話で、周囲からの差別やコントロールが難しい本能にどう向き合うか?といった内容で、Dom/Subという一ジャンルのの核心を突いた作品のように思いました。
監禁もありますしプレイはハードめだと思いますが絵柄が可愛いので結構相殺されていると思います。ヤンデレ好きなら楽しめると思う。とりあえず1巻がすごく気になるところで終わっているので続刊待ってます。
ストーリーの面白さとひたむきな青春と萌えが両立しており、こういうのでいいんだよこういうのでと静かに頷きました。絵は可愛くてえっちなシーンもちょっと激しめの少女マンガくらいなので、巻数の多さに目を瞑るなら BL初心者にお勧め。
受の小夜くんが小柄な黒髪のツンデレなので、受が女の子みたいな作品だったらちょっと嫌かも…と思っていましたが個人的にはそんなことはなかったです。小夜くんがずっと樹(攻)にキャンキャンしてて可愛い。
後々出てくるカプも主人公カプとまた違った良さがあって楽しいですし、認識の掛け違いやすれ違いはあれど親たちも含めた登場人物が基本的に皆いい人なので読んでいてストレスがなく、他者に対して誠実なのが凄く良いです。次の10巻でラストらしいですが最後まで楽しみにしてます!
作中で作家(攻)が小説に対して
・無駄なトコ削る代わりに重要な要素の掘り下げを増やせば読み手の意識を一層コントロールしやすくなってその分終盤のカタルシスも大きくなる
・読者が興味ない話ばっか喋くってちゃ上手くいきっこない
と語るシーンがあるのですが、本作が上記をクリアできていたかと言われれば疑問です。
キャラクターのバックボーンが後出しだったりそもそも語られていなかったりで、彼らに感情移入できませんでした。知らない原作の二次創作感があるというか、もうちょっと3人の性格や生い立ちやなぜその考えに至るのかといったところを魅せてほしかったです。
ただ絵はかなり綺麗なので星ひとつプラスしてます。
お仕事描写が結構しっかりとしたBLですが、要所要所でエロもありバランスが良い印象を受けました。話は割と王道展開でそんなに派手な事件もないですが、2人が付き合うまでとその後どうやって付き合っていくかの両方が見れたのでその点でもバランス良いなと感じました。でももうちょっとイチャイチャしてても良かったかなというのと、公式通販についてきた小冊子が甘々で可愛かったので、そこも音声化して欲しかったかな……。
攻はクール系かと思いきや結構グイグイ来る感じで可愛かったです。年下の可愛い攻が好きな人には是非おすすめ。
絡みのシーンは全部が良かったです!割とあっさり目かな?と思いましたが、受がひゃんひゃん喘ぐ感じだと瀬戸さん(受)のイメージが崩れてしまいますし、押し殺してるけど声出ちゃう感じが原作と合ってて可愛かったです。攻の可愛いんだけどガッツリ追い詰めてくる感じが、可愛い声の中に相手のことを性的な目で見てます!!みたいな雄みがあってしっかり攻で最高でした。
本編以外のところだと、派手なSEや怒鳴り声なんかがないので寝落ちできそう。あとフリトが声上げて笑うくらいには面白かったです。
評価は上位2つで迷いましたが、千葉さんがBL初ということで感謝と今後の期待を込めて神で。