御影さんのマイページ

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男性御影さん

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長い片思いの後で

 引退を決断した野球選手の来斗と会社員の佑のお話です。二人は高校時代に同じ野球部で、先輩、後輩の関係です。
 大人になった二人が飲み会で再会するときは、先輩、後輩の関係は崩れませんが、二人きりになると、先輩、後輩の延長の関係になります。
 来斗はプロ野球ではけがに苦しみ、思うような結果が出せないまま引退の決断になりましたが、引退を決めたことで「どんな野球がやりたいか」、弟との関わりの中から自分の姿をどうみせていきたいかを考えていくようになります。
 来斗がまだ若いのに野球を諦めて就職することは驚きましたが、佑の高校時代からの片思いが大人になってついに報われる、決着がつくのは再会ものの醍醐味だと思いました。

手紙の鮭の意味

 幼なじみの凪沙と一颯のお話です。凪沙は先生に注意されながらも高校に通っていますが、一颯は市場での仕事、魚や漁師の仕事に魅力を感じているため高校にはすでに通っておらず、退学を考えています。
 私は、一颯の方言や一颯が時々見せるおじいちゃんのような言動がツボでした。
 一颯が漁船に乗るためにしばらく凪沙と会えなくなりますが、一颯が凪沙に宛てた手紙に朝ご飯に「鮭を食べよう」と書きます。この「鮭を食べよう」の意味が最後まで分からなかったのですが、一颯の独特な告白だと分かって思わず笑ってしまいました。

思い描いた将来ではないかもしれないけれど

 同じ大学に通う龍二と獅のお話です。獅は顔、態度が怖いことからみんなから付き合いづらい印象を持たれていますが、コミュニケーション能力が高い龍二の場合は違います。いつも元気で明るくて、人気者の龍二は、獅とも早々に打ち解けます。
 龍二と獅は同じ中学校の同級生で、龍二は大好きなサッカーをけがのため、獅は大好きな絵を描くことを色覚異常のためにいったん断念した過去を持っています。
 二人とも大好きなものを断念した過去がありますが、自分の弱いところを受け入れ、大学生で自分に合うやり方で楽しんでいく姿に勇気づけられます。二人の仙台七夕まつりでのデートシーンもよかったです。
 二人が見ている物、方向が違っても、違うことを理解しているからこそうまくやっていけると思える作品です。

えっちゃんの存在感

 このお話は、エロ、セックスが下手な人の前に現れるというエロの神様、えっちゃんがもたらすなんとも言えない不思議なラブコメディーです。
 えっちゃんがセックスが下手な悟の元に現れて、悟と相性のよい相手を探し、セックスを指南していくのです。
 えっちゃんが見つけたのは俳優の慎也ですが、えっちゃんが悟に憑依して、普段の悟なら絶対にとらないような言動で慎也とセックスを始めることになります。
 えっちゃんは神様ですが、えっちゃんが見える人には見えるようで、慎也とコマーシャル撮影で一緒になった女性のヒナにはえっちゃんの存在が見えてしまいます。
 悟の悩みはなかなか他人には相談しづらい悩みです。
 えっちゃんに出会うことの意味は複雑ですが、結果が良ければそれで良いのでしょうね。

いよいよそのときが来た

 美咲に宛てた孝浩からの電話は、二人きりで話したいとのことですが、いよいよ美咲はウサギさんとの関係を孝浩に話すことになります。
 ウサギさんの家での同棲を経ていますが、孝浩に美咲の本当の気持ちを伝えたのは初めてだったのではないでしょうか。
 私は孝浩の積極的に肯定もせず、かといって否定もしない態度が心に残りました。美咲はやっとの思いでウサギさんへの気持ちを孝浩に伝えますが、孝浩が兄としてどう受け止めていいのか分からないのかなとも思いました。

 一方、『純情センチメント』では、伊集院先生と柳瀬との関係を描いています。伊集院先生の元でアシスタントをしている柳瀬ですが、二人は大人の関係になっていきます。これまで恋愛では報われてこなかった柳瀬ですが、柳瀬にもいよいよそのときが来たのです。また一つ報われた瞬間を見ました。

パンツから始まる恋

 失恋したばかりの伊瀬さんと、洗濯物を街路樹に落としてばかりの菱本さんのお話です。
 洗濯物、パンツまで落とすのはどうなのかなと思ったのですが、きっと菱本さんは伊瀬さんに気づいて欲しかったのですね。
 菱本さんのさりげない優しさや気遣い、振る舞いは、さすが年の功です。菱本さんがイケオジと呼ばれるのも分かります。
 私は、二人が神社でおみくじを木の枝に結ぶシーンが心に残りました。二人の願い通りに結ばれますが、菱本さんの余裕がうらやましいなと思う一冊です。

恋のその後、人生はまだ続く

 ストリップ劇場、黄金座で働く半田充の元に、学生の時に好きだった久我が帰ってきます。久我はかつてはヤクザである橘の元にもいましたが、長い時間をかけて充の元に帰ってきます。
 久我と橘が再び対したとき、橘が「素直に生きろ」「後悔する時間もない」と言いますが、それは橘自身に向けた言葉だったのかなとも思いました。
 長い時間をかけて二人はようやく一緒になれました。二人の人生がまだ続いていくことを願ってしまう作品です。

大人になった咲翔が見られた

 『先生と、それから』の続編の作品です。
 大学を卒業した咲翔はスポーツメーカーの営業として働き、令さんは相変わらず高校の教師として働いています。令さんのネガティブ思考は相変わらずで、「この幸せがずっと続かない」ことをことあるごとに心配している姿は面白かったです。
 一方咲翔は令さんに釣り合う大人の男になるため、日々仕事を頑張っていますが、根の部分は学生の頃と変わらなかったので安心しました。
 令さんの教え子の浅木は、令さんのことが好きな生徒ですが、令さんが浅木の考えや行動に現実を伝える場面は、珍しい姿だなと思いました。咲翔の前だけでは甘えた姿、泣く姿を見せられるけれど、そのほかの人の前では一瞬で大人の顔、笑顔になれるのはさすがです。

それ、一人でやっているの?

 新井駆の思い人は、生徒会長で誰にでも優しい勇一ですが、勇一は双子であり、弟の名は優二と言います。優二は顔は勇一とほぼ同じでも、はっきりものを言う性格で、その姿は勇一と比べればきつい印象があります。
 駆は間違えて優二に告白をしていますが、その噂は広まり、優二と新井は成り行きで付き合うことになります。
 駆が勇一のことを好きになるきっかけだった花火の裏方の準備でしたが、これを黙ってやっている駆のお人好しが気の毒です。花火の準備だけではなく、学校の細々とした雑用も引き受けていて、駆はいい人なのと同時に不幸体質なのかもしれないと思いました。
 花火の裏方の準備は、実は優二が来ていたので、結果は駆にとってよかったのかもしれません。

真面目な人同士の恋愛

 弓道一筋弓道の修練が第一とも言える柳川が見てしまったのは、今をときめく俳優である佐藤の全裸です。
 佐藤は『砂上の楼閣-十の縁-』の八千代丸のために全裸で役を模索していたところだったのですが、偶然にやってきた柳川に抱きつくことで、役作りのヒントをつかみます。
 佐藤自身が子役から大人の役への過渡期であり、八千代丸という稚児の役も難しいなと思いますが、それに負けず柳川が弓道一筋で一切ぶれないところも面白かったです。二人とも強い個性ですが、抱くことでお互いに得られるものがあることは不思議でした。