宗一(28)×小鳥(24)
年上攻め、年下受け
とらのとら先生の文章は本当にその場の空気が伝わってくる。
宗一と小鳥の二人がはじめて会う場面も、そこそこの頻度で宗一が訪ねてくる期間も。恋愛感情すら知らない小鳥は当然、宗一のことが好きかも――なんて考えも出てこない。
なのに小鳥のぎこちないような、心を開き切ってないような、気を遣った会話や態度から見える微かな恋の兆しを感じてすごくじわじわ萌える。
まだ好きを自覚してないのに、付き合ってないのに、なんでこんなに何でもない世間話のような会話でもキュンとくるんだろう。
Hシーンで小鳥の放つ「ずっと我慢してたおしっこしてるみたいな気持ちよさ」って表現がエロすぎて、宗一が暴発しないか心配だったw
風景描写が多く、人物の描写が最小限だからか、小鳥のこの発言に宗一はどう思ったんだろうとか、想像を掻き立てられる。
性描写も今までの作品と同じく神がかっていて、Hの始まりから終わりまでじっくり読み込めます。
在り来りな流れや会話じゃないので、読んでいてクドくもないし飽きもしないです。
作家買いです。
正直、好みではなかった。
本当に勝手なイメージだけど、コールドスリープの間に攻めが受けの年齢を越すから、それほど年下攻め臭はしないだろうと思っていた。
コールドスリープ前の関係性が教師(受)と生徒(攻)だったから、精神年齢や外見年齢が受けを上回っても、攻めの年下感がゴリゴリに出ていた。
あと、コールドスリープするきっかけも、現実世界でのコ口ナがあたかも存在するみたいな肯定派? のようなエピソードで引いた。
大好きな作家でしたが、最近の作品がツイフェミ(女の立場を優遇するような思考のオメガバ)だったり、ウイルスの存在を信じてるかのような話に連続して当たってるので少し不安を覚えます。
一巻に続き、年上×年下、ゲイ×ゲイ。
今回も深見は可愛いし、梶も振り回されててよかった。
ただひとつショックな事実が……。
深見と並んだ元彼の後ろ姿全身が出た時に、この体格差とビジュの男がタチ……? と少し嫌な予感はしていたんですが、
深見は梶と出会うまでタチしかした事がなかったと……。
梶がタチネコどっちだと聞いた時に「どちらかと言えばネコ」と返したり、経験豊富そうなえろい反応をしていたのに、一巻で出張中にホテルで梶とヤったあの日が初のウケだったと。
非処女じゃない上に非童貞だった事が悲しい。男相手での非童貞だからまだマシだけど、一回くらいはネコやっててほしかった。
穂高(30)×雅人(20)
男前スパダリ攻め。童貞天然ゲイ受け。
好きと自覚してない時かは、穂高の腕の筋肉や血管、声、口調に、男らしさを感じてドギマギする雅人がすごく可愛い。
タイミングがいいのか悪いのか、雅人はよく勘違いする場面に出くわす。
読み手ですらモヤモヤハラハラする展開でも、察しがすこぶる良いスパダリ森住が即座に誤解を解くので、何から何まで気分良く読めた。
受けの初恋が、10も年上の大人の男ってのが堪らなく萌える。
満天は、兄夫婦の子供で森住の甥。
姪じゃないので嫌な気分にならずに読めた。
森住を意識している雅人に気づいているのかいないのか、軽薄なタラシ色男みたいに雅人と接して揶揄う関係性がすごく良い。
唯一のマイナス点は、穂高の姉がめちゃくちゃ嫌な奴。全体のうちのほんの一瞬しか出てこないが、終盤近くで出るから、幸せに完結しても嫌な気持ちが少し残る。
穂高も雅人も、次期社長と次期当主の指名をちゃんと意思強くきっぱり断ってくれたのが気持ちよかった。
家柄に流されない二人で良かった。
メインカプは、年上ノンケ×年下ゲイ。
従兄弟の付き添いでゲイの恋活イベントに参加するノンケ攻め(細谷)と、ロマンス小説のような恋愛に憧れるも過去の恋愛にトラウマがあり出会いもなくて恋活イベに参加したゲイ受け(拓海)。
表紙の二人だけかと思ったら、後半にまさかのサブカプが出来上がってめちゃくちゃお得に感じました。
細谷の同僚×細谷の従弟。
このカプもメインと同じ、年上ノンケ×年下ゲイなので、満足度が半端ないです。
同じ属性なのに、四人とも性格が違うのでまったく別物のカプとして味わえる。
2カプどちらの受けも、違うタイプの健気さと愛らしさがある。
話の内容がすごく充実してるうえにボリュームがあるように感じた。
電子で読んでるので他の小説とページ数がどれくらい違うのかわからないけど、紙書籍だと分厚いのでは? と思うほど。
年上攻め×年下受け(二歳差)
溺愛攻め(夕)×健気受け(凪)です。
片思いしてる期間の凪がめちゃくちゃ可愛い。
夕と視線が合っただけで、冷えた耳を触られただけで顔を赤くしてドキドキする姿に癒される。
はじめて酔い潰れた夕の世話を任された時、夕が凪をベッドの中に引き摺り込んで抱き枕に。それ以降、夕が酔い潰れる度に、介抱ついでにバレないように添い寝する凪がいじらしい。
バイクの後ろに乗せてもらって幸せを感じた直後、自分以外にも乗せてたことを知って落ち込んだり、夕のタンスからパンツを取り出したら下からコンドームの箱が出てきてショック受けたり、凪の片思いムーブに存分に萌えられます。
モロなエロがないので、性描写でページ数を稼いでる感じがなくてすごく良かった。
俺攻めというワードに引かれて購入。
腐男子ってだいたい受け(しかも自称"ゲイじゃない")になることが多いから、腐男子攻めに凄く感謝。
暗い設定やシリアスなエピソードは無く、7割くらいエロなのでライトに読めます。
1.攻め思考腐男子×受け思考腐男子の同級生カプ
2.編集担当×BL漫画家ゲイ
3.ノンケヤリチン×陰キャ(地味?)の同級生カプ
の3カプです。
自分が攻めの役割で、「小さくて可愛い健気受けと付き合いたい」ってBL妄想してるのが、私の好みにドンピシャでした。
そして受け(あゆむ)も腐男子で、攻め(頼)と意気投合します。
小さくて可愛い健気受けが好きな頼×スパダリ強引攻めが好きなあゆむ(自覚は誘い受け)。
中盤にあゆむの好きなBL作家が登場。振る舞いからタチだと思われていた先生が、実はバリネコと判明するシーンで興味が一気に先生に向きました。
担当編集(倉田)×バリネコBL漫画家(匠)が一番の推しカプです。
3つ目の話はヤリチン×陰キャの同級生カプ。
カバー裏の「BLの周りはBL」という四コマの、頼の友人二人の詳しいエピソードも欲しくなるほどBLカプがいっぱいの作品でたのしい。
35×23の年上攻め、年下受け!
年の差カプ!
ゲイ×ゲイ!
受けはフリーのエンジニア。
攻めは便利屋。
元彼にストーカーされてるから彼氏代行を頼む受け。
ふたりの会話の節々に、おっさんと若者を感じてかわいい。
受けは、攻めに対しての第一印象は最悪だったけど、ストーカーを撃退する姿に雄みを感じて、発情してるかの如く惚れてて萌えた。
媚び媚びモードもエッチに対してチョロいのも良い。
攻めが過去に使ってた売り専風俗のキャストが現れてから、受けが嫉妬と束縛感でピリつくのも可愛い。
過去に攻めに抱かれたネコと、今の相手である受けの、攻受受三角関係がすごく良かった。
スケベおっさんと、普段と仕事モードの攻めにギャップ萌えしてる受けの可愛いカプでした。