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青年発火点 コミック

雨隠ギド 

可愛い~十代可愛い~!

あ~十代って可愛いな~!(笑)
初々しくて若さがあって、それでいて若いが故の苦さもあって、ギド先生らしい作品でした。
この独特かつ繊細な雰囲気や言い回しは、この方にしか描けないな~といつも思います。

個人的にたれ目の攻めが好きなのでそこでまず喜びました。
たれ目で押せ押せ系の年下イケメンとかツボ過ぎて!
押せ押せなんですが相手の意思を無視するわけじゃなく、それでいて最後の一歩をガッと行けない感じがリアルでよかったです。
受けは見た目はクールですがちょっと不思議ちゃんぽい感じ。こちらも好み。
ふわふわ浮ついているけど、だからこそ現実が見えていて、途中で一旦別れる展開があるのですが……。
二人の性格がでこぼこを埋めるようにぴったり合致していて、凄く萌え萌えしました。
なんというか、割れ鍋に綴じ蓋的な(笑)

ギド先生は精神的な距離感を表現するのが上手いので、距離が縮まっていったり一瞬で遠ざかったりする様子がよくわかります。
ふわっとして甘酸っぱい二人だけの世界と、鋭い現実ばかり(攻めのお姉さんの話とかも)の周囲の世界との描写が秀逸。
『犬とつばめ』の時もありました、この不安定さが思春期・青春っぽくていい。
おかげで見ていてハラハラしてしまうのですが、大抵ハピエンなのでそこは安心して読めます。

エロもあるし表情とか色っぽくていいのに、二人の雰囲気ゆえかエロいのに初々しさと可愛さの方が強かったですね。
特典についてたペーパーの四コマが二人らしくて可愛かったですww

前評判が高かっただけに拍子抜け…

デビュー単行本なのに凄く人気があるようだったので(本屋でもプッシュが凄かった)、気になって読んでみたのですが……。
絵・話とも特に特筆するようなこともなく、正直拍子抜けしてしまいました。
絵は安定して綺麗ですがめちゃくちゃ上手いというわけでも……。エロは凄くエロかったです。
話はエロメインなので雑で速く、「なんでくっついたの?」というのがわからないまま不完全燃焼でした。よくあるBL的展開で、目新しさはナシ。
表題以外の方が面白かったです。

個人的に受けが当て馬に色々されるのが地雷なので、そこで評価ダウンしてる部分もあります。
とにかく受けが流されやすくて主体性がない!
攻めの為に我慢して教授に体を~という展開でも、正直そんなに嫌がっているように見えなくて……うーん。
これ、攻めが泉じゃなくてもホイホイヤっちゃうんじゃ? お世話やいてくれるイケメンなら誰でもいいのでは? という気持ちになってしまって、モヤモヤしてあまり萌えられませんでした。
あと↑のような展開の後に、当て馬の教授と攻めの前で普通に話しているのもデリカシーないな~と思ってしまって、表題作は全面的に地雷が……><

作者さんと萌えツボが合わないのかもしれません。
絵は割と好きなので残念。
個人的にはエロコメディ系の短編集とか出たら欲しいです。

綺麗だけに惜しい

完全なる表紙買いです!
本屋さんの棚を眺めていた時、綺麗な背表紙だなぁと思って手に取り、表紙・裏表紙のあまりの美しさに即買いしてしまった一冊です。
最近の作家さんには、時々表紙の塗りが綺麗過ぎて中の絵が違う…という方がいるんですが、この作品にはそんな事も無く。
モノクロでも独特の雰囲気があって、とても素敵な絵柄です。
コマ割りにも少し癖がありますが、見づらくはありません。

今回、短編集なので各内容にはあまり触れません。
恋愛要素は薄いですが、全体に柔らかい感じのお話が多かったので癒されました!

もったいないなぁと思うのは、折角のファンタジー設定に入り込む前にお話が終わってしまう事。
ファンタジー色の強い設定は好きなのですが、短編という事もあって圧倒的な描写不足というか説明不足というか…。
世界観が固定されている分、ストーリーに深く関わらない部分はさらっと流されて、「え、これってどういう事?」というひっかかりが多かったです。
でもとても素敵な世界観なので、ぜひ伊東七つ生先生は一冊丸々あるいはそれ以上で一本ファンタジーを読んでみたいです。
学生ものの本もあるんですね!探してみます!

SL(シニアラブ)素晴らしい…(笑)

「この世 異聞」最終巻。
完結は嬉しいですが、終わってしまうのは寂しいです…!

鈴木ツタ先生、連載中に絵が変わりましたよね。
前から好きだったんですが、今の柔らかくなった感じの方が個人的には好きです。
もう今回のカラー口絵のクラヨリ様の美しいことと言ったら…!必見ですよ!

紡は最初から最後まで一貫して「クラヨリ様が好き」で、「クラヨリ様のため」に動いていて、男前だ…!といつも萌え萌えしていましたが。
最終巻でも紡の芯の部分がぶれる事はなく、いい男になったな~と何故か保護者の気持ちにww
クラヨリ様が可愛すぎて、二人の“初めて”(最後まではしませんでしたが)のシーンには悶絶しましたv
何度読み返しても、その度に布団を殴打するほどの可愛さ!これが60ごにょごにょ…だなんて…!
紡も初々しくて可愛い~。このCPは二人とも可愛いです。
番外&描き下ろしの、その後の二人も凄く良かったです。
どんどんいい男になる紡と、愛されて絆されていくクラヨリ様。たまらないです。

萌え度合いで言えば神でも良かったんですが、終盤お話が駆け足に感じたのと、中盤から完全に昭くんの存在感…だったので萌×2で。
ちょっと真川さんの心境の変化がわかりにくかったかな。
セツが果たして人間に戻れたのか気になります。
外伝とか出たら絶対買っちゃうんですけどね~。

ちなみに私は櫂萌え…他の方があんまり触れていなくて自分だけなのかと戦々恐々としています。
……だって半妖の二人とも、耳出してる時は尻尾も出ているじゃないですか。
つまり櫂のうさ耳verはお尻にうさぎ尻尾が…!?と妄想し出してしまったらもうダメでした(笑)
櫂と真川さんは本編の描写的には櫂×真川さんなんですが、5巻の「次はボクがいじめちゃおっかなーっ」という台詞を見た瞬間、「第一ラウンドは真川さんが櫂を(性的に)いじめていたに違いない!この二人はリバ!」としか思えなくなってしまいましたww
子供verは受けで青年verは攻めとは美味しいです…。いえ私の勝手な妄想なんですが。

同じパターン

まず最初に申し上げておきます。
私、腰乃先生の絵ダメなんです……(^ ^;)
直線的で荒っぽい線の絵って全般に苦手なんですが、それに加えて全キャラ同じ顔なのがちょっと……。
演出で中村君の髪にベタがなかったコマを見て、「これ誰?」って思ってしまいましたし(苦笑)

内容について。
・表題作『嘘みたいな話ですが。』
読み終わって最初に思ったのが、「この二人ならリバって欲しかったなぁ~」でしたww
鮫島くんと~の時にも同じ感想を抱いた事を思い出します。
基本的にリバは苦手なんですが、この二人はちゃんと最後までリバ見たかった……!
北川さんが男前過ぎて、私の中でこの作品は北川さんの一人勝ちでした。
北川さん格好いい! そのままやっちゃえ!(笑)

・同時収録『意外性の発展』
……まず受け(43歳)が年相応に見えない。
おやじ受け好きなので、年齢高く設定するなら、超童顔設定でもない限りそれなりに老けさせて欲しかったなーと思います。
内容もあまり好みじゃなかったので、この短編単体の評価は「しゅみじゃない」です。

・同時収録『明けの明星』
この作品だけ絵がちょっと違う気がします。描いた時期が違うんでしょうかね?
自分から行くのは思い切りがいいのに、いざ迫られると困っちゃう受け可愛いです!
ただ、う~ん……ゲイ側が受けか攻めかの違いだけで、設定が表題作とかぶってて、それが残念でした。


腰乃先生の作品は鮫島くんと~が初見だったんですが、この本と話・キャラがすごくかぶっていて……。
この本の中でさえ、話がかぶってしまっている。
相手に片思いしていて、普段は積極的だけど迫られると戸惑ってしまうゲイ。相手に迫られてなんやかんやで好きになり、むしろ積極的になってしまうノンケ。
それ自体は割と好きな設定なだけに、こうも同じ展開ばかりだと飽きてしまいます。
たまたまそういう2作に当たったのかもしれませんが、もし他も同じような話ならもう読まないと思います。

続きが気になって仕方がない!

元ハルヒラさんの作品で読んだのは三冊目。
線があっさりしていて絵が綺麗で、なのにデフォルメキャラが妙に可愛く、好きな作家さんです。
読むとほんわりとした気持ちになれる作品が多いイメージです。
でもいつも萌×2を超えられないのは、ストーリーがふわっとし過ぎて、今ひとつ盛り上がらないからかも。むむ…。

あらすじにも書かれている通り、謎多き自称・覆面レスラーな虎男の日向さん×アホ可愛いホストのアカル、という本作。
二人とも超可愛いです…!

日向さんはどうやらサラリーマンのようですが、他の登場人物と比べても体付きががっしりしていて、レスラーと言われても信じちゃうかもしれません。
いや、どう見ても覆面じゃなくて虎の頭なので、そこは気になっちゃうんですが(笑)
尻尾がぶわってなったり、耳がぴこぴこ動いたり、細かい部分ですごく感情が表れています。かわいい…
アカルもバカ可愛くて、悩んだり感情的になって突っ走ったりする割にはシリアスな雰囲気にはあまりならないので、微笑ましい気持ちで読めました。
アカルは感情が全部顔に出て、日向さんの一言一言に一喜一憂しちゃって、意地悪したくなる日向さんの気持ちもちょっと分かるかも。
虎頭な日向さん&素直なアカル、それぞれの表情が本当に豊かに描かれていて好印象。

猫好きとしてのトキメキがある事も否めないですww
格好いい日向さんがたまに見せる猫的行動が…可愛いんですよ…!
猫が足元すりすりするのってマーキングの一種って聞いた気がしますが、そう思うとニヤニヤものですね。

惜しむらくは、両思いになったけどこれからどうなるの? という半端なところで終わってしまっている事。
これが一冊読みきりだとしたらモヤモヤしますね。
虎頭の謎もさっぱりですし、意味深に登場した上司の鳴賀さんも謎のままですし。
是非続きを出して頂いて、せめて初夜くらいは…! 見たいです!

話は好きだけど顔が同じ

元々凄く好きな同人の作家さんで、商業単行本デビューと聞いて購入。
ややネタバレしてます。

・表題作「雪村せんせいとケイくん」
押せ押せ年下ワンコ系×理論派ぶってるクーデレ。
受けと元彼の過去の話も一話入ってます。
すみません、実は私ケイくんがずっと某バスケ漫画の彼にしか見えなくて……ww
同人で描かれてた彼からトーンを外したらまんまですね。やっぱり絵は嫌いじゃないですが今ひとつな感じ。
あと、作中で言われる程の「うつくしさ」を雪村先生の顔に感じ取れなかったのは痛いと思います。
ケイはイケメンなのですが、あっさりした絵なので“綺麗”な顔を描くには向かないと思うんですよね……。
更に言えば雪村先生そんなに難攻不落感もなく、むしろ普通にデレてんじゃん。と。
なので正直表題作はイマイチ。表題作だけなら中立だったかもしれません。

・シメコロシノキ
義兄弟もの。兄が迎えに来ての再会、体だけの関係、逃げた弟……等、設定はかなり萌えツボでした!
表題作に出てきた元彼が、ここでも当て馬的な嫌な奴として登場してます。
全体的にベタといえばベタ。
でもモノローグや台詞回しがキヅナツキ先生らしくて、好きな方は浸れると思います。
個人的にちょこっとだけ出ていたお父さんが可愛くて好きですwwww
王道的なので萌えはしますが、神とまではいかないかな、と。作品単体なら萌×2。

・全体評
タイトルが全てです(笑)
お話は好きです。特に「シメコロシノキ」は兄弟の執着スキーの私にはドツボでした。
ただ登場人物の顔のパターンが少なくて少し醒めてしまったところがあります。特に受け!
ぶっちゃけ表題作の受け・雪村先生と「シメコロシノキ」の受け・暁は、ほくろの位置の違いでしか区別出来ないです。
非常に勿体ない……。
どちらもハッピーエンドなのは嬉しかったです。
好きな作家さんなので今後の作品も買うと思いますが、ずっとこのパターンなら買うのを止めてしまうかも。今後に期待。

BLの王道

データベースだとかんべあきら先生のみとなってますが、かんべあきら先生と冬杜万智先生の共作です。
元は同人誌だったものをまとめて単行本化したそうです。

作品情報を見ると勘違いしそうですが(笑)俳優×モデルという芸能界色は薄く、幼馴染としての関係が主です。
明宏(受け)は幼い頃に両親を失い、宮元家に世話になっている…という設定。
しかも宮元家は両親が海外に住んでいて、鷹司と翼の兄弟二人と明宏の三人暮らしです。
鷹司と翼は二人とも俳優で、明宏がモデルにスカウトされた事から話が動き始めます。

明宏は髪もセミロングで見た目女の子みたい(いわゆる性別・受けってやつですね)で、考え方も割と乙女なんですが、「鷹司と対等になりたい」という気持ちがあるのがイイです♪
詳しくは書きませんが、ストーリー的にもほぼBLの王道といった感じ。
新しさとか、特別「萌えー!」とかいうポイントはないんですが、安心して読める作品でした。

ちなみに鷹司の弟の翼にもちゃんとお相手がいますv
1巻は鷹司と明宏がメインですが、2巻では翼とお相手の伊集院桂(俳優。大型ワンコ系)のお話も半々くらいで入ってきてました。

童貞先生! コミック

天城れの 

かつてこんなに笑ったBLあったかな

全編通して腹がよじれるほど笑いましたww
BLでどエロなのにひたすら笑えるという…。
腹抱えてひーひー言いながら読んだBLは初めてですww
なまじ絵が綺麗なのが余計に笑いを誘います。最初から最後まで変態しかいません。

・表題作「童貞先生!」
美藤先生が貞操を狙う生徒から身を守るコマが異常にツボです。
生徒達よ、いくらなんでも野獣過ぎないかwwww
舌なめずりする生徒会長が非常にいい変態でした。

・「大漁ロマンス」
女王様系の受けが乙女な攻めに迫るシーン、どっちがどっちだよwwと。
なかなかエッチしてくれない攻めに悶々とする受けというのは、切ない系か?と思わせての実に変態でした(褒め言葉)
個人的に「きょ…巨大魚」に盛大に吹きました。

・「裸眼鏡にさせないで」
これはもう始終笑い以外の何があったのかわからないくらい爆笑しましたww
最初の二ページで感じたときめきを返せ(笑)

・「恋奴!」
黒枝兄弟…いったいどんな成長を遂げたらああなったのか…wwww
基本アホエロですが、他作品と比べて長い事もあり恋愛要素もあり。
兄弟が張り合ってるトコとか好きです。
弟の耀のわかりやすいツンデレ感が結構萌えツボでした!

まさかBLのレビューにここまで「ww」を大量に使う日が来るとは思いませんでしたww

歌姫 非BL コミック

あき 

続きはないのかな… ※非BL作品です

表題作「歌姫」
「国王は男 歌姫は女
 男は国の中心から大地を治め 女は周囲から子守唄でそれを支える」
そんな世界設定の中に生まれた、存在しないはずの“男の歌姫”であるカインを主人公としたファンタジーです。
1話と5話(最終話)は存在しないはずの男の歌姫と女の国王の、現在の話。
2~4話はカインと姉・マリアと村長の息子・トーマスの三人の、過去の話。

設定がしっかりしている割に、置いてかれる感もなくすんなり読めました。
切なく悲しい話ですが希望も示されていて、読後感は悪くありませんでした。
ここで終わりでも十分お話としてはOKなのですが、個人的には最終話の後国がどうなっていったのか気になります。

読み切り「ダリカ」
「かつて人に文明をもたらした“神の子”。
 その死後、人間は神の子を生き返らせようと人の手で偽りの命を作り出した。
 しかし生まれたのは 破壊を好む悪魔のような命だった」
人工的に作られる“神の子”の実験作「ダリカ」と、ダリカが悪魔の感情に目覚める前に始末する役割を負った学生のお話。

こちらも切ない系のお話。読み切りもいいけど同設定の短編連作とか読みたい…。
表題作といい読み切りといいかなり好みな設定の正統派ファンタジーなので、こんな短いお話ではなくもっと長いものが読んでみたい作者さんです。