今までこんなオメガバースが無かったか?と聞かれたらあったかもしれません。けどこの作家様の描かれる表情や一つ一つの仕草が本当に綺麗で、受けの心情に心臓の裏が痛くなりました。凄く良かったです。こんなに素敵な絵でストーリーも背景や設定がしっかりしてて読み応えがありました。
もともとオメガバースの商業本が好きなのでオメガバースとなると買ってしまうのですが、最近のオメガバース設定は少し使い古された設定が用いられていて、読んでも二番煎じだなと思うことが増えてきたのですがこの作品はオメガバースが好きな方はとにかく読んでみて欲しいです。
読み終えた時の“夜明け”感が半端ないな、と思った先述の腐女子でした。
同時購入して2巻まで読んだので以下ネタバレです。
2巻では悠が蓮と出会う前にどこで何をしていたのか、どうして蓮と暮らすことになったのか明かされます。また、蓮の暗い過去も明かされてきます。
以下考察なのですが、蓮は色盲か色を判別できないという他とは違う性質で、それを本人はきづいていない、しかも周りも“αなのに”と蓮の他とは違う部分を二次性によって否定します。悠だけは、蓮のそういった部分を“おっちょこちょいでかわいい”といった風に表現して、蓮の個性だと慈しむ、それはとても救いでした。また他にも蓮の咳などもα用の抑制剤と関わっているのか、3巻以降もっとしんどくなりそうな展開がありそうですが、最後はハッピーエンドだと信じて続編を待ちます。オメガバースでこんなαが果たしていただろうか、αは絶対的に優秀で何もかも上手にできる、そんな固定観念を読者に持たせて蓮の辛さを徐々に明かす、所ケメコ先生が凄いなあと思わざるを得ない作品でした。
1巻2巻ととらのあなさんで同時購入しました。
以下、考察ですがネタバレを若干含みます。
Ωの悠についてはなぜ記憶喪失になったのか、直接的な原因は分かってきますがそれ以前何をしていたのかはまだ分かっていません。花がどうやらキーポイントのよう。
蓮は2巻で徐々に分かってきますが、靴下を履き間違える、などの伏線と2巻の過去で蓮がどうしてαと名乗らないのか、2巻で伏線が少し回収されるので深く書けないのですが、蓮の抱えるものに確証が持てて、読んでてしんどくなりました(いい意味で)。私はハッピーエンドになるためには過酷な試練を乗り越えてほしいタイプなので、最終巻までこのままもっとしんどくなってほしい(あくまでハピエン前提)。普通のオメガバース商業でΩの過去が辛く重いのはわりとありきたりだなと思いますがこの作品はαについても割とかなりのしんどさを与えてきて、しかも本人は気づいていない。この先、Ωの悠が蓮を救うことを願って、3巻以降とても楽しみにしています。
かしデス以上に好きなオメガバースはないです。殿堂入りです。私の中でです。あらすじは皆様書かれていらっしゃるので、私は4冊全部集めて死ぬほど読んだ上で疑問に思ったことを言います。
久藤が宮内に告白するシーン、髪伸びてきたな、のところで回想シーンに久藤のタイをつける話が一コマ出てきます。それはどこの回想なんでしょうか。作者様が唐突に出してきたにしては読者があらかじめ知ってるという体で描かれていますよね?どなたか教えていただきたいです。何かの特典ペーパーの内容だったのか、私の知らない幻の巻があったのか、これが気になって気になって読み返す時は少し辛いです。スッキリしたいです。作者様に尋ねることができたらそうしたいのですが、出来そうにないので、よろしくお願いします。(Ya●oo知恵袋みたいな使い方してしまい申し訳ありません。)
シリーズ3巻とも読んでここに戻ってくると、高羽と烏丸のイチャイチャが度を越していい。ただ、β①に関して高羽の父親に挨拶に行った帰りの公園のシーンで、烏丸がお腹に手を当てながらボソボソとなにかを喋ってるところ、あれはもしかすると前に体を酷使して避妊薬を大量に飲んでいたツケが回って子供が出来ない(出来にくい)体になってしまったんじゃないかな、、、と予想して泣きそうです。2人に幸あれ。烏丸はきっと高羽に子供を作ってあげたいって思いが強い。それを感じ取ってか、高羽は「烏丸がいればいい」とあくまで2人だけでの幸せを強く望む主張も切ない。
どうか2人に幸あれ。本当に。
鵜藤と澄斗も応援してるけどまじで烏丸の妊娠できない疑惑がどうなのかβ③で明らかになって、それでも2人が世界一幸せになってくれるような結末になることを祈ってます。