ポッチ
hi ni nagarete hashi ni iku
アニメイトさんで『日に流れて橋に行く』を購入するといただける特典4Pリーフレット。大きさはB5サイズ、表紙に+3P分の漫画、で構成されているリーフレットです。表紙は虎三郎と鷹頭の二人が立っている絵柄。どんな時でも偉そうな感じの鷹頭がちょっと素敵です。
内容はというと。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
「三つ星」の若き番頭・五百雀くん視点のお話。
彼が奉公人として三つ星呉服店に入ったのは8歳の時。
すでにこの時点で長兄・在寅が当主になってるのかな?在寅が虎三郎に紹介してくれるものの、「いおさき」という名前になじみがなかったのか、「五百に雀と書くんだよ」と在寅に教えてもらった虎三郎は彼を「すずめ」と呼ぶことに。
これがきっかけで、店の人たちにも「すずめ」と呼ばれるようになってしまう。
虎三郎とは同い年で、尋常小学校にも共に通う。
が、店の坊ちゃんである虎三郎と、奉公人の自分とでは、当然家の中では扱いが異なる。
だから、早く対等になりたくて、彼は子どもの頃から懸命に勉学に励み、そして、…。
というお話。
まだまだ子どもだったすずめが、暗い中目をこすりながら勉学に励んできたこと。
虎三郎に、複雑なライバル心を持っていること。
対する虎三郎は、めっちゃ天真爛漫な性格だったこと―。
そういう所が少しずつ分かってきて、だから本編の、あの「すずめ」の虎三郎に対する態度なのね、という。五百雀という番頭さんの「根っこ」となる部分がこの短いストーリーに描かれている。
けれど、この小冊子で分かったのは、すずめと虎三郎との関係だけではない。
奉公人であろうと、子どもであろうと、常に思いやりを持って優しい態度を取ってきた長兄・在寅。すずめに失礼な態度を取る虎三郎を叱ったり、目の悪いすずめにメガネを買ってあげたり。
そんな在寅が、なぜ失踪したのか…。
たった3Pでこれだけ内容の濃いストーリーを描けるのはさすが日高さんといったところか。めっちゃ美味しい小冊子で、これからこの作品を買われる方にはぜひともゲットしてほしい、素敵な小冊子でした。