くるりのこと「おやすみなさい、また明日」番外編

kururinokoto

くるりのこと「おやすみなさい、また明日」番外編
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
7
評価数
2
平均
3.5 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
特典
出版社
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
ドラマCD「おやすみなさい、また明日」(但コミコミスタジオ購入時のみ)

商品説明

ドラマCD発刊記念・コミコミスタジオ限定特典書き下ろしSSペーパー
告美視点で「くるり」が「maison荒野」にやってくるお話です。

レビュー投稿数1

「maison 荒野」の可愛いヤツ

本品はドラマCD
『おやすみなさい、また明日』の
コミコミスタジオオリジナル特典ペーパーです。

告美視点で「くるり」が
「maison 荒野」にやってくるお話です。

告美が朔太郎と暮らし始めて
何度目のかの春。

朔太郎は近所の奥さんから
のらの猫が軒下で生んだ仔猫の
貰い手を探す依頼を受けます。

4匹のうち3匹はすぐ決まりますが
片目がつぶれた1匹はなかなか決まらず

朔太郎が今週中に決まらなかったら
うちで引き取りたいと言い出して
告美は少し驚きます。

記憶をとどめておけない朔太郎は
なにかと縁を結ぶことにひどく慎重です。

障害があるから引き取ってもらえないって
他人ごとに思えないんだ

朔太郎の言葉に告美は黙って頷きますが
次の日、仔猫の引き取り手が決まり
ほっとしたような肩透かしを食らったような
おかしな気分になります。

朔太郎は病と一生付き合わなければならず、
告美は無理に励まそうとは思いませんでした。

朔太郎のすべてを緩やかに受け止めて
勝てなくても、せめて負けないように
目につきやすい悲しみに幸せが
食いつぶされてしまわないように。

後日「maison 荒野」に
皆に可愛がられることになる
「くるり」がやってきて…

A5サイズ片面で
maison荒野でペットとして
可愛がられたくるりのお話になります。

やってきた「くるり」とは
丸くて平らな掃除機ルンバの事♪

忙しさから公共部分の掃除にまで
手が回らなくなった朔太郎が購入し、
その掃除風景から「くるり」と名付けたのです。

設定した時間になると
掃除にいそしむくるりに
朔太郎がいつも声を掛けていたら
住人達にも伝播していきやがて
「maison 荒野」のペットとなります。

ある日、くるりは
瀬戸が廊下に置いた赤ペンキを倒して
掃除をしながら塗り広げるという
事件を起こします。

真っ赤なペンキまみれた廊下は
張り替える事となりますが、

その日の夜、告美は
朔太郎がくるりに何やら
話しかけている現場に遭遇します。

くるり、気にするなよ。
誰だって失敗くらいするんだから

ふふっと目を細めていた告美でしたが
朔太郎の言葉はくるりに話しかけつつも
自分自身に言い聞かせているようで
ひどく切ない気持ちになっていきます。

不自由な毎日を懸命に生きる朔太郎に
せめて美味しいコーヒーを入れようと
告美が台所へと向かう終幕まで

暖かい日常をコミカルに彩る出来事にも
朔太郎の病の影の深さが
見え隠れして胸を打ちます。

人は大切な人のためなら
どれだけ強く優しくなれるのか。

ブックレットに収録された朔太郎視点のお話は
本編と続編のつなぎとなっている呼称の話で
明るくてほっこりするお話でしたか

告美視点の本作は
朔太郎を受け止めて共に前に進もうという
告美の優しさと情の深さを感じられる
しんみりと切ないお話でした。

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