江名
chara birthday fair 2011
英田サキさんの「ダブル・バインド」
中原一也さんの「後にも先にも」
鳩村衣杏さんの「汝の隣人を恋せよ」
の、それぞれの番外編のお話が8ページずつ入っています。
「後にも先にも」しか本編を読んでいないのですが、
レビューがないので書かせていただきます。
気をつけますが、変なところがあればコメントなどでご指摘くださいませm(_ _)m
■英田サキ「ダブル・バインド」の番外編【真夜中の片想い】
二度目に上條に抱かれた夜。
瀬名は夜中に目が覚めて、寝ている上條をベッドに残し水を飲みに立ち上がる。
冷蔵庫にシュークリームが3個入っているのを見つけ、瀬名は昔のことを思い出す。
学生時代、
ひとけのない体育館裏でこっそりと、
当時剣道部の主将で硬派な雰囲気だった上條が、
幸せそうな顔でシュークリームを頬張っている姿を見てしまったことを。
そしてその後、
そのまま芝生の上で寝てしまった上條の口元にクリームがついているのを見つけ、
自分は咄嗟にそれを人差し指でぬぐい、なぜかそのままパクッと口に咥えてしまったことを。
昔の自分はそんなことで動揺していた、可愛かった。
今は上條の股間に顔を埋めてアレを舐めるくらいなのに。
ベッドに戻ると上條が声を掛けてきた。
過去を思い出すと同時に、上條との今後を考えて不安な気持ちになっていた瀬名は、
幾分唐突にこんな質問をする、
「今の私と昔の私。恋人にするならどっちがいいですか?」
■中原一也「後にも先にも」番外編【休日】
息子・良太と男の恋人・田村がギョーザを包んでいる様子を眺めながら、
ぼんやりと幸せを噛み締める、川崎。
これが妻子を持つ男の幸せなのだろうか?という気持ちにさせるほど家庭的で、
一転夜には獣に豹変する田村は、川崎にはもったいないほど非の打ち所のない恋人だ。
楽しい夕食を終え、良太も寝かしつけた後、
その田村が、「実は、ちょっとしばらく忙しくなりそうで・・・・・・」と言った。
単に少しの期間会えないというだけでなく、
田村の仕事を考えると、このまま会えなくなる可能性も含む言葉。
「帰ってこいよ。お前が死んだら、良太が悲しむ」
「川崎さんは・・・・・・?」
ここまで本気で誰かを好きになった経験がない川崎は、素直に答えられない、
自分の想いの強さに戸惑ってしまう。
そんな川崎に対して、田村は・・・
■鳩村衣杏「汝の隣人を恋せよ」番外編【賢者と交わる者は獣になる】
数日前、恋人である剛健と一ヶ月ぶりに、
一過性の性的不能から解放された直後の野獣のようなセックスをした。
そのことに恋人は大喜びで、
「すごい! あんなの初めて! また獣になってね」と熱烈リピートを望んでいる。
応えてやりたいが、どうすれば「野獣モード」に自分が入るのか分からない。
そんなこんなで潔水は、自宅マンション手前で困っていた。
でも、いつまでも帰らないわけには行かず、
「・・・・・・獣、獣・・・・・・」と念仏のように唱えつつ恋人の待つマンションへ。
ご飯は食べてきたと言うと、
「じゃあお風呂に入って、ベッドで待ってて!」と。
言うとおりにして寝室で待っていると、
剛健が、ドアを開けるなり両手を広げて登場!
普通の格好でではない、オフホワイトのカバーオールを身につけて、
「どう? どう?」と言ってくる。
聞けばフェネックのコスプレ、大人のおもちゃの一種だと言うのだが、
当の潔水はイマイチよく分かっていないw
さてさてこれで、潔水は野獣モードに入れるのか~??
8ページと短かったですが、ちゃ~んと読ませてくれる番外編でした♪