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sekai no hate de matteite
高遠琉加さん原作作品。
高遠琉加さんの作品はもっとドラマCD化されてもいいと思うのですが、なぜこんなにCD化作品が少ないんだろう。
この原作、高遠琉加さんの本のなかでも特に好きな作品です。主役の男二人のもどかしい関係性が、とにかく神なのですよ。
黒田さんの声が苦手だからどうかなぁと恐る恐る聴いたんですが、杞憂でした。
黒田さんも鳥海さんも合ってたし、演技も素晴らしかったし、めっちゃ良かったです…!
恋愛要素は極めて薄いです。
刑事と探偵の二人が、とある事件の解決のために協力しあうというストーリー。そこに、ベタな甘さはありません。ごく普通の会話しかない。基本的には事件について語り合うだけ。
でも、言葉のはしばしから滲み出る、互いへの思いがタマランのですよ。
抑制のきいた大人の恋心は、複雑なようで単純で、やっぱり複雑で。簡単には破れない薄いのに強靭な膜が、二人の間にずっとある。ずっとあるのだ!ずっとずっとあるのですよ!!
切ないよ!ひりひりひりひり切ないんだよコンチクショー!
でも過去に一度だけ、その膜が破れた瞬間がありました。回想のなかで語られるその瞬間は、攻めの精神状態がドン底だったときで、すがりつくように受けに救いを求めてしまってて。受けは、慈愛にも似た感情で彼を受け入れたんだよね。
極限状態のなかでのセックスって、なんでこう萌えるんだろう。
ただ、事件そのものはいまいちかなァと思いました。双子は同じ声優さんが声色を変えてやったほうが良かったんじゃないかなァ。双子だし、入れ替わりネタがくるのは分かりきってることとはいえ、あの声じゃバレバレだよ~。
まあでもそんなことはどうでもいいっす。
主役二人の関係性が完璧な萌えを構築して下さってるので、他のことなんてどーでもいいのさ!って気分になりました。
よく原作を1枚にまとめたと思う、そこを先ず評価したいです。
自分的に入れて欲しいなというシーンはかなりの率で入っていて、それが何より嬉しかった。
キャストも勿論大切なんだけど、特にこういうシリアス系な話は脚本の出来が良くないと話にならないので。
黒澤役の黒田さんのキャストは実際に聞いてみるまでは、実は不安だったんですが、いつものねっとり系ではなくてあっさりした、けれどどこか掴みどころのない黒澤を上手いこと演じてました。
鳥海さんはキャスティングの段階であ、これは合ってると納得してたんですが予想通り合ってました。
そして黒澤の妹が可愛くて、これもイメージ通りで嬉しかった、特に敬礼して兄を見送るシーンとか。
フリトでも触れられていたけれど、黒澤と櫂谷、この2人の関係性が他のBLCDとは違うのは、単に男同士の恋愛だと言い切れないそんな関係なのですな。
それよりもっと複雑な(恋愛を単純だというつもりはないけれど)感情が彼らの間にはある。
双子の事件の余韻の切なさといい、よく出来た一作だと思います。
ただ確かに双子の声が違うタイプなので、入れ替わりのシーンで直ぐに分かってしまうのがちと惜しかった。
でもそれをさっぴいても完成度は結構高いです。
原作ファンが聞いても1枚にまとめたって事を考慮すればかなり満足は出来るかと。
フリトは本編にありますが1分程度、でも黒田さんも鳥海さんもこの2人の関係性は面白いと感じたとの事。
黒澤(黒田)と櫂谷(鳥さん)は、同僚の刑事だったわけだが
ふたりは、お互いの感情に気づかないふりをして過ごしてきて
とある事件で黒澤(黒田)が、精神的にドン底まで堕ちたとき
ふたりでその淵からはいあがるための手段として
身体を繋げた。
絡みは1度きりっ!
黒澤(黒田)は刑事を辞め、探偵事務所をかまえるが
ふたりの腐れ縁は続く・・・
双子の片割れを追う黒澤(黒田)と
コンビニ強盗を追う櫂谷(鳥さん)
ふたつの事件は、ひとつにつながる。
よくありがちなパターンといえばパターンだけども
この双子の話も、妙にシリアスでとても笑えなかったよ。
途中、この双子が入れ替わるシーンがあるのですが
どー聴いても俺には、坂巻さんと下和田さんのボイスは聞き分けられるw
このあたりは聴覚的に演出するのは難しいかもねー。
エロとか愛だとか恋だとかBLとかそんなんじゃなく
男と男の友情が、熱いのにさばさばしててかっこよかったな。
BLCDとして楽しむには、エロさにかけるけども
なかなかに聞き応えのある内容に満足。
黒田さんのひょうひょうとした探偵の演技と
辛い過去、獣のような演技のギャップ良かったですよー。
フリートークは、さっくりと。
脚本の余韻が冷めないのかふたりともいつもより真面目な雰囲気。
ものすごい集中して演じてたんだなって感じで好感でした。
大人向け。
地味ですがドラマCDとしてかなりの良作では。
探偵と刑事のバディもの。
元同僚で同期設定なので、
黒田さんがナチュラルで聴きやすいし、やはり滅茶苦茶上手い。
鳥海さんもさすが。
二人の演技が聴いていて本当に心地良いし、
BL要素は極少で、単純にこの二人の関係が良い。
絡みは回想シーンで一度のみ。
色気要素でもないし、妹を亡くして酔い潰れて同僚を犯すというのが…
原作未読ではよくわからない流れだが…
介抱して傍にいるまでに留めたほうが甘かったのでは。
それくらいよくできたバディものなんです。
特別番組の2時間ドラマのよう(CDは1枚ですが)。
作中で起きる事件の構造とストーリーに引き込まれる。
坂巻さんと下和田さんの双子少年役もとても自然。
フリトは1分程度、黒田さんが相手なので鳥海さんの態度がいいw
エロ厨の私がエロはいらないと思うほど、
良い出来の探偵刑事相棒もの。
原作は未読。
静かな…というか少し重苦しさの漂うようなお話。
それぞれの「想い」が交錯していて出口のないような。
黒澤と櫂谷の中に沈む「ある夜」は互いにその一夜のみでそれから時間が経った今でも浮上してくることはない。
ただ、その時に選んでしまった事実は確かにあって。
その事実を抱えているのはどちらかといえば櫂谷なのだろう。
振り切ることができずに堕ちることを選んだ。
そこにある感情はまだ恋や愛とは違うようなものでしかないのかもしれないけれど。
切り捨てることができないから身を差し出す。
黒澤の方はもう少し感情が櫂谷に向いてるように見えるところもあって。
だからこそ、あそこで櫂谷にだけは弱さを見せることができたのだろう。
そんな昏い過去を抱えた2人が探すことになった人物。
律と水田。
この2人にも確定的な未来があって。
そこに向かっていくしかないところが重苦しさもあったり。
それでも最期の時までと律が寄り添おうとしている姿が印象的でした。
全体的にラブ感は薄め。
黒澤×櫂谷のシーンはあるもののどこか息苦しさの残るシーンでした。
櫂谷を演じた鳥ちゃん(鳥海さん)も黒澤を演じた黒田さんもとてもステキでした。
ただ、個人的にはこの作品は原作の文字で読んだ方が面白いのかなと思った点も。
というのは最後の方の逃亡劇のところ。
ここは多分、文字ならそのトリックには気付かず、それに気づいた黒澤に対し「さっすが探偵さん!」となるところだと思うのですが、音だとあまりにもわかりやすすぎて。
奏と律の声質がもう少し近ければ音だけの世界でもトリックとして通用するかなと思ったり。
母親は気が動転してて気づかなかったのかもしれないけれど…。
絵もない分、音に集中してしまうのである意味これは致命傷だったかもしれません。
せっかくステキな作品だっただけにもったいない。
巻末フリトは鳥ちゃんと黒田さんでサクっと。
「はぁはぁ言うのも疲れるけど、メンタル面で重いものも疲れる」とのこと。