雀影
このお話、原作未読でキャスト買いしたので、よもや、
若き獣・響のオノDが、年上の眼鏡美人・優哉の三木眞を
「貪り食う話」だったとは!!
この二人の関係が、あまりよくわからないまま聞いてたら、優哉のモノローグで
「思う様、俺を抱いた」
とか言われて、一瞬、へっ?とか思って、思わず少し戻して聞き直してしまった。
若さ故に暴走するケダモノな、オノD
こんなんもアリなんだぁ
へぇぇ~って感じ。
っていうか、こんな雄哉みたいな「流される美人な受け」に三木眞って、
そっちが、えぇぇーっ!! だな。
おのD超年下攻です。
やんちゃ声っていうかぶっきらぼうな感じの悪い感じっていうのかな、そんな感じ。
そんな響なのに、双子の兄の彗のことはとても大事にしてて。
病弱な彗に対してはとっても優しく接するし声も優しい。
優也との関係は最初から身体だけだったから優しい言葉とかもないんだけども、優也に拒絶されて別れを告げられた時の態度を思えばそれまで気付かなかっただけで優也に対してどんな感情を抱いていたのかもわかって。
それでも、まだ自覚症状はないんだけども。
家に帰って彗に話して諭されて。
自分の気持ちについて考えて。
それでまた優也に会いに行って。
でも、拒絶されて。
さて、そんな優也ですが。
絵を見た時、最初の印象としてはクールビューティ系なのかなと思ったんですがそうでもなかった。
いや、基本的に口調とかわりとクールというかちょっとキツイところはあるんだけども、それだけじゃなくて、なんか最初の響と会った時の誘い方とか話し方とかが飄々としてるっていうかライトな感じがして。
チャラいわけじゃないんだけども、なんか見た目よりも遊び人ぽく聞こえました。
後の方はもうどんどん切なく聞こえてしかたなくなってくるんだけども。
張った声じゃなくて喉の奥から絞り出すようなせつなそうな声っていうの。
「おまえが、俺に惚れなければ良かったのに。俺も…おまえに惚れなければ良かった…」
このセリフが相当切ない。
それの言葉を吐き出す優也の声がまた、ね。
互いに本当にずっと身体だけの関係ならば何も考える必要はなかったのに。
ただ、身体だけ繋いで。
要らなくなったら捨てて。
危険が自分に及びそうになったら切り捨てて。
だけど、そんなふうに切り離せるような関係でなくなってしまったら、それは組長になる響には弱点にしかならなくて。
そんなふうにはなりたくないから、優也は別れを告げる。
その時に衝動的に、それは無意識に。
響が優也の唇を奪うから。
今まで「身体だけ」だったはずの関係がそうではないことが証明されてしまい。
自分だけでなく響もまた想っていることを知ってしまい…。
「お前にキスなんかされたくなかった」とか言うんですよ。
6年間抱き合ってても感情が伴ってるわけじゃなかったからキスなんてなくて。
なのに、自分が本当はキスされたかったことに気付いて。
ああ、切ない!!
シリアス系のヤクザものです。
でもなァ…なんか、とってつけたようなハードボイルド感がたまらなく恥ずかしいというかなんというか…。
登場人物がシリアスな会話をしてるのが嘘臭く思えて、いたたまれない気分になってしまいました。
原作者さん、ヤクザの世界をシリアスに描くのは向いてないんじゃないかなと思いました。
ヤクザ屋さんたち、みんなして恋愛脳が強すぎる気が。
ただ、キャスティングはハマってます。
小野さんが若き野獣攻めで、三木さんがひねくれ美人の医者受け。
とくに小野さんは、こういう役がめちゃくちゃ合うなァと思いました。
絡みはあっさり。でも三木さんの受けはそんなに好きじゃないから、個人的にはokokと思いました(笑)