銀の鎮魂歌(レクイエム)【BLCD】

gin no requiem

銀の鎮魂歌(レクイエム)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神37
  • 萌×23
  • 萌1
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

204

レビュー数
12
得点
201
評価数
42
平均
4.8 / 5
神率
88.1%
著者
イラスト
媒体
CD
オリジナル媒体
小説
CD発売会社
マガジン・マガジン〈CD〉
収録時間
108 分
枚数
2 枚
ふろく
なし
フリートーク
なし
発売日
JANコード
4571278170345

あらすじ

抜けるような蒼い5の月の西の下、二年ぶりの故郷(ジオ)に帰ってきたキラ。懐かしい故郷―そこは愛しい男がいる。男の名は、若き帝王ルシアン。二年前、愛しあうふたりをある出来事が引き裂いた。<愛>と<憎悪>が錯綜する、めくるめく愛の鎮魂歌。

表題作 銀の鎮魂歌

ルシアン → 森川智之

キラ → 石田彰

その他キャラ
ディラン[松本保典]/ サマラ[飛田展男]/ ジェナス[増谷康紀]/ イリス[岩男潤子]/ マイラ、小姓1[山崎和佳奈]/ アスナス[阪脩]/ シリル、声3[上村典子]/ ワイデル、衛兵[茶風林]/ アズリ[土井美加]/ 小姓2[小谷伸子(現:nobuko)]/ 小姓3[佐久間摩美]/ 声1、声[澤田健彦]/ 中年の女、声4[中川和恵]/ 酒場亭主、声2[うすいたかやす]/ ナレーション、初老の男[沢木郁也]/ 若い男、声[瀬戸公雄]

レビュー投稿数12

うーん、好みではありませんでした…

受けがThe・健気って感じであまり好みではありませんでした…
しんどい系BLが大好きで、ならこれ良いよ〜とオススメされた作品だから期待度が高かったせいかもしれないですが、私はあまりハマれませんでした。
好きな人は好きなのかもしれませんが、あまりにも非がなさ過ぎる受け×勘違いで痛めつける攻めという構図なのですが、うーん、健気さ、儚さ、可哀想さの押し売りという印象を受けました。
あとは一方的に痛めつけられ続ける系は途中で慣れて飽きてしまって…あまり泣けなかったのはそのせいもあります。真性のドMさんにはあまりオススメしない作品です(笑)最後の手紙で過ちに気づくところもあざといというかなんというか…
そしてこれも私がひねくれてるせいだと思うのですが、この作品は、魂が惹かれ合う的な主題がありますが、そのせいもあり個人的にあまり受けに好かれるような魅力を見いだせませんでした。何故かルシアンから寵愛を受けるキラをやっかんでいたモブ君達のほうにどうしても同情してしまって。
ただ、マイラは可愛かったです。BLCDでサブキャラの女の子に惚れたのは初めてでした。

1

枕びしょびしょ!

原作未読。BLCDで久し振りに涙で枕びしょびしょになってしまい、聴いてて胸が痛かったです。

主従もの、健気受け悲恋が好物の私としては、この豪華キャストで実現したことにまず合掌。
森川さんと石田さんのペア、なんて格調高いんだろうと思いながら、聴き進めると、もう先が楽しみなのと、先が末恐ろしいのとでパニックです。

私的な萌えポイントは、絡み二回目くらい、少し成長した二人が事後ベッドの中かな?と思う場所で気だるげに、けど静かに語り合うところ。

ここの石田ボイス(16才位の設定)は、なんとも「幸せな事後」という感じ。色っぽい…なんとも色っぽい…

森川さんの声はもっと激しい絡みで聞きなれてて、このCD も言ってしまえば絡みは激しくないのに、この場面の前後の満足度は一体?!

あぁ、自分かなりBL好きなんだなあと思いましたねぇ(笑)

間の様々のシーンは、もどかしく苦しい、汚名返上はまだ?!みたいになるんですが、このCDの素晴らしい所は、とにかくテンポの感じがパッパッと早い印象。

しかもオイシイのは、痛いシーンや切ないシーンばかりロー。
あざといですね(*^^*)

ラスト直前の感じには、期待と末恐ろしさを感じながら聴いてたぶん、物足りなさを感じましたが、


いやいや!!!

森川さんのあの突き抜けた状態が…痛々しい!
痛すぎました(T-T)

これで幸せなのか、私もどう言っていいか分かりませんが、とにかく苦しい位涙が出ました。

ネットでたまたま知ったタイトルでしたが、聴いて良かったです!

今はかなり石田さんのBLCD も貴重なはず。

帝王森川さんの抜群の王ぶりもおすすめです!

ぜひ一度機会がありましたら…いや、どうか聴いてください!!と広めたくなる一枚。

2

後の世で

聴こう、聴こう。原作を読んでから・・と思いながら
数年の月日が経ってしまいました(m´・ω・`)相変わらずな私であります
が、これは・・なんとも壮大なお話だった。
壮大というか、壮絶というか。
重く苦しい、だけれども世の断りは至極当たり前でもあるのかと思ってみたり。

お話は、とある国の王と乳兄弟とのお話。
17才の若さで王位に即した攻。
跡継ぎをとあてがわれる女を見るたびに、種馬的扱いに感じてしまう。
あてつけのように、抱いたのは「なんでもくれる」と言った乳母の子供である受。
しだいに、戯れではすまないほど深みに嵌っていった。
けれども、男に入れあげていく王を臣下はよしとしない。
唯一無二の王である攻がこのままでは跡継ぎを残せない。
そう悟った臣下は・・・という件なのであります。

“同じような条件であっても、子供を産めるというだけでゆるされる”

あ~・・・・・(´;ω;`)・・・・・
攻がかりに王でなかったならば許されたかもしれない
受がかりに女であったならば許されたかもしれない
そんなやるせなさがまた胸に痛かった。

受視点、攻視点ではなく、な描き方
これがまた実際はこういう気持ちであったのではないか
甘く、蜜月であっただろう3年感と絶望の2年
描かれていない空白の時を二人はどう感じ、どう思い、過ごしてきたのか。
いかんせん、女といただけで激高して酷い仕打ちをした王は安直でまだ子供的なのかなという感じがしていた。数年経ってもなおひどい仕打ちを向けるほどに
けれど、その空白の間に気持ちがどうであったのか、考えるほどに胸が苦しく
結末に向けて開けられていく鍵がとても痛かった。

刹那的ではあるものの、すごく良い作品でした。
原作の方もあわせて読みたいとおもまいます

5

腐女(男)子にとっての教養としても面白い。

これから腐を極めたい人はまず、このBLCDないしは原作から入るべし。
いや、甘い恋物語もいいんだけどさ、やっぱり古典て重要です。

…というか、実はコレ、自分よりふた周りも下の子からハゲシク推薦されて聞いたんだけどねw
すいません、腐歴30年ですが漏れ漏れですね。
吉原理恵子先生の作品は「間の楔」にしても、これにしてもギリシャ神話やギリシャ悲劇の影響が非常に強いです。だから、なんとなく時空を超えたおとぎ話に聞こえたりもするし、カタルシス的に泣けるのでしょう。
いろいろな意味で「古典」なドラマが展開します。

さて、いかにこのドラマが泣けるかはほかのレビュアーの方々がハンカチもタオルも振り絞ってお書きになっているので、そちらをご参照いただくとして
泣いたついでにコレとギリシャ悲劇・神話との対比をしてみた。

作中に「もともとは一つだった魂が二つに切り裂かれ、ふたつの魂はお互いをもとめてさまよう」という話が何度も出てきますが、これはかのプラトンの「饗宴」の中で、アリストファネスが語った話を思い起こさせます。アリストファネスの語るところによると、もともと人は男女同体だったのだが、神によって二つになった、というところをBL的に二つの魂としています。
ちなみにプラトン先生、饗宴の中で少年愛について熱く語っていらっしゃいます。

ストーリーは「アッティカとキュベレ」を彷彿させます。(たぶん、オヴィディウスの『転身物語』の中に書いてあったと思うので、そちら参照で)
両性具有のキュベレは乱暴だったため、神によってペニスを切られて女神にさせられました。その切ったペニスから杏の木が生え、その実を食べた妖精からアッティスが生まれました。
アッティスは成長してたいそうな美少年になり、それを見たキュベレはアッティスに恋をしましたがアッティスの出自についてはなんら知りません。
やがて、アッティスはその美貌からお姫様の寵愛も受けて婿に迎えられますが、婚礼の日、嫉妬に狂ったキュベレが二人の前に現れます。アッティスはそれを恥じてペニスを切り落とし自害し、残されたキュベレは自分のした事に気づき、後悔して神に祈り、アッティスの体が永遠に朽ちることのないようにしてもらいます。
アッティスがペニスを切ったときに出た血は「スミレ」の花となって可憐に咲きました。

「銀の鎮魂歌」中にも架空と思われる花の名がいくつも出てきますが、これもそうしたところでヒントを得ているのだろうか…。

で、ドラマCDなんだが。
やはり石田彰さんの静謐かつ押し付けがましくない演技が秀逸です。
幸せなひと時が極端に少ないドラマなので、愛の表現が難しい。また、ラストで正気を失ってしまったルシアンをうっすらと虚ろに演じていた森川さんはさすがの安定感です。
ラストで決して幸せな終わりかたではないのに、ほっとしてしまったのはワタクシだけか!?

2

最も好きな余韻。

原作未読なのでCD単品のレビュー。
おとぎ話のような、壮大さを感じる話。
静かで綺麗なBGM。落ち着き、聴き取りやすい。
ストーリーも、メインのキャストさんお二人も、
豪華な脇役のキャストさん達もどこを採っても、素晴らしい。
イリス役:岩男潤子さんの声は、本当に綺麗で
心地よさに、うっとり。癒されました。もしも、
女性声優さんが苦手だから、聴いてない。という方がいたら
凄くもったいない (ノ><)ノ

石田彰さん、一言が本当にすごい。
発した瞬間に涙がパッとでたので我ながら少し驚いた。

ずっしりと重く、心を沈ませてしまいそうでも
余韻は気持ちよく、とても澄んでいる。
それは、このお話を聴いている時に、誰よりも幸せに
なってほしいと想っていたキラが"夢"を、みられた時に、
めちゃくちゃ幸せそうだ。と、心底感じられたからだと思う。
常に相手を想う、清く強い心に天晴れでした。

1

残酷な童話のよう…

みなさんのレビューを見る限り、かなりの神作品であってもかなり悲しい話だというのはわかったので、吉原理恵子好きなくせに後回しにしていまいした。
やっと聴いてみたんですが、もうほんとうに素晴らしかった!!

キラがただただ哀れで哀れで…。
しかし、よくよく考えると死ぬほど愛した人に裏切られたと思っているルシアンもかわいそうで仕方ないです。
裏切られたわけじゃないって気付いた時にはもう何もかもが遅かった。

魂の半分を失ってしまったルシアンはきっとあのままなんでしょうね。
それはひたすら不幸だったキラにとって、少しでも救いになるのでしょうか。
むしろ悲しいことなのでしょうか。
彼らの周りの人間は、自分たちのしたことを後悔して生きていくことになるのかもしれません。
最後の最後にルシアンのあの無邪気な笑顔を出してくるとは、視聴者に対する爆弾投下もいいところです。
森川さんの熱演でした。
素晴らしい演技に圧倒です。
後味はけっしていいものではないですが、何ともいいようのない深い愛を目の当たりにすることができました。
BGMも脚本も役者さんもみんなとても素晴らしかったです。

1

たまには肩の力を抜いて、CD聞いて泣いてもいい

何度聞いても泣いてしまう・・・(/_;)
今、レビューを書きながらさらに泣いてます!!
こんなに苦しいエンド、いいのでしょうか

ルシアンの妹であるイリスが語る話に涙してしまった
神様は人間をつくるとき1つの魂を半分に裂いて二つの体に封印する
それ故に裂かれた魂は片割れを欲して求め、
互いが互いを悲しいほどに呼び合うという。
そんな夢物語と帝王という身分の狭間で引き裂かれていく姿が
切ない。
そのついになる魂は半分に裂かれたままでは生きてはゆけない
それがラストのシーンに表れていて、
感動ぉぉぉぉぉぉぉぉお!!

この話において、二人の女性の存在が悲しくもキーになっていたと思う。
妹のせいで引き裂かれてしまった二人だけど、
ゆくゆくは裂かれるであろう二人。身分違いなのだから、そうなることは決まっていた。
そう考えると、イリスがいたから最後まで二人はつながっている・・・
ルシアンとキラ、二人が来世で共にあらんことを願うばかりです。

そして、キャストから音楽からすべてにおいて素敵でした!
レクイエムなだけあるかなw
そういう雰囲気すべてが評価される作品です

素敵な涙をありがとう!吉原先生!!
こういう素晴らしい作品はたくさんの人に聞いてほしいばかりですね(´`)ハア

1

苦しくて辛くて涙がたくさんあふれる作品です。ネタバレ注意!

うわーーーー!!!
初めてバッドエンド系のCD聞きました。
いつもはなんだかんだでハッピーエンドばっかりだったので・・・。

うーーーーーーーわーーん、、もうこれ書いてても思い出してしまい、とてもつらいっす。

ラストはほんとに涙があふれてどうしようもなかったです。
でも、私が一番泣いた所は、ルシアンが偶然手紙を見つけ読むというシーンです。もう、あれは半端なくなきました。
真実が分かってからもただただルシアンの心の中がひしひしと伝わりものすごく辛かったです。
もちろん、キラの心の中もひしひしと伝わりただただ苦しかったです。

ラストはどうしようもなく、、せっかくの休日だったのにもう、しばらく茫然としてしまいました。

バッドエンドに抵抗のない方、悲恋に抵抗のない方は絶対きくべき素晴らしい作品です。

2

皆さんのレビューに偽りなし

若き王は、子供のような一途さと独占欲で小姓を愛した。
小姓もまた、与えられる以上の想いでもって国王を愛し返した。
疑いようのない愛によって強く結ばれていたはずの二人の絆は一瞬にして断ち切られ、狂ってしまった歯車は哀しみの音を軋ませながら動き出していく。
美しい旋律に彩られた、切なくも狂おしいほどの愛の物語でした。

どっぷりとドラマに浸かりきった1時間半でした。魂抜けました。返してちょ。
前半途中からずうっと涙腺が緩みっぱなし(原作未読なので余計かもしれませんが)で、聴き終わった頃には鼻ガビガビでひどい顔に。
そのぐらい、全編通して絶えず切なさが付きまとい、悲劇の予感に終始怯えながら聴いていました。

愛の光は強ければ強いほど、落とす影もまた濃い。時の流れは取り返しようもなく、支払った代償はあまりに大きい。
すれ違った愛はやがて終焉を迎えますが、その最期もまた強烈なまでの愛の証でもあるので、やりきれなさの中にも一抹の満足感を得られます……ですが、皮肉で痛ましい鎮魂歌は、いったい誰の魂を慰撫するんだろうか。と、思わずにいられません。
たまらない余韻がいつまでもいつまでも、しこりのように胸に残りました。
ニクイぜ、そして上手いぜ、吉原さん。

声優陣も、皆さん好演しておられました。
怒れる若き王、全てを失った吟遊詩人、大儀を全うする者、大儀と良心の狭間でゆれる者、罪の重さに苦しむ者…主役&脇を含め、役割配分がきっちりしていてわかりやすい。
どの声優さんも、それぞれの想いと立場を反映したトーンでしゃべっておられて、会話がすっと頭に入ってきます。
どのシーンにも緊張感があって、固唾を呑んで聴き入り、時間どころか尿意も忘れてましたw
特に石田さん。
実は苦手意識があったのですが、それがふっとんじゃうほどに悲劇のキリ役を見事に演じきっていらっしゃってます。聴いてるこっちの喉まで苦しくなってしまうような「愛しています、愛しています」の絶叫が、もう心に痛くて悲しくて……うおー、すげぇよプロ!ぞわぞわぞわ…(鳥肌)

それから、BGMがほんっっとーにほんっっとーに素晴らしかった。
哀愁を誘う繊細で美しい旋律は、それ自体がまるでモノローグのよう。
彼らの心を映し、それでいて語り部的な距離感を感じるメロディラインなんですよね。見事に物語を盛り立て、聴き手と作品を繋いでいます。
この曲を聴いただけで泣ける自信があるぞ!

切ないお話を求めていらっしゃる方には問答無用でオススメ、そうじゃない方にもごり押ししてオススメしたい不朽の名作でした。
あー、鼻の下痛いぜ。(鼻かみすぎた)

8

BLクラッシックに涙する・・・

正統派、上質なお伽話。

戦で先王を失くした王国を継いだのは
15歳のルシアン(森川)
若くして王位を継いだため孤独で俺様な暴君
そんなルシアン(森川)の心のよりどころは
小姓のキラ(石田)で、キラ(石田)もまた
両親を亡くし誰も後ろ盾がいないわが身を
必要してくれるルシアン(森川)に
ただ純粋に親愛を寄せていたのに
ルシアン(森川)17歳のお誕生日に操を捧げることになる
伽を勤めて早3年が過ぎ・・・
ルシアン(森川)のキラ(石田)への寵愛は
より一層深まるばかりで臣下の者は頭を抱えていて
そんな折、妹姫イリス(山崎和佳奈)の恋が
大きな波紋になり二人を引き裂く・・・

と、いうお話。

身分違いの恋、せめてキラ(石田)が子供を生める女であったら・・・
こんなにも惹かれあう二人は、結ばれないわけですよっ。
たらればや、奇跡もなく、ただただ悲恋です。
あまりにも悲しい恋のお話に涙しました。

若き孤独な王ルシアン(森川)には、嘆いたり迷ったりすることは許されず
常に虚勢を張り暴君で居続けることで立っていられたんじゃないかと。
キラ(石田)を信じることのできなかった自分の大罪に
詫びて許しを請うことはせずに虚勢を張り続ける・・・もぉここで涙涙っ。
ルシアン(森川)は、王なんだもん。

キラ(石田)の奏でる旋律も美しくラストも良かった。

絡みについては、美しい石田喘ぎと控えめな森川攻め喘ぎ。
どこをどう触ってどうなってこうなってという言葉攻め的な
セリフは一切入ってないので、喘ぎのみで体位を想像するため
エロさはないですね、水音系のSEもないですし。
お伽話なので、そこに不満は感じませんでしたよ。

古典的悲恋に、素直に涙が溢れました。 

7

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