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gin no requiem
若き王は、子供のような一途さと独占欲で小姓を愛した。
小姓もまた、与えられる以上の想いでもって国王を愛し返した。
疑いようのない愛によって強く結ばれていたはずの二人の絆は一瞬にして断ち切られ、狂ってしまった歯車は哀しみの音を軋ませながら動き出していく。
美しい旋律に彩られた、切なくも狂おしいほどの愛の物語でした。
どっぷりとドラマに浸かりきった1時間半でした。魂抜けました。返してちょ。
前半途中からずうっと涙腺が緩みっぱなし(原作未読なので余計かもしれませんが)で、聴き終わった頃には鼻ガビガビでひどい顔に。
そのぐらい、全編通して絶えず切なさが付きまとい、悲劇の予感に終始怯えながら聴いていました。
愛の光は強ければ強いほど、落とす影もまた濃い。時の流れは取り返しようもなく、支払った代償はあまりに大きい。
すれ違った愛はやがて終焉を迎えますが、その最期もまた強烈なまでの愛の証でもあるので、やりきれなさの中にも一抹の満足感を得られます……ですが、皮肉で痛ましい鎮魂歌は、いったい誰の魂を慰撫するんだろうか。と、思わずにいられません。
たまらない余韻がいつまでもいつまでも、しこりのように胸に残りました。
ニクイぜ、そして上手いぜ、吉原さん。
声優陣も、皆さん好演しておられました。
怒れる若き王、全てを失った吟遊詩人、大儀を全うする者、大儀と良心の狭間でゆれる者、罪の重さに苦しむ者…主役&脇を含め、役割配分がきっちりしていてわかりやすい。
どの声優さんも、それぞれの想いと立場を反映したトーンでしゃべっておられて、会話がすっと頭に入ってきます。
どのシーンにも緊張感があって、固唾を呑んで聴き入り、時間どころか尿意も忘れてましたw
特に石田さん。
実は苦手意識があったのですが、それがふっとんじゃうほどに悲劇のキリ役を見事に演じきっていらっしゃってます。聴いてるこっちの喉まで苦しくなってしまうような「愛しています、愛しています」の絶叫が、もう心に痛くて悲しくて……うおー、すげぇよプロ!ぞわぞわぞわ…(鳥肌)
それから、BGMがほんっっとーにほんっっとーに素晴らしかった。
哀愁を誘う繊細で美しい旋律は、それ自体がまるでモノローグのよう。
彼らの心を映し、それでいて語り部的な距離感を感じるメロディラインなんですよね。見事に物語を盛り立て、聴き手と作品を繋いでいます。
この曲を聴いただけで泣ける自信があるぞ!
切ないお話を求めていらっしゃる方には問答無用でオススメ、そうじゃない方にもごり押ししてオススメしたい不朽の名作でした。
あー、鼻の下痛いぜ。(鼻かみすぎた)
【銀の鎮魂歌】は吉原作品には珍しく、少女マンガ的な物語で。
最初から最後まで、ひたすら儚げで美しい。
CDでもその少女マンガ的な美しさが再現されていました。
悲劇のヒロイン(笑)である銀髪の少年キラを、
石田彰さんが超儚げに演じていました。
石田さんのBL作品、実はこれが初めて聴いたのですけど……
透明感のある喘ぎ声に、かなり萌えました。
初々しいやら痛々しいやら、ルシアンの寵愛が納得のキラでした。
後半の世捨て人風な美人声も絶品で、素晴らしかったです。
ルシアンはBL界の帝王・森川さん。
登場シーンの若々しくてやんちゃそうな声が、めちゃくちゃ可愛くてツボ!
『キラを寝所へ連れて来~い!』と、ダダをこねまくるのがたまらん。
そんな熱くて可愛いルシアンが些細な誤解で、
最愛のキラを憎悪し、追い詰めていく様子が怖いし、辛かったです。
メインカップルを取り巻く人々にも、それぞれ思うところがあり、
懸命に生きていて、濃密なドラマを繰り広げています。
個人的には飛田さんが好きなので、サマラがお気に入り
結末は分かっていましたが。やはりラストは切なくて。
キャスト・脚本・演出全てが良く、聴きごたえのあるCDでした。
>かにゃこさん
石田さんが全盛期の頃、BLCDには全く興味がなくて。
私も石田さんの活躍を知らないのですよ。
このCD(しかも復刻盤)で石田さんのBL演技を初めて聴きました。
役柄のせいかもしれませんが、清楚な色気を感じさせるイイお声でした!
作品はファンタジーもので悲劇です。
主要キャラに女性もいます。
脚本がしっかりしているし、私は面白いと思います。
初Hのキラ(受)の年齢が13ですが、
しっかりした男の子なのでショタという感じはないです。
ちなみにその時のルシアン(攻)の年齢が17。
その後、二人が成長してからのお話なので、
ショタものではないですよ~!
正統派、上質なお伽話。
戦で先王を失くした王国を継いだのは
15歳のルシアン(森川)
若くして王位を継いだため孤独で俺様な暴君
そんなルシアン(森川)の心のよりどころは
小姓のキラ(石田)で、キラ(石田)もまた
両親を亡くし誰も後ろ盾がいないわが身を
必要してくれるルシアン(森川)に
ただ純粋に親愛を寄せていたのに
ルシアン(森川)17歳のお誕生日に操を捧げることになる
伽を勤めて早3年が過ぎ・・・
ルシアン(森川)のキラ(石田)への寵愛は
より一層深まるばかりで臣下の者は頭を抱えていて
そんな折、妹姫イリス(山崎和佳奈)の恋が
大きな波紋になり二人を引き裂く・・・
と、いうお話。
身分違いの恋、せめてキラ(石田)が子供を生める女であったら・・・
こんなにも惹かれあう二人は、結ばれないわけですよっ。
たらればや、奇跡もなく、ただただ悲恋です。
あまりにも悲しい恋のお話に涙しました。
若き孤独な王ルシアン(森川)には、嘆いたり迷ったりすることは許されず
常に虚勢を張り暴君で居続けることで立っていられたんじゃないかと。
キラ(石田)を信じることのできなかった自分の大罪に
詫びて許しを請うことはせずに虚勢を張り続ける・・・もぉここで涙涙っ。
ルシアン(森川)は、王なんだもん。
キラ(石田)の奏でる旋律も美しくラストも良かった。
絡みについては、美しい石田喘ぎと控えめな森川攻め喘ぎ。
どこをどう触ってどうなってこうなってという言葉攻め的な
セリフは一切入ってないので、喘ぎのみで体位を想像するため
エロさはないですね、水音系のSEもないですし。
お伽話なので、そこに不満は感じませんでしたよ。
古典的悲恋に、素直に涙が溢れました。
聴こう、聴こう。原作を読んでから・・と思いながら
数年の月日が経ってしまいました(m´・ω・`)相変わらずな私であります
が、これは・・なんとも壮大なお話だった。
壮大というか、壮絶というか。
重く苦しい、だけれども世の断りは至極当たり前でもあるのかと思ってみたり。
お話は、とある国の王と乳兄弟とのお話。
17才の若さで王位に即した攻。
跡継ぎをとあてがわれる女を見るたびに、種馬的扱いに感じてしまう。
あてつけのように、抱いたのは「なんでもくれる」と言った乳母の子供である受。
しだいに、戯れではすまないほど深みに嵌っていった。
けれども、男に入れあげていく王を臣下はよしとしない。
唯一無二の王である攻がこのままでは跡継ぎを残せない。
そう悟った臣下は・・・という件なのであります。
“同じような条件であっても、子供を産めるというだけでゆるされる”
あ~・・・・・(´;ω;`)・・・・・
攻がかりに王でなかったならば許されたかもしれない
受がかりに女であったならば許されたかもしれない
そんなやるせなさがまた胸に痛かった。
受視点、攻視点ではなく、な描き方
これがまた実際はこういう気持ちであったのではないか
甘く、蜜月であっただろう3年感と絶望の2年
描かれていない空白の時を二人はどう感じ、どう思い、過ごしてきたのか。
いかんせん、女といただけで激高して酷い仕打ちをした王は安直でまだ子供的なのかなという感じがしていた。数年経ってもなおひどい仕打ちを向けるほどに
けれど、その空白の間に気持ちがどうであったのか、考えるほどに胸が苦しく
結末に向けて開けられていく鍵がとても痛かった。
刹那的ではあるものの、すごく良い作品でした。
原作の方もあわせて読みたいとおもまいます
いや↑これ↑、某ブログでこのCDを猛プッシュされてた方が書いてらしたことの丸パクリなんですが、聴き終えて私も「その通り!!」と思ったもんで、そのまま使わせていただくことにしました。
吉原理恵子原作です。原作もかなり良かったんですが、完全に原作を超えてました。
隅から隅まで丁寧に作られたCDでしたよー。
攻めはルシアン@森川さん。わがままな暴君です。若き国王なのだ。
乳兄弟であったキラ@石田さんに夜伽を命じます。
原作での初夜は、キラにとってかなりキツイ初夜になるんですが、そのあたりはボカし気味です。
で、そのままルシアン@森川さんが、キラ@石田さんだけを可愛がって、嫁を貰おうとも他の女性を寝所に呼ぼうともしないもんで、世継ぎのことを考える重臣たちはジリジリしはじめます。
これが、その後起きる悲劇の伏線となります。
森川さんの声がかなり若いですw可愛さ余って憎さ百倍になっちゃう執着攻めのルシアンそのものでした。
で、石田彰さんの健気受けですが、ホントに良かった。上手い!の一言です。BLには最近あまり出演されてませんよね。もったいない~。
誤解があってルシアンとキラは悲しい別離を迎えます。離れる前に、怒り狂うルシアンがキラを鞭打つ壮絶なシーンがあるんですが、石田さんの絶叫が真に迫りすぎてて心臓がバクバクしました。
で、数年後、再び再会することになります。
でもそのときにはもう二人ともお互いに、引き返せない「事情」ができてしまっています。ネタバレになるので書きませんが、切なくて仕方がなかった。
で、ラストで号泣。
ここね、普通ならあるべきはずのシーンがないんですよ!!
原作も同じなんですが、誤解が解けた二人が愛を確認しあう場面が、ない!!
なくてあのラストをもってくるか!と。
ちょーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
と思いましたが、この不親切さが逆に良かった。これ吉原理恵子さんの「見せない」という演出だと思うんですが、ピタッとハマってます、冴え渡ってます。
私またしばらく嗚咽が止まらなかったです。
ヤバイ、文字数足りなくなってきたので、あと一つだけ書かせてください。
このCD、音楽やSEも素晴らしかったです!
オススメ、超オススメ。
うわーーーー!!!
初めてバッドエンド系のCD聞きました。
いつもはなんだかんだでハッピーエンドばっかりだったので・・・。
うーーーーーーーわーーん、、もうこれ書いてても思い出してしまい、とてもつらいっす。
ラストはほんとに涙があふれてどうしようもなかったです。
でも、私が一番泣いた所は、ルシアンが偶然手紙を見つけ読むというシーンです。もう、あれは半端なくなきました。
真実が分かってからもただただルシアンの心の中がひしひしと伝わりものすごく辛かったです。
もちろん、キラの心の中もひしひしと伝わりただただ苦しかったです。
ラストはどうしようもなく、、せっかくの休日だったのにもう、しばらく茫然としてしまいました。
バッドエンドに抵抗のない方、悲恋に抵抗のない方は絶対きくべき素晴らしい作品です。
これから腐を極めたい人はまず、このBLCDないしは原作から入るべし。
いや、甘い恋物語もいいんだけどさ、やっぱり古典て重要です。
…というか、実はコレ、自分よりふた周りも下の子からハゲシク推薦されて聞いたんだけどねw
すいません、腐歴30年ですが漏れ漏れですね。
吉原理恵子先生の作品は「間の楔」にしても、これにしてもギリシャ神話やギリシャ悲劇の影響が非常に強いです。だから、なんとなく時空を超えたおとぎ話に聞こえたりもするし、カタルシス的に泣けるのでしょう。
いろいろな意味で「古典」なドラマが展開します。
さて、いかにこのドラマが泣けるかはほかのレビュアーの方々がハンカチもタオルも振り絞ってお書きになっているので、そちらをご参照いただくとして
泣いたついでにコレとギリシャ悲劇・神話との対比をしてみた。
作中に「もともとは一つだった魂が二つに切り裂かれ、ふたつの魂はお互いをもとめてさまよう」という話が何度も出てきますが、これはかのプラトンの「饗宴」の中で、アリストファネスが語った話を思い起こさせます。アリストファネスの語るところによると、もともと人は男女同体だったのだが、神によって二つになった、というところをBL的に二つの魂としています。
ちなみにプラトン先生、饗宴の中で少年愛について熱く語っていらっしゃいます。
ストーリーは「アッティカとキュベレ」を彷彿させます。(たぶん、オヴィディウスの『転身物語』の中に書いてあったと思うので、そちら参照で)
両性具有のキュベレは乱暴だったため、神によってペニスを切られて女神にさせられました。その切ったペニスから杏の木が生え、その実を食べた妖精からアッティスが生まれました。
アッティスは成長してたいそうな美少年になり、それを見たキュベレはアッティスに恋をしましたがアッティスの出自についてはなんら知りません。
やがて、アッティスはその美貌からお姫様の寵愛も受けて婿に迎えられますが、婚礼の日、嫉妬に狂ったキュベレが二人の前に現れます。アッティスはそれを恥じてペニスを切り落とし自害し、残されたキュベレは自分のした事に気づき、後悔して神に祈り、アッティスの体が永遠に朽ちることのないようにしてもらいます。
アッティスがペニスを切ったときに出た血は「スミレ」の花となって可憐に咲きました。
「銀の鎮魂歌」中にも架空と思われる花の名がいくつも出てきますが、これもそうしたところでヒントを得ているのだろうか…。
で、ドラマCDなんだが。
やはり石田彰さんの静謐かつ押し付けがましくない演技が秀逸です。
幸せなひと時が極端に少ないドラマなので、愛の表現が難しい。また、ラストで正気を失ってしまったルシアンをうっすらと虚ろに演じていた森川さんはさすがの安定感です。
ラストで決して幸せな終わりかたではないのに、ほっとしてしまったのはワタクシだけか!?
原作未読。BLCDで久し振りに涙で枕びしょびしょになってしまい、聴いてて胸が痛かったです。
主従もの、健気受け悲恋が好物の私としては、この豪華キャストで実現したことにまず合掌。
森川さんと石田さんのペア、なんて格調高いんだろうと思いながら、聴き進めると、もう先が楽しみなのと、先が末恐ろしいのとでパニックです。
私的な萌えポイントは、絡み二回目くらい、少し成長した二人が事後ベッドの中かな?と思う場所で気だるげに、けど静かに語り合うところ。
ここの石田ボイス(16才位の設定)は、なんとも「幸せな事後」という感じ。色っぽい…なんとも色っぽい…
森川さんの声はもっと激しい絡みで聞きなれてて、このCD も言ってしまえば絡みは激しくないのに、この場面の前後の満足度は一体?!
あぁ、自分かなりBL好きなんだなあと思いましたねぇ(笑)
間の様々のシーンは、もどかしく苦しい、汚名返上はまだ?!みたいになるんですが、このCDの素晴らしい所は、とにかくテンポの感じがパッパッと早い印象。
しかもオイシイのは、痛いシーンや切ないシーンばかりロー。
あざといですね(*^^*)
ラスト直前の感じには、期待と末恐ろしさを感じながら聴いてたぶん、物足りなさを感じましたが、
いやいや!!!
森川さんのあの突き抜けた状態が…痛々しい!
痛すぎました(T-T)
これで幸せなのか、私もどう言っていいか分かりませんが、とにかく苦しい位涙が出ました。
ネットでたまたま知ったタイトルでしたが、聴いて良かったです!
今はかなり石田さんのBLCD も貴重なはず。
帝王森川さんの抜群の王ぶりもおすすめです!
ぜひ一度機会がありましたら…いや、どうか聴いてください!!と広めたくなる一枚。
何度聞いても泣いてしまう・・・(/_;)
今、レビューを書きながらさらに泣いてます!!
こんなに苦しいエンド、いいのでしょうか
ルシアンの妹であるイリスが語る話に涙してしまった
神様は人間をつくるとき1つの魂を半分に裂いて二つの体に封印する
それ故に裂かれた魂は片割れを欲して求め、
互いが互いを悲しいほどに呼び合うという。
そんな夢物語と帝王という身分の狭間で引き裂かれていく姿が
切ない。
そのついになる魂は半分に裂かれたままでは生きてはゆけない
それがラストのシーンに表れていて、
感動ぉぉぉぉぉぉぉぉお!!
この話において、二人の女性の存在が悲しくもキーになっていたと思う。
妹のせいで引き裂かれてしまった二人だけど、
ゆくゆくは裂かれるであろう二人。身分違いなのだから、そうなることは決まっていた。
そう考えると、イリスがいたから最後まで二人はつながっている・・・
ルシアンとキラ、二人が来世で共にあらんことを願うばかりです。
そして、キャストから音楽からすべてにおいて素敵でした!
レクイエムなだけあるかなw
そういう雰囲気すべてが評価される作品です
素敵な涙をありがとう!吉原先生!!
こういう素晴らしい作品はたくさんの人に聞いてほしいばかりですね(´`)ハア
みなさんのレビューを見る限り、かなりの神作品であってもかなり悲しい話だというのはわかったので、吉原理恵子好きなくせに後回しにしていまいした。
やっと聴いてみたんですが、もうほんとうに素晴らしかった!!
キラがただただ哀れで哀れで…。
しかし、よくよく考えると死ぬほど愛した人に裏切られたと思っているルシアンもかわいそうで仕方ないです。
裏切られたわけじゃないって気付いた時にはもう何もかもが遅かった。
魂の半分を失ってしまったルシアンはきっとあのままなんでしょうね。
それはひたすら不幸だったキラにとって、少しでも救いになるのでしょうか。
むしろ悲しいことなのでしょうか。
彼らの周りの人間は、自分たちのしたことを後悔して生きていくことになるのかもしれません。
最後の最後にルシアンのあの無邪気な笑顔を出してくるとは、視聴者に対する爆弾投下もいいところです。
森川さんの熱演でした。
素晴らしい演技に圧倒です。
後味はけっしていいものではないですが、何ともいいようのない深い愛を目の当たりにすることができました。
BGMも脚本も役者さんもみんなとても素晴らしかったです。