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rairairaisei
キャスト買い、原作未読での拝聴です。
一曲のバラードを聴いてるようなお話でした。良い意味で寝落ち向きです。
全体の感想より先に、攻め・ナナセへの感想を述べます。
本作は攻め視点ということでナナセの語りで物語が進みます。今回阿座上さん目当てで購入しましたが、いや〜〜……入ってしまいました。レビュータイトルの通り、ここに来て個人的な阿座”神”様リストに新規参入作品が来てしまいました。
転生ものではありますが、語り手のナナセは前世(受けより歳上の騎士)と現世(同級生の現代っ子)で、同じ人だけど微妙に性格が違います。語りの中でその区別がカチッと変わるときもあれば、フワッと変わるときもあるという、超繊細なお芝居をしてくださっています。フリトでご本人もその辺りの演じ分けについて言及されていましたが、原作未読でも音声だけでその変化がしっかり伝わってきて、これはちょっと名作だぞ……となった次第です。
そして、前世・現世のそれぞれの人格で受けのレオくん(レオポルト)への思いをモノローグするのが、なんかもはや歌を歌っているようで本当に素晴らしかったです。阿座上さん贔屓の皆さま、これは買って損なしです。
受けのレオくんについて、cv河西さんのBL作品は個人的に聞くのが3作品めで、「今までで一番ちゃんとしてるキャラだ!」となってしまいました(笑)。かなりヘタレキャラでお見かけしていたので…
今までのご出演作品でもそうでしたが、感情が揺らぐシーンで言葉を「へにゃっ」とさせるのが凄く良いです。リアル感があるというか、聴いていて飽きの来ないキャラに仕上げて下さってました。
また「受けが攻めより精神的に優位になる」というシチュが個人的に大好きなので、レオポルトの剣のシーンはとくに、身分差と恋愛感情が混在した素晴らしいお芝居でめちゃくちゃ良かったです。
作品全体について、転生ものの商業BLを聞いたのは初めてだったのですが、ファンタジー展開でも置いてけぼりにならず、しっかり没入できて本当に良かったです。BGMも雰囲気を繋げて欲しいところにはしっかり入りつつ、聞かせるところはお声だけ流すなど、1作品としてすごく綺麗にまとめられていたと思いました。良い意味で聞きやすくて寝落ちBGM向きです。
また、そこまで絡みのシーンが多いわけではありませんが、事あるごとにめっちゃキスしまくるので甘さ具合も十分確保されているかと思います。かなりチュッチュしてます。
以下、若干の難癖です。
評価というより好みの域ではありますが、転生ものということもあり、ヨハネス・レオポルト時代の結末をもっと壮絶な最後だと想像しながら聴いていたため、オチが明かされたときは思ったよりは軽めの悲劇で少し想定外でした。
そのため良くも悪くも、ドラマチックで号泣必至というよりは、上でも述べたようにバラードとか詩っぽい雰囲気です。
ただ、全体の雰囲気としては本当に丁寧にまとめられておりご都合感もないため、決して購入を控える理由にはならないと思います。