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naimazena netsujou
原作既読の身としては、絵やコマで表現されていた微細な感情の動きや関係性の機微が、音声によって補完されたことで、特に絢人というキャラクターの解像度がぐっと上がった印象です。一方で、音声だけでは少し分かりづらい部分もあるため、原作を片手に聴くとより理解が深まるかもしれません。
メインキャストお2人の演技がとにかく見事で、心情の変化や空気の重さ、揺れる欲望までしっかり演じ分けられていて、全体として非常に完成度の高い1枚でした。2枚組分ギッチリ収録されていますが、あっという間に最後まで聞き終えてしまいました。
拗れた義兄弟モノが好きな人にはぜひおススメしたいです…!!
以下、メインキャストお2人について。
■ 佐藤元さん(川上伊織 役)
全編を通してモノローグが多めでしたが、佐藤さんの声のしっとりとした質感と芝居の“まっすぐさ”が、伊織というキャラの危うさと真面目さを見事に表現していました。
特に、心の中で絢人と身体の関係を持ってはいけないと理性で押さえつけようとしても、抗えずに流されてしまい、それによる葛藤や感情の揺れが滲む声がとても印象的でした。
クライマックスで絢人への想いを自覚し、自分の気持ちを伝えるシーンは、包容力と覚悟のある声で心を打たれました。
■ 小松昌平さん(川上絢人 役)
序盤は感情を抑えたトーンで、冷たい印象さえある演技でしたが、物語が進むにつれて徐々に絢人の奥にある寂しさや健気さが滲み出てくる芝居がとても良かったです。
終盤の手紙のシーンでは、中学生の絢人の“信じて待つ健気さ”や“孤独の中での必死さ”が声に詰まっていて、特に印象的でした。
小松さんの「顔のいい男」にピッタリな華のある声と感情の揺らぎの表現がとても活きた作品だったと感じます。